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ウルトラマンA覚え書き

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1972~73年にかけて放映された「ウルトラマンA(エース)」。唯一、女性隊員が男性隊員と合体して変身するという斬新な設定はなぜ途中で放棄されたのか、なぜその後のウルトラシリーズ…
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2020年7月の記事一覧

美川隊員の恋/『ウルトラマンA』覚え書き(22)

第三話、第四話に続く、三回目の美川のり子隊員回。中学生の頃から優等生のエリートで、頼もし…

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福岡貴善
4年前
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白いワンピースの天女をめぐる、オトナと子供の三角関係/『ウルトラマンA』覚え書き…

天女が地上に舞い降りて人間の男性と結婚するという伝説は、世界各地にあるそうだ。日本では、…

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福岡貴善
4年前
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モラトリアムという鎖/『ウルトラマンA』覚え書き(20)

俺は妙なところにいた。 目のとどく限り、無数の人間がうじゃうじゃいて、みんなてんでに何か…

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福岡貴善
4年前
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男と男の約束/『ウルトラマンA』覚え書き(19)

芥川龍之介の短編「河童」(1927年)は冒頭のエピグラフ(題名に添える短い語句)に「どうかKA…

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福岡貴善
4年前
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少年期の終わり/『ウルトラマンA』覚え書き(18)

前回は、南夕子(星光子)と車椅子の少女との交流の物語だった。今回は、北斗星司(高峰圭二)…

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福岡貴善
4年前
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民子が立った!orクララの正しい立たせ方/『ウルトラマンA』覚え書き(17)

さあ困った。 影が薄いの、キャラがぶれてるの、さんざん書いてきた南夕子(星光子)が今回の…

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福岡貴善
4年前
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蟹江敬三、牛になる/『ウルトラマンA』覚え書き(16)

夏の怪奇シリーズ第2弾。今回の脚本を担当した石堂淑朗は、1960年代前半、大島渚監督と組んで『日本の夜と霧』(1960年)、『天草四郎時貞』(63年)などの問題作を書いた。大島が監督した、小松川事件をモデルに、在日朝鮮人死刑囚をめぐる日本におけるマイノリティ問題を、死刑執行室という狭い舞台で展開するグロテスクな喜劇として描いた『絞死刑』(68年)では教戒師の役で出演している。 その後、無頼派肌で「酒と女と歌には極めてだらしない」石堂は、「関西風合理主義」者で「絶対外泊しない

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カブトガニの逆襲/『ウルトラマンA』覚え書き(15)

放送は1972年7月14日。3週続けて〈夏の怪奇シリーズ〉と銘打たれた、第1作。ただ、ホラー的…

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福岡貴善
4年前
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大人を信じるな!/『ウルトラマンA』覚え書き(14)

前回紹介した十三話の脚本は田口成光、今回紹介する十四話は市川森一と、前後編にもかかわらず…

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福岡貴善
4年前
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ウルトラ兄弟揃い踏み!/『ウルトラマンA』覚え書き(13)

帰ってきたウルトラマンこと郷秀樹(団次郎)、刑事くん(桜木健一)、柔道一直線(近藤正臣)…

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福岡貴善
4年前
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食虫植物と少年/『ウルトラマンA』覚え書き(12)

前回長かったので、今回は短く終わらせます。第六話に続く、父子ものでもあり、第十話に引き続…

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福岡貴善
4年前
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ホットパンツの10人の女/『ウルトラマンA』覚え書き(11)

今回はちょっと前置きが長い。 『ウルトラマンA』が放映された1972~73年は、「ウーマンリブ…

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福岡貴善
4年前
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兄弟たちの三角関係/『ウルトラマンA』覚え書き(10)

これも視聴率回復のテコ入れなのだろうか、ウルトラシリーズの前作『帰ってきたウルトラマン』…

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福岡貴善
4年前
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女カメラマンは超獣の魂を撮る/『ウルトラマンA』覚え書き(9)

昔から特撮怪獣映画のヒロインといえば、女性カメラマン。『モスラ』(1961)では香川京子が、『モスラ対ゴジラ』(1964)では星由里子が演じた。取材という名目で、怪獣が荒らしまわる現場に入れる特権を持ったカメラマンは使い勝手がいいからだろうけれど、この当時、男性キャラクターと、ある程度対等に張り合える「自立した女性」となると、カメラマンか学者など職業が限られていたからかもしれない。 というわけで第九話は、女性カメラマンと、あるTAC隊員とのラブコメである。 『ウルトラマン

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