教育産業は、コロナ後の成長株だ

新型コロナウイルスのパンデミックにより、世界では85%以上の国々が全てもしくは一
部の学校を対象とした休校措置を迫られ、16億人以上の学生や子どもたちが学校へ通え
なくなっています。
その結果、教育現場では実験的な取り組みを巨大なスケールで行わざるを得ない状況になり、Ed
Tech(エドテック)業界にとっていまだかつてないほどの追い風となっています。
これまで、教育分野におけるテクノロジーの浸透は嘆かわしいほど遅く、
もはや滑稽なくらいでした。
行政機構や前例主義、予算不足が妨げとなり、教育業界はカタツムリのような速さでしか進展してきませんでした。
このような状況のため、販売サイクルが耐えがたいほど長く、ベンチャーキャピタリストたちからは投資の難しい分野として認識されていました。
たとえ様々な複雑な問題を乗り越えられたとしても、その年度のIT関連予算の申請が通らなければ、多くの場合、次は1年後まで待たなければなりません。
つまり、優れた製品を作ることよりも、それを売り込み、ビジネスとして展開することの方がよほど難しい状況だったのです。

しかし、新型コロナウイルスによってこれらの障壁の多くが取り除かれ、本来なら何年もかかるはずだったテクノロジーの導入がほんの数週間で押し進められるようになりま
した。これまでの記事ではコロナウイルスによってもたらされる「変化」に注目しましたが、教育の場合、変化というよりは「加速化」の方が顕著です。
オンライン教育ツールは何年も前からありますし、デジタル化が進むのは必然の流れでしたが、今回の危機によってそれに立ちはだかっていた障壁がいくつも打ち破られることとなりました。
教育分野で働く人たちも、他に選択肢がないので、様々な新しいテクノロジーを試しています。
流れを止められなくなった今、教育分野においてもテクノロジーによる変化が受け入れられていくのではないでしょうか。

起業家たちにとって今回の追い風は、日本の教育システムに向けた有意義で新しいビジ
ネスを立ち上げ、大きく展開するチャンスです。
実際にどのような起業機会が期待できるかというと、興味深い例として中国があげられます。
2014〜2018年の中国のEdTech企業への投資額は、米国・EU・インドを合わせ
た額の1.5倍以上でした。
ちなみに、日本の投資額は比較する必要もないほど小さいと推測されます。

新型コロナウイルス後の日本の教育は、中国のそれに近づき、 たとえばオンライン授
業にログインすることが増える一方で、鉛筆で解答を書き込むことが減るようになるか
もしれません。
そして教育分野のデジタル・トランスフォメーションによって、より多
くの生徒がより多くの教育へアクセスできるようになり、もっと個人に合わせた教育が可能になり、教師と生徒の間のフィードバック・ループも今までよりスピーディーにな
るでしょう。
なにしろ規模が大きく重要な業界ですから、他のスタートアップもこれから浮上してくるでしょう。
そして、今回の不運な事態によって変化が加速したことで、多くのベンチャーキャピタリストたちが投資に前向きになる可能性が高いです。

#これからの教育

一人の生徒がいる。
その「得意」「苦手」「伸び」「つまずき」「集中状態」
すべてをAIがが分析し、
その子だけの最短ルートの学びを共に走る。
それが次世代の個人レッスン。

その結果、わかる子は驚くほど先へ。
わからない子は、つまづいた根本の理由から。

クラス全員がただ同じ黒板を見る授業では不可能だった、一人一人に寄り添う授業
150年間イノベーションが起きなかった教育に改革の灯を

AIで、一人ひとりに、最短で「わかる」を。

#Ai時代の人材を育てよう

これから、人と離れた社会が求められます。
一見、ひと昔まえの、「人との触れ合いが大事だよ」、という人間臭い教育の真逆のようです。
でも、病気が迫っているんだから際方がありません。「触れ合い」はできないのです。
人間的な触れ合いは、パソコンの上で、または、AIを通して、ということになるでしょう。

ということで、前から言われていたことですが、「AIに仕事を奪われる」という社会が、前倒しでやってきそうです。いや、間違いなくやってきます。
いずれ来るんだろうとは、誰もが考えていたと思いますが、数年早くやってきます。

ここで、子ども達をAIから守ってやれる教育というのがもとめられるわけです。
それは、AIの得意なことにエネルギーを注ぎこまないことです。
つまり、計算練習などの機械的な反復練習で磨かれることに精力を注ぎこまないことです。
それらで達人になっても、AIから見たら、出来損ないの中途半端な粗悪品になってしまうからです。
目指すは、AIが苦手な分野、芸術家です。
妄想の世界を膨らませるのも重要です。
また、文章を作るのが苦手ですから、文芸ですね。
さらに、倫理や使命観も、AIには逆立ちをしても無理ですから、人間がしっかり舵を持っていなければなりません。
とにかく、解答を探すんではなく、問題を創ることです。
これに特化するように教育しましょう。
これらをリモート教育で育みましょう。


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