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2019年2月の記事一覧
円城塔 「言葉と小説の果て、あるいは始まりはどこか」インタビューより 2
前回エクリヲvol.8の円城塔のインタビューを取り上げた。その中で、言語については二つのフェーズに分けて考えるべきであり、一つは、脳神経系のような形での情報処理で、もう一つは文法的、公理的なものであるとされていた。そして後者のみ判明すれば、それを真似ることで文章を生成すること自体は可能で、結果として、AIが言葉を話すようになったと述べられていた。
これはつまり、AIが話すのは厳密にいえば言葉で
円城塔 「言葉と小説の果て、あるいは始まりはどこか」インタビューより
今回はエクリヲVol.8においての特集「言葉の技術としてのSF」を取り上げたい。冒頭の作家円城塔へのインタビューは主に言葉や文章とSFというジャンルの関係性について考察したものとなっている。
SFと言えば、宇宙や科学技術が進歩した近未来を舞台にしたファンタジーだという印象があった。見たことのない世界、現代の常識が通用しない枠組みの中で生きることは非常に恐怖を伴うものだ。SFというジャンルは、そ