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匠とは、美の追求

1人1人の小さな取り組みが、やがて社会を照らす光になるように…
エコー検査を通じて、各々の小さな燈火(願いや思い)を大きく成長させるコミュニティ『L-US-TOWN』です。

さて、超音波検査をする上で、初心者が忘れがち、基本的すぎて教えてくれないけれど大切なところ、STCとかTGCについてです。
ざっくり言うと、超音波のビームの信号のばらつきを微調整してくれる優れもの。

超音波検査は、検査をする人の情熱と、技と経験、同じ人であっても患者さんの病態などによって、全く別人のように見えてしまうことがあります。

最近の機械には、オートで様々な条件を調整してくれるものがありますが、条件が悪い画像も、こうしたつまみを使うことで、見やすい画像を撮影することができます。
最初にゲインを調整したら、ぜひ、この機能も使ってみてほしいです。

早速、どのように変化するかをみていきましょう♪

とりあえず、ゲインでこのくらいかなと合わせたところ。
中心あたりで、ゲインを調整するのがおすすめです。
STCを全開にすると色が白っぽくなります。
逆にSTCを絞ると、全体的に暗い印象になります。
深部は反射や減衰によって元々暗くなりやすいのに、さらに暗くなっています。
今度は、深部がはっきり見えてきました。

このように、調整をすることで、臓器の見え方が変わることがわかってもらえたでしょうか。

通常は、こんな極端なつまみの設定はしないのですが、必要に応じてつまみを調整して、目的のものが見えるようにはっきりと認識できるように、ベテランの先輩方は記録をしています。

ただ、あくまでも病気の特徴をわかるような形で残すことが大切で、脂肪肝は、肝腎コントラスト(肝臓と腎臓の輝度の違いを見る)が有名ですが、深部減衰(脂肪があると超音波が減衰しやすい)も一つの所見なので、調整して消しすぎないことも大切です。

お腹ぽっこり脂肪肝の方で、深部が減衰している状態です。

私も毎日、綺麗な画像が残せているかを確認するように、撮る場所を少しずらしたり、見る場所を変えてみたり、呼吸を調整したり、画質を調整したりしています。最初は、綺麗に記録する先輩の写真を参考に、画質を合わせるのが良いと思います。

慣れるまで右手でプローブの固定をしていても、左手で機械の調整をすると右手がずれるため、初心者にはややハードルが高いかもしれませんね。

日々是精進、一緒に美しさを追求しましょう。

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