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初心者エコー、でもその1枚が大切です

こんにちは。
循環器病院で臨床検査技師(超音波検査士)として働いている「ビアンキ」です。

心エコーを始めた頃、どう勉強したらいいのでしょうか?といろいろな人にインタビューしました。どんな事が大切だと思いますか?

ビアンキが考えるエコー上達の3本柱
1. 解剖を理解する
2. 病気ごとの評価項目を理解する
3. 描出できるようにする

「解剖を理解する」ことは一番に始めたいところです。
病院でエコーの記録順が決められている事が多いと思うので、基本の画像とそこに見えている解剖を勉強していきます。

「病気ごとの評価項目を理解する」は心臓に関する病気の勉強です。
循環器の疾患について理解を深める事が大切です。
心エコーは特に計測を用いて重症度を決めます。時代とともに計測項目が変わることもあります。なので、最新の情報を入手しましょう。

「描出できるようにする」これは、時間がかかります。
メゲずに数を重ねていく事が大切です。日が変わるとよく見えることもあるので、日々お互い精進しましょう!

初心者のうちは不安がいっぱいだし、時間もかかって大変ですよね。
また、緊急搬送で、一枚しか画像が撮れずに、カテ室へいってしまう事もあります。なので、一枚の画像から何が得られるのか?ということを日頃から訓練していくことが大切だなと感じています。

私も、長い長い下積み時代に先輩の撮った画像の一枚一枚をお絵描きして、それに対するコメントを書くということをしていました。

例えば、エコー描出練習の際、一番最初に練習する傍胸骨左縁長軸像という基本画像(上の写真)を例に説明すると(基本画像についてはまた今度)
この動画もしくは写真から、どんなことを観察しているのかといえば…
心臓の大きさは?      ⇨正常だな
各部屋のバランスは?    ⇨いい感じ
左室壁の厚さは?      ⇨厚くないな
壁の動きは?        ⇨しっかり収縮してる
弁の開閉は?        ⇨開閉良好 石灰化もなし
心腔内に異常構造物はある? ⇨ない
心嚢液はない?       ⇨ない
だから、この心臓は正常そうだなと、これだけの情報を先輩方は瞬時に判断しながら記録しています。

なので、一枚の画像であってもたくさんの情報を拾い上げて、病気の可能性を示す事ができたら、患者さんを救う可能性が広がります。

私も、最近改めて画像を綺麗に出すことの大切さ、一枚一枚の画像をしっかりと読む大切さを実感しています。心エコーは計測が多いと十分な観察がおろそかになりがちです。(自身の自戒を込めて。)

初心の今だからこそ、断層法(B-mode)のその一枚の写真をしっかり見る訓練をしてみましょう!


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