お母さん、超獣になる/『ウルトラマンA』覚え書き(24)

正直、見るのがつらくなった。

『ウルトラマンA』第24話/見よ!真夜中の大変身

脚本=平野一夫/脚本・監督=真船禎

前回ウルトラマンAが倒したヤプール星人(大木正司)が復活し、赤い雨を降らす。その雨を浴びた母親(岩本多代)がヤプール星人に乗り移られ、超獣となって大暴れする過程を、息子の目から描いている。母親を演じる岩本多代が清楚な和風美人だけに、保護者であったはずの親が変わってしまうという子供ならではの恐怖が、巧みに描かれてはいた。

『ウルトラマンA』は「男の子目線」の方がうまく行っていることを、またしても証明してしまった。南夕子(星光子)の出番は、もはやなきに等しい。

星光子は、この回について、こうブログで書いている。

この頃になると、とにかく夕子さんを描いて下さいませんでした。毎回、毎回台本を頂く度に、読む度に、「今回も活躍できないなぁ」 って、ガッカリしたと言うかとても寂しい思いでした。私の様な新人は、他に仕事をしている訳でもなくエースに掛かりきりで、とにかく一生懸命でしたから。理由が解かっていたら、もう少し気楽になれたのかもしれないけれど・・・。

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