【バターコーヒー】ブドウ糖とMCTオイルとケトン体とエネルギーのおはなし+食事と睡眠のおはなし。

 はじめまして。こんにちは。こんばんは。日紘≪かひろ≫です。

 今回は、表題の件について、ちょこっと勉強して素人考察でまとめてみました。専門家ではないので、その点はご了承ください

 冒頭で触れておきますが、MTCオイル(中鎖脂肪酸)の適正な摂取量は研究途上であり、まだ正確には分かっていないとのことなので、留意してください。詳細は後述しますが、中鎖脂肪酸の過剰摂取は血液を弱アルカリ性から酸性に変えてしまい、脱水・中枢障害や昏睡などが起こり、最悪の場合死に至ることもあります。また、かつては、ブドウ糖をカットして中鎖脂肪酸の効果により生み出されたケトン体は、脳の神経を養うグリア細胞のエネルギー源にはなれないのでその点においてはブドウ糖の代わりにはなれないという見解もあるようですが、現在はケトン体が脳のエネルギー源になるという見解となっているようです

 さて本題です。進行の都合上、参考資料とそれにかかわる内容を記載していきます。

 ■ 参考資料①:厚生労働省 3大栄養素の流れ 2013年

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 参考資料①によると、炭水化物や糖質がグルコース(ブドウ糖)に変換されて、その一部はそのままATP(エネルギー)に、他はたんぱく質や脂質が変化したものと合わさってTCA(クエン酸)回路を経由してATPになっていることがわかります。ブドウ糖が脳や体のエネルギー源の1つとなっているということがわかります。

 医学的には、ブドウ糖をカットした状態において、中鎖脂肪酸(脂肪酸)を適量摂取することにより、肝臓でケトン体が生成され、これが脳や体へ速やかに運ばれエネルギーとして使われることが解っているとのことです。

 ■ 参考資料②:株式会社セロテック 製品案内 ケトン体

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 参考資料①によると、

 ・たんぱく質(→アミノ酸)

 ・炭水化物(→糖質→グルコース6-リン酸→ピルピン酸→アセチルCoA)

 ・脂質①(→中性脂肪→グリセロール→ピルピン酸→アセチルCoA)

 ・脂質②(→中性脂肪→脂肪酸→アセチルCoA)

となっているので、参考資料②と併せると、炭水化物(ブドウ糖)をカットすることにより、炭水化物由来でのアセチルCoAが生成されなくなることで酵素活性が生じ、それにより脂肪酸がβ-酸化してケトン体となり、ケトン体がアセチルCoAとなってTCA回路を経由してATP(エネルギー)になります。参考資料②の図のみではわかりにくい(※場合によっては情報がアップデートされていない可能性もある)ので、後に参考資料⑥にて詳細を説明しますが、ケトン体が直接エネルギーになるわけではありません

 以上の事から、炭水化物をカットして適量の中鎖脂肪酸(MTCオイル)を摂取することで体内の脂肪を燃焼を効率的に促進させ、且つエネルギーも確保できるという事になります。しかし、課題もあります。参考資料②からの抜粋ですが、

< ↓ ――抜粋―― ↓ >

 ケトン体は脳の代替エネルギーとして有用ですが、血中に過剰に存在するとケトアシドーシスを引き起こします
 肝臓で作られたケトン体は血流によって運搬されます。血中に移行するケトン体は「アセト酢酸」「3-ヒドロキシ酪酸」というように酸性を示します。血液は通常pH7.4程度の弱アルカリ性ですが、ケトン体が増加すると、血液は酸性に傾きます。このように酸性に傾いた状態をアシドーシスとよび、ケトン体の増加によるアシドーシスをケトアシドーシスと呼びますアシドーシスになると、脱水、中枢障害や昏睡などが起こり、最悪の場合死に至ることもあります

< ↑ ――抜粋―― ↑ >

 とのことなので、過剰摂取は禁物です。ケトン体測定器で体の状態を把握するようにしておくと良いのかもしれません(今回は測定器の話については割愛します)。

 ■ 参考資料③:独立行政法人 農畜産業振興機構 糖質に関する正しい知識の普及に向けて~「食と健康に関する講演会」の概要報告~

 参考資料③によると、

< ↓ ――抜粋―― ↓ >

脳はエネルギー源としてブドウ糖以外を使えない。ケトン体が使えるという意見もあるが、ケトン体は神経を養うグリア細胞のエネルギー源にはなれないのである。従って、ケトン体のみでは長期間、脳の活動を維持できない。

< ↑ ――抜粋―― ↑ >

とあります。この件について考察していきます。

 ■ 参考資料④:一般社団法人 日本生物物理学会 グリア細胞

 参考資料④は、アストロサイト(Astrocyte)、オリゴデンドロサイト(Oligodendrocyte)、上衣細胞(Ependymal cell)、ミクログリア(Microglia)と呼ばれる 4 種類の細胞をまとめてグリア細胞と呼ぶとのことですが、それに関わる記事です。ここでは「こういう組織細胞があるんだよ」という説明のみで割愛させていただきます。

 ■ 参考資料⑤:日清オイリオグループ株式会社 日本油化学会第55回年会 発表 2016年9月

 参考資料⑤では、グリア細胞のうちのアストロサイトに関わる研究結果が東京大学大学院と日清オイリオグループ株式会社の共同研究による発表があり、「中鎖脂肪酸はアストロサイトにおけるケトン体生成をより活性化できる可能性があると考えられる(要約)」とされています。

 ■ 参考資料⑥:JaSMIn通信特別記事No.16 グルコーストランスポーター1欠損症 2018年3月

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 参考資料⑥によると、

 ・アストロサイトは、脂肪酸をいくらかはβ‐酸化しケトン体を生成できる

 ・神経細胞内は、β-酸化に関与する酵素活性が低く、脂肪酸を分解してATPを産生することができない模様

 ・肝臓で生成されたケトン体は水溶性で容易に血液に溶けて全身に運ばれる。モノカルボン酸トランスポーター(MCT)によりアストロサイトや神経細胞に取り込まれ、2分子のアセチルCoAに戻された後ミトコンドリアのTCA回路でATP(エネルギー)が産生される

とのこと。参考資料②において、ケトン体が直接エネルギーとなる様な図がありましたが、参考資料①及び参考資料⑥から推測するに、誤解を招く表記であると考えられます。

 ■ 参考資料⑦:日清オイリオグループ株式会社 日清MCTオイル(200g)

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 参考資料⑦はコーヒーにMCTオイル(中鎖脂肪酸)と無塩バター(たんぱく質・アミノ酸)を入れて摂取する目的のドリンクの紹介記事です。

 無塩マーガリンでも類似効果が期待できる可能性を覚えて調べてみたのですが、そもそも無塩マーガリンはスーパーなどでの取り扱いが少ないので入手しにくいかなと思われます。無塩製品にこだわる必要があるのかどうかは、健康状態次第かもしれません。

 ■ 参考資料⑧:日本食品標準成分表2015年版(七訂) 発酵バター ソフトマーガリン_家庭用

 参考資料⑧より、一般的な発酵バターとマーガリンの成分(100gあたり食塩1.3g使用のもの)として比較すると、

 アミノ酸組成によるたんぱく質

  バター 0.6g マーガリン 0.4g

 炭水化物

  バター 4.4g マーガリン 0.5g

とのことなので、この2つの成分のみを比較した場合、バターよりもマーガリンの方が炭水化物は抑えられそうです。ちなみに僕は紅茶で両方を作って試飲しましたが、バターがオススメです。マーガリンは味が迷子になります。また、MCTオイル入りのバターの商品もあるようです。

 ■参考リンク①:【混ぜるだけでバターコーヒー】 ギー & MCTオイル 大容量300g エブリディ・バターコーヒー フラット・クラフト

https://www.amazon.co.jp/dp/B07XCZCY44/ref=cm_sw_r_tw_dp_8K49FbH2H982M?_encoding=UTF8&psc=1

 補足ですが、MCTオイルは加熱せず生食でお召し上がりくださいとのことです。

 ■参考資料⑨:日経Gooday 30+ 「ぐっすり睡眠」の鍵は実は朝食にあった

 「1日に必要な栄養素を摂取できている前提において1食をバターコーヒーのみに置き換える場合、どのタイミングが適当なのか?」という部分が気になったのと、過去に「睡眠の質は朝食で決まる」という話を聞いた記憶があったので、その観点から調べてみました(飽くまで1食をバターコーヒーのみに置き換える場合での考察です)。

 参考資料⑨において、

< ↓ ――抜粋―― ↓ >

良質な睡眠をとるには、睡眠をつかさどるホルモンである「メラトニン」をしっかりと分泌させることが必要だといわれる(メラトニンについては「眠れないあなたへ 味方につけたい2つの生体リズム」をご覧ください)。そして、バランスのよい朝食をとれば、約14~16時間後にはこのメラトニンが生成され、タイミングよく眠気が促されると考えられるのだ。

< ↑ ――抜粋―― ↑ >

とのこと。そしてこのメラトニンの元となるのはトリプトファンビタミンB6なので、これらを多く含む食品を朝食とすることが望ましいとのこと。その例として次の様に挙げられています。

< ↓ ――抜粋―― ↓ >

◆トリプトファンを多く含む食品
大豆製品(豆腐・納豆・味噌・豆乳など)
乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズなど)
鶏卵、魚卵(タラコなど)
ナッツ類(アーモンド・クルミなど)
ゴマ、はちみつ、バナナ、白米など

◆ビタミンB6を多く含む食品
魚類(サケ・サンマ・イワシ・マグロ・カツオなど)
ニンニク、牛レバー、鶏肉など

< ↑ ――抜粋―― ↑ >

 また、参考資料⑧において、食事による咀嚼(そしゃく)や消化器官への刺激で目が覚めやすくなったり、日光を浴びる事で睡眠と覚醒のメリハリが生まれ、リズムを作る事ができるとあります。

 これらの事を考慮すると、

 ・朝食を07:00に取ると仮定すると、21:00~23:00にメラトニンが生成されることとなる。このことから、朝食をバターコーヒーのみに置き換える場合、トリプトファンとビタミンB6を含むサプリメントを摂取する事が好ましいと考えられる。その場合、咀嚼という要素が欠けるので、糖質0のガムを噛む等の行為により脳の覚醒を促せると考えられる。バターコーヒーのみによる消化器官への覚醒のための刺激の度合いについては不明。ラジオ体操第1&第2でも脳は起きてくれそうな気はする。

ということが考えられます。朝食でバターコーヒーを活かしたい場合は、炭水化物や糖質を抑えて他の食品も摂取するという併用型の方が良いのかもしれません(そもそもバターコーヒーにこだわらずMCTオイルを料理に適量かけて食べればいいんじゃないかな!等の議論については、今回の考察の趣旨から外れるので割愛します)。

 昼食について、バターコーヒーのみに置き換えてもいいのかなと思われます。

 夕食について、バターコーヒーのみに置き換える場合、摂取する時間がポイントとなると考えられます。というのも、

 ・カフェインによる脳の覚醒

 ・脂肪燃焼による体温の上昇により寝つきが悪くなる可能性(就寝中、体温を下げることでぐっすり寝ることができる 次の参考資料⑨参照)

 ■ 参考資料⑩:テルモ体温研究所 体温と生活リズム 睡眠と体温

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という部分が影響してきそうだからです。デカフェ(カフェインレス)コーヒーを選ぶことや、就寝直前にバターコーヒーを飲まない(中鎖脂肪酸を摂取しない)ことが重要と考えられます。

 1日に必要な栄養素を摂取できている前提において、1日3食摂取していると仮定した場合、1食をバターコーヒーのみに置き換えたいと考えているのであれば、昼食か夕食(※摂取時間注意)が良いのかなと思われます。

 ■ 参考資料⑪:ファミリーマート バターコーヒーオリジナル バターティー

 バターコーヒーやバターティーはファミリーマートで取扱いしているので、手軽に試せると思います。「MCTオイル」というだけあって油分が多いことと、バター(乳製品)により、合わない人はお腹が緩くなるかもしれません。

 ■ 個人的な考察結果まとめ

 ・ブドウ糖を絶って、中鎖脂肪酸によりケトン体の血中濃度を増加させた場合、その濃度の定期観測は重要だが、許容値範囲内であれば体への影響は殆どないと考えられる(※人体において脳細胞が一番繊細っぽくない?と思って今回着目しまして大丈夫そうという個人的結論になりましたが、完全に体への影響がないという保証はしません エネルギー源としてブドウ糖のみしか受け付けない組織細胞があるかもしれないですし、血液の性質が変わった場合に体にどう影響するかはわからないので ただ、医療現場での実績はあるという解釈をしています)

 ・1食をバターコーヒーに置き換える方法を選ぶ場合は、日々必要な栄養素の摂取をどうするかが課題となるため、サプリメントを活用するのが手軽で好ましいと考えられる

 ・睡眠に影響が出難いように、朝食は07:00には取り、トリプトファンとビタミンB6を摂取できる食事が好ましいと考えられる(牛乳や乳製品にも中鎖脂肪酸は含まれています)

 ・脂肪が落ちたら体が動かしやすくなると考えられるので、可能であれば運動をして筋肉を増やすことにより、脂肪の基礎燃焼効率を上げることも視野に入れておくことが好ましいと考えられる

 ■ さいごに

 ここまで読んでいただきありがとうございます。当初はMCTオイルについての考察のみでしたが、食事と睡眠にかかわる記事も追記してみました。

 この記事を公開し始めてから、大分内容が変わっているのですが、最新の情報を探し出すことに難儀しているのと、偏見や固定概念を持たずに新しい情報を取り入れていくスタンスなので、その点はご了承ください。

 今までてきとーな食生活を送ってきて内臓脂肪が増えたので、これを機に炭水化物を抑えてMCTオイルにチャレンジしてみようかなと思います。運動もする。多分。

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