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燃料電池とボルタ電池

燃料電池

 水素などの還元剤と酸素などの酸化剤を外部から供給し、化学エネルギーを直接電気エネルギーとしてとり出す装置を燃料電池といいます。

 電極には白金触媒をつけた多孔質(たこうしつ)の黒鉛などを用います。電解液には、リン酸H3PO4aqや水酸化ナトリウムKOH aqを用いたものなどがあります。

 

リン酸型

(-) H2 | H3PO4aq | O2 (+)

正極 O2+4H++4e-→2H2O

負極 2H2→4H++4e-

全体 2H2+O2→2H2O

 

アルカリ電解質型

(-) H2 | KOHaq | O2 (+)

正極 O2+2H2O+4e-→4OH-

負極 H2+2OH-→2H2O+2e-

全体 2H2+O2→2H2O

 

 自動車用や家庭用、オフィス用など、様々な種類の燃料電池が開発されています。都市ガスからつくった水素を利用する燃料電池が普及していて、燃料電池の使用時に発生する排熱も給湯や冷暖房に利用されます。

ボルタ電池

 1800年、イタリアのボルタによって発明された電池です。希硫酸H2SO4に亜鉛板と銅板を浸して導線でつないだ電池です。

正極 2H++2e-→H2

負極 Zn→Zn2++2e-

全体 Zn+2H+→Zn2++H2

 

 ボルタ電池は起電力がすぐに低下し、実用的ではありません。

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