2018年5月の記事一覧
写真批評 サシイロ 21 〜被写体の可能性
HIROMIXという写真家がいる。
彼女の「girls blue」という写真集は、出版当時かなりの衝撃的なものだったそうだ。それもそのはずで、被写体は高校生の女の子が日常触れ合う、何てことのないモノや人、風景だったりしたからだ。しかし、この写真集は今で言うとJKという一つの文化を切り出したものであると言える。そういう視点を提起した写真家としてHIROMIXは注目されたのだろう。
このことからわか
写真批評 サシイロ 20 〜憧れを撮る
皆さんは桃源郷というと、どんな所を思い浮かべるだろうか。
三好和義氏は、桃源郷を南国の海のイメージで捉えているのではないだろうか。彼の「楽園」という写真集は、見ているだけで心が軽く踊り出すような癒しの写真である。
写真というのは、目の前にある光景をありのままに映し出すものだ。だからこそ、現実の枠組みをなかなか超越することは難しい。たとえ抽象的な図にしたくても、プロデュースのために使う道具やオブジ