私だけで私らしく

久しぶりにカラコンを入れた。
視力が良い方なので、普段は裸眼で生きていける。ちなみに普通のコンタクトは持ってない。

初めてカラコンを入れた時は感動した。何に感動したって、瞳の色が明るくなったことだ。私は髪も瞳も真っ黒で、色素の薄い女の子に憧れていた。
黒目が大きくなるので相対的に顔が小さく見えるのも嬉しい。丸顔に腹を立てているので、少しでも小顔になれたら嬉しいものだ。
コンプレックスを隠してくれるカラコンは、私の一部のようになっていた。


久しぶりにカラコンを入れたら、その感動を再び味わえた。新幹線のお手洗いで見た自分の顔が、ほんのり明るく見えた。

久しぶりに、カラコンを入れたのだ。
なんと、一定期間カラコンに頼らなくても生きていけていたのだ。

カラコンを入れていない私は私じゃないと思い込んで、手放せなかった私から、気づいたら卒業していた。

とても嬉しかった。
これで他のしがらみからも放たれるかもしれない、と思ったからだ。
痩せていなきゃ私じゃないと思っていたけど、そうでもないかもしれない。

私という存在だけで私らしくなれる日が、きっと来る。

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