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槍穂もイケます~大キレット編~
学生時代から登ってきた剱岳との付き合いは、かれこれ『四半世紀』となり、この山を体感的に捉えることができている。
一方北アルプスの、というより日本を代表する山岳、槍穂連峰の経験は、これまでかなり少なく、個人的にはまだ未知のルートが残るエリアだった。
数年前、一念発起して公務員を辞め山岳ガイドの道を志したわけだが、それから年に数回地道にこの槍穂高エリアに通い、ガイド可能エリアを増やしている・・・。
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涸沢にやってきた。
この大岩壁に囲まれたカール地形は、見慣れた剛毅な感じの剱とは違ってとても新鮮だ。(山小屋の広いテラス一つとってもお洒落な感じ)
翌日は、穂高稜線へのメインルートの一つ、北穂南稜の急登からスタート。
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「北穂分岐」はこのエリアの重要な分岐点。しっかりした道標が心強いです。
この「交通の要衝」に北穂高小屋が建っているのは、登山者にとって計り知れない恩恵だろう。
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視界良好、天候もまずまず。
さあ、決戦の舞台『大キレット』が始まりますよ!
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北穂高小屋から結構な角度で高度を落としていく。
難しい所には大抵鎖が設置されているが、基本的にもろいので一歩一歩を慎重に。
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途中、荒々しいコルに急角度で降りていく所は、スタンスがなかなか見えず少し恐怖心を感じるだろう。
鎖をしっかり把持し、スタンスを確認してからクライムダウンをすれば問題ない。難しい所は人工的な足場の補助がある。
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途中、驚くほど太い鎖も設置されている。
精神的には大いに安心するが、太すぎてつかみずらいという難点も。
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A沢のコルについたら一安心。(上部からの落石には気を付けましょう)
休憩を取ったら今度は長谷川ピーク方面へ。
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写真のように、難しい所は「足場」が設置されており、ルートの危険性を軽減してくれている。
これをどう取るかは各人の考え方次第だが、おそらく昔から事故が多発しその結果、地元の山岳関係者有志が設置したのだろう。
本来は自然なままのルートがベストなのだろうが、これによって救われてきたたくさんの命があっただろうことにも想いを馳せたい。
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有名な「長谷川ピーク」で写真撮影。
まだまだ余裕がありそうですね!
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大キレットの最低鞍部を過ぎると、行く手に巨大な南岳南壁が!
これを登り返す体力を残しておかないといけません。
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南岳への登り返しは、要所に鎖やハシゴが設置されている。
難しくはないが疲れも出てくるところなので、気を抜かないように頑張ろう。
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やった!大キレット完踏!!(獅子鼻岩展望台から)
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ステキな雰囲気の看板が食欲をそそる南岳小屋さんの看板。
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ランチで注文した「ちゃんぽん麵」が激うま!!
程よく汗をかいた身体に、絶妙の塩味でございました・・・。
~その他・ルートメモ~
・今回、台風接近のため急遽ルートを北穂からの北上ルートとしたが、本来は槍ヶ岳方面から南下する方が安全と思われる。(北穂~A沢のコル間の核心部を「登り」で行けるため)
・繰り返しになるが、今回台風接近情報のためかなり登山者が少なく、ルート上の「すれ違い」にストレスを感じることは無かったが、天候良く週末などに行く場合、この「すれ違い」への意識は必要と思われる。
具体的には、コースタイムを+〇分(時間)で考えておくことや、「自分達だけでなく、対向者も含めた安全なすれ違い」への配慮等である。
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