見出し画像

2022年を「今ならわかる」で振り返る



※この記事は、メタバースプラットフォーム「VRChat」内での活動について記述するものです。


2022年の目標は「能動的に恥をさらす」でしたから、うまく行かなくても、とにかくオープンに、ブルドーザーのように物事を前に進めることを優先して過ごしていました。関わっていたイベントに関しては時間があれば別途まとめるとして、それ以外にトライしたことなど、よい機会なので残しておこうかなと思います。

「あの時はわからなかったけど、今ならわかる」


■正月早々、着物改変のためファーを作るが失敗する

いやあ、一発目からやってしまいました。
今ならわかる。法線が!!!!逆向きだよ!!!!
でもこれくらいモフモフしているのも良いよね。

(※2023/1/4追記:法線の向き+スケール適用できていなかった可能性が浮上。)

■Substanceをさわりはじめる

今ならわかる。この「テクスチャ表現」はたぶん「マテリアル」のことで、しばらくすると床のマテリアルを観察しながらニヤニヤするようになります。

※参考


■新年会ワールドを準備する

フレンドさんが新年会をやるということで、3時間くらいで既存アセットを使わせていただいてワールドを準備しました。

写真を見ていただければわかる通り、フォトフレームのマテリアルが明らかにおかしい。マテリアルスロットの意味を理解しておらず、オブジェクトにテクスチャを割り当てていたらフォトフレームのマテリアルにも反映されてしまい、本当に変な見た目になってしまっていたのでした。

もともと十数人でこぢんまりとやる想定だったのが五十名近い方が来てくださったこともあって、負荷軽減が足りておらずとっても重く、おまけに「つかめる虚無」が大量発生してしまって申し訳なかったのですが(VRC PickupとVRC ObjectSyncをきっちり設定できていないだけ。)、にぎやかな時間を過ごせたのは良い思い出です。

ちなみに、この新年会に出席するであろうメンバーが写っている写真を壁に飾ったのはいくつかの狙いがあってのことで、その狙いがうまく達成されているように感じられたのでWANDERLUSTの演出にも取り入れることにしました。

■自分のワールドのバグを解消した

今ならわかる。恐らく透過シェーダーのZ-fightingが起こっているだけなのでした。
(※2023/1/4追記:RenderQueueの描画順が原因となっていそう、とのコメントいただきました。)

■法線という概念を知る

もっと早くきづいて。

■いつかこの世界で本当にやりたいこと

このツイートは、半年くらい悩んでやっと投稿したものでした。
でもなぜこの時に投稿したかといえば、多分このあたりから、こちらの世界を「現実」だと認識できる瞬間が増えてきたからだ、と思います。

■「インターネット」に初めて触れたときのことを思い出す

今思えば、あの時PCが家になかったらここには存在していないですね。

■わかった

(大丈夫、わかってないぞ。)

■ワールドを集会やイベントで使っていただくのは、いつだって嬉しい!


■「木」との戦い

2月から4月は、「木」を作りたくてずっとそればかりに向かっていました。BlenderのアドオンであるModular Tree addonをベースに、プロシージャルモデリングを試みたものです。モデルをUnityへ導入するところでかなり躓いてしまい、相当苦戦しました。結果的にあまり美しいものにならなかったのでワールドとして公開はできなかったのですが。

これは本当に悩みに悩んだ「今ならわかる」です。

今考えればこれは良い方法じゃなかったんだろうなとも思いますが、本物の桜の花を拾ってピンセットで分解して撮影したものをフォトショで抜いてテクスチャに割り当てるという、よくわからないことをしていました…。

それでも、桜を構成する要素を目に見える範囲で小さく分解して観察する作業はとても幸せなものでした。世界の見え方が変わる。これを仕事の休み時間にお昼も食べずやっていたので、後輩が心配そうにこちらを見ていたのを思い出します。

UV展開もほとんどしたことがなかったので、今見るともうめちゃくちゃで笑ってしまいます。

そうして一応できたのがこちら。

なつかしい。当時は、見たい画が実現出来なかったのでかなり落ち込んでいたのですが…。いまなら分かる。これを機にHoudiniをダウンロードしてL-Systemを試してみたり、Blenderの様々な機能に触ってみたり、新しい概念に触れられたのでやってみて本当によかったです。

■Amplify Shader Editorをさわってみる

よくお邪魔していた#ワールド制作雑談会で教えていただいたことがきっかけで、以前から気になっていた、ノードベースでシェーダーをカスタマイズできるAmplify Shader Editorを触ってみることにしました。
(こんな表現ができたらいいのにな…ということがシェーダーで実現できそう、ということが何度もありましたが、なかなか自分で実装に至る道を見つけられなかったため。)

5月ごろは、ちょうどWANDERLUSTの次のテーマが「Kawaii」だったこともあって、ゆめかわなシェーダーを用意したいなと思い、ASEで調整してワールドに反映させてみたりもしました。(詳しい方にいろいろと教えていただきました。ありがとうございました!)

6月18日の#ワールド制作雑談会は、シェーダー使いの先生による魔法学校みたいな光景になっていて、振り返ると、VRChatで過ごしてきた中でも相当印象的な日でした。


※ちなみにこの写真の中で使われているギミックシステムは、VRChat内でノードベースのシェーダー編集ができる“Graphilia”です。

サンプルワールドもあって、一度入ったが最後、楽しすぎて気づけば数時間経っています。おすすめです。

シェーダーに関しては、何かしら「今ならわかる」と言いたかったのですが、「なんもわからん…」。


■小料理屋

時間がかかりましたが、長らくの希望だった小料理屋を、イベント準備の合間に作っていました。
これを機にsubstance painterを簡単につかえるようにしました。
参考にさせていただいた教科書はこちら。とてもわかりやすかったです。一緒に攻略してくれたフレンドさんもありがとうございました。

作った料理を簡単なフォトグラメトリにしてVR空間内に持ち込むテストもしてみました。よく食べ物の写真を上げているのは単にログとしての意味合いもありますが、VR空間で確実に満たせない感覚である「味覚・嗅覚」をどのように扱えると面白いか、を日常的に考えたいと思っていたこととも関係
しています。

そういった意味でこちらのワールドがとても好きで、もっといろんな方とご一緒したい。私たちはいつも何を食べているんでしょうか。


これはおでんを作ったとき。

ちなみに唐揚げを3DF Zephyrのデモでスキャンしようとしたら、見事に失敗して睡眠中のプードルみたいになってしまったのも良い思い出。

小料理屋ワールドはたまに気が向いたときにオープンして、来ていただいた方にフィードバックを頂きながら、調整していました。(たくさんアドバイスありがとうございました。)

そしてこれは昨年末の忘年会。だいぶ小料理屋ぽくなってきたような気もします。(外壁やちょっとした家具はモデリングしましたが、アセットやギミックもたくさん使わせていただいています。)

大切なのは、ワールドの導線や居心地・読後感が、本来目指している目的・意図に合致しているかどうかですから、そういう意味では日常を過ごしながら観察し、繰り返しデバッグをする、は個人的に好きな方法だったりもします。

これも、「今ならわかる」ですね。

今年はもっと時間に追われずに「焦らず楽しく作る」環境を整えたいです。いつも周りの方にいただいてばかりなので、そろそろお世話になっている方々やコミュニティに還元できると良いんだけどなあ。

本年もよろしくお願いいたします。



【追記・修正】
2023/1/4 :記事内にコメントを2点追記



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?