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アニメ業界で鍵を握るIP活用


4割のアニメ制作会社が赤字(2022年8月時点)

帝国データバンクによると約4割のアニメ制作会社が損益面で赤字だそうだ。

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p220803.pdf

割合的には「元請け」企業だろうと「下請け」企業だろうと大した差はない。ただ、中でも最も下のレイヤーにいる「下請け」企業となる専門スタジオの減少幅が最も大きかった。

アニメ業界の上下関係

アニメ制作会社にはヒエラルキーがある。
頂点に立つのが「元請け」だ。1962年に漫画家・手塚治虫が設立した「虫プロダクション」(虫プロ)が大手アニメ制作会社の始まりはといわれる。ただ全ての業務をこなすのは厳しいということで「下請け」のアニメ専門スタジオに外注する。

その中で制作管理などのノウハウを身につけた会社も登場した。これが「グロス請け」だ。グロス請け会社はシリーズ全てではなく一話だけ担当することならこなせる会社だ。ちなみにグロスは意訳は「全体の、まとめて」だ。

最後に、一番下に現場で作業をする「専門スタジオ」だ。

勝者総取りのIP活用

全体で見ても、専門スタジオ単体で見ても赤字の会社が約4割占めているのは変わらない。ただ、確実に言えるのは自社IPを持っている大手アニメ制作会社と持っていない会社に格差が表れてくるということだ。自社IPを持っている会社は動画配信サービスからライセンス収入を得ることができるからだ。


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