2022年11月15日 読書記録

月に囚われた男

 設定は面白いけど、映画の尺にするには内容量が足りてないな~と思った

 3年契約で、月面ワンオペ労働する男。もう少しで帰れる……と思ったら、男は3年使い捨てのクローン人間だった。3年おきに死亡して、清掃されて、次のクローンが作動する。……設定は良い。
 問題はその設定から起こる出来事が、ほとんど予想可能な範疇を出ていないことだ。旧クローンと新クローンが喧嘩して、地球にいる娘(記憶よりも成長している)と電話して……何一つ予想外のことが起こらない。

それならいっそ20分くらいの動画にギュッとまとめてほしかった。

ONE PIECE(魚人島編&パンクハザード編)

 個別記事にするほとではなくなってきたので……。

魚人島編

 敵の格が低い。ルフィとの因縁が弱い(「あいつを倒さないと先に進めない!」度が低い)。特訓後なので相対的に敵が弱い。
 これまで各編は100話区切りだったこともあって、ホーディ&デッケンは中ボスなんだろうなぁ~と思いながら読んでいるうちに終わってしまった。

パンクハザード編

 「コイツをぶっ倒す!」が明確で、それに向けてストレートに進んでいるからだいぶ読みやすかった。それにしても尾田先生、新世界に来て題材の重さがギア2に入ってない?(種族差別、毒ガス兵器、覚醒剤、改造人間など)

 錦えもんの能力がかなり好み。ゾロが物理アタッカーで、ブルックが冷気や幽体離脱も出来る剣士と来て、狐火だから炎属性なのはかなり馴染みがいい。

 シーザー・クラウン、こんなに邪悪の限りを働いていても「ヒョロロロロロ! 俺のアンモニア合成は化学肥料の合成にも使えるじゃないか!」って一言こぼせば世界一の科学者&世界を救った英雄になれるんだよなあ。自分も化学者の端くれの端くれなのでわかるぜ……。
 だいぶコンプライアンス的に不安な悪役だから、アニメ版でどうなっているのか心配になったけど声優がばいきんまんらしい。声がばいきんまんなら仕方ないか……毒ガス兵器を開発して子供を覚醒剤漬けにしても……。音響監督のバランス感覚が凄いぞ。

マイ・ブロークン・マリコ(原作漫画)

 「親友が自殺したから、彼女が生前行きたがっていた場所に行く!」という単純なあらすじなのに、描写がとにかく上手だった。

 最近TRPGにも手を出している身として、「こういう話がやりたい!」「こういうコト(※1)を描写したい」から「じゃあそのためにこういうシーンを作ろう」「そのシーンではこういうコト(※1を説明するための手段としての、出来事とか登場人物の行動とか)を描写しよう」を導き出す方法をわかりたい。

四畳半タイムマシンブルース

 何年越しかの四畳半だ! 間に夜は短し…を挟んだので、「あれ? 子の2人ってそんなに進展してなかったっけ?」と思った。

 タイムマシンもの(特に数日間を行き来して、整合性を魅せどころとするタイプ)の性なのか、わざわざ描写したものの悉くが過不足なく伏線になっていて、そのミニマルはちょっと面白くない寄りに感じた。
 一方で四畳半らしい・ヨーロッパ企画らしい地味さは好きでもないけど嫌いでもない。いろんなアニメが劇場版となると派手な絵面や豪華な音響を活かすのが常となっている中で、全然いつもどおりの地味な絵面を貫き通すのは斬新だ。嫌いでもないけど、かといって好きでもないが……。

anan SEX特集

仕事で雑誌の誌面編集者(の見習い)をやることになってので、せっかくだから前々から気になっていた号のを買った。適度に下品なエロ本ならともかく、上品ぶってるエロ本は余計に恥ずかしいな……ほとんど読まずに本棚に隠してしまった。本棚にあるのも忌々しい。

ウルサスの子供たち(アークナイツ)

 自分がアークナイツのシナリオを読む決定打になったイベントストーリー。極限状態に置かれた高校生が殺し合いをする話。

 自分はアークナイツらしい丁寧な退廃描写を期待していたけど、実際には生存者たちのフラッシュバックや自白といった形で断片的に描写されるだけで、その点ではかなり期待外れだった。がっかりが通り越して、今度蠅の王でも読もうかと思った。

 一方で。外部に敵を作ることで団結して、生きるための資源を略奪するロサの行いは現在のウルサス帝国にかなり重なる姿勢だったので、彼女が過去を後悔していることやズィマーがロサを許したこと、学生自治団が略奪(他社への加害)ではなく食人(自分だけが苦しい思いをする道)を選んだおkとはウルサス帝国にとっての希望だと自分は解釈した。
 ウルサス族の子供たちとしては何の救いもないけれど、ウルサス帝国の子供たちとしては希望がある――美少女ゲームなのに落としどころが唯一無二!!!

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