男性アイドルを有する事務所の一連の問題について
普段、口頭でもTwitter(現X)でも思考開示することはあんまり無いんだけど、noteだと誰も読んで無い感じがして、割と書いたりする。
例のあの話だけど、何が問題でどう捉えれば良いのか、ぴったりくる言説があんまりなくて断片的にしか同意出来なかったりするので、自分なりに考えてみる。
例のジジイについて
大犯罪者である。
それと同時に巨大なマーケットを作り、タレントとファンを作り、音楽などのエンタメに膨大な貢献した巨人でもある。
これは両立する。
そして、死人である。
事務所について
結果的な構造としては「ジジイにケツ掘られないと男性アイドルとしては成功出来ない」という構図を作ってしまった。
1.事務所で可愛がられる為にはジジイにケツを掘られる必要がある。
→これはジジイの問題である。
性癖の問題は仕方がない。それは非難出来ない。
しかし対象が少年であるため正しく同意は取れない。
さらに2で示す事柄のせいで、自立した意識を持っていたとしても成功したければ掘られないといけない、と考え、断れない子もいただろうと思う。
2.事務所は各メディアに圧力をかけ事務所の所属タレントが有利に働くようにした。
→問題を根深くしている要因。
所属タレントにとっては自分が有利になるため正しい。
法と客が許す限りは事務所を有利にする戦略はビジネス上は正しい。
メディアにとっては固定的なファンを供給してくれる事務所を優遇することはビジネス上は正しい。
こうしてみると、本人の性癖が「実行に移すと犯罪になってしまうという悲劇」であったこと以外に何が悪かったのか、指摘することは難しい。
個人的には、形は大きく違えど「実行に移すと犯罪になってしまうという悲劇」については共感的であるから、それこそ悲劇であるとしか言いようがない。
事後の各企業の対応について
「人権に配慮して」という真っ赤な嘘をついてまで仕事で呼ぶことをやめたのは、ただ単純に「事務所と付き合う旨みが無くなったから」だ。
それ以外に無い。
だって、商いでやってるから。
ほんとうに「人権」みたいな歯の浮く言葉を信奉するのであれば、事務所と関わったことによって発生した利益を被害者に回すとか、今後の利益の何%かを被害者に回すとか、するでしょう。まぁ、したとしても好感度を買って、商品を売っているに過ぎないのだけれど、それを本気でやって広報しない企業があるのであれば、素晴らしい気骨であると思う。
メディアの対応
俺、個人としてはくだらねぇ、と思う。
…が、彼らの仕事は俺を含めた、頭がめっちゃ良いやつからフツーのヤツからどうしようもないクズまでをぐしゃっとまとめたみんなが見たいことを見せるのが仕事だったりする。
これは政治もそうだったりして、俺はもう、俺の命ある間に一発で解決するのは諦めてたりする。
これに出来ることは、自分が思う良い生き方を謳歌して、それを誇張せず見せて、良いなアイツ、と思ってもらう他に無い、と俺は考えている。
自分で自分を、良いヤツだな、と思えるように頑張って、良いな、と思う人を応援し続けて、それが社会のみんながそうなっていってくれたら良いな、と決して押し付けずに思い続けていたら、1000年後とかにそうなってるかも知れない。くらいの話だと俺は思う。
メディアは自分と隣人の間。
俺の結論
もうみんな好きにしたら良いと思う。
これはほんとにそう思う。
曖昧な回答をしたいのではなく、そもそも問題が曖昧なので、曖昧に答えるしかない。
事務所が名前を変えないのは、所属タレントやファンの総意かも知れない。
変えない事で利益はガク落ちするかも知れないけど、それでも屋号を守りたいという人はいる。それに耐えられず事務所を抜ける人がいても良い。事務所を抜けて下駄が脱げて食いっぱぐれるヤツがいても良いし、それで上手くいくヤツがいても良い。
こうだったら良かったんじゃね?と、自論を正論だと誤解して発言するヤツがいても良い。
ただ、ひとつだけ俺がこうして欲しいという事を発するなら、被害者にケアをして欲しいし、事務所と関係ない類型の被害者のサポートもして欲しい。そしてそれはこっそり、矜持を持って取り組んで欲しい。
圧力とかは別にかけても良いと思う。
屈する方がビジネスとして弱い。
犯罪と呼ばれる趣味や性癖を持つ人は、時に加害者になるけれども、一言で悪と呼べるほど俺は意志がしっかりしていないんすよね。
ペドもジャンキーも俺もお前も隣人で、道歩いてて殴られるような出来事は悲しいし憤るけれども、自分が良いヤツであれる事を目指して、理解と寛容と自由を考え続け、ちょっとずつ死に向かうしか、無い。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?