WAIS4受検記(1)きちんとしたWAIS4のすすめ
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化学魔です。お世話になっております。
twitterでも書いたのですが、いわゆるIQテスト、WAISⅣを受検しました。
ここでは3回にわたって、WAISⅣについて書いていこうと思います。なおⅣが環境依存文字のため、以下では「WAIS4」と表記いたします。
第一回は、(私の結果については述べずに)WAIS4そのものについて
第二回は、WAIS4受検記(という名の日記)
第三回は、結果とその考察
この章立てで参ります。
IQとWAIS4
さて、IQという単語を耳にする機会は時々あるかと思います。IQが高い、と言って褒めたり煽ってみたり、あるいは感動のあまり「IQが3になった」などと言ってみたりして。
もはや一般名詞としてその原義から離れたIQですが、頭の良さ、つまり知能を指し示す言葉には変わりありません。その知能を計測するテストがWAIS4です。
今回はWAIS4の紹介と、そして受けるならきちんとしたものを受けましょうというすすめです。
さてWAIS4についてですが、これは成人の知能を測るテストです。バージョン4は最新版です。
WAIS4については英語版がずっと存在していましたが、つい最近日本語版が出て、日本語ローカライズされた最新版を受けることができます。
というのも、パズル的な要素は世界各国共通であるからいいとして、言語理解など「日本語」であることに意味がある検査の場合は英語版を受けても意味がないため、長い間日本語版ローカライズが待ち望まれておりました。
わたしは最新版の4を受けてきました。3との詳細な違いは調べ切れていないのでわかりませんが、大きな変更点としては
動作性、言語性IQの項目がなくなった
言語理解、知覚推理、ワーキングメモリ、処理速度の4つの群指数と全検査IQ(いわゆるIQはこれ)を通知する
などがあります。
では「知能」とはなんでしょうか。WAIS4では何を測るのでしょう?
WAIS4でわかる「知能」と本当にわかること
WAIS4の検査そのものでわかるのは、言語理解、抽象的推理、知覚統合、量的推理、記憶、処理速度に代表されるものです。
要するに頭の良さと呼ばれるものですが、
言語理解:言語的な知能
見られるところ「物識りか」
知覚推理:非言語的な知能
見られるところ「論理的発想力があるか」「数学・図形・空間認知能力」
ワーキングメモリ:即応力
見られるところ「短期記憶を使って上手に操作できるか」「言われたことを頭の中で状況に合わせて即座に実行できるか」
処理速度:注意力・処理能力など
見られるところ「一定の負荷がかかる処理を継続的に素早くできるか」
という検査項目に相当すると理解しています。
さて、これだけで人の頭の良さは分かるのでしょうか。というか、単に頭がいいかどうかだけ知りたいのであればこんなテストを受ける必要すらありません。知能を試したいだけなら、東大模試を受けたり難関資格に挑戦したりしたほうがよっぽどリターンがあります。
知能とはなにか、賢いとはなにか……その答えはそこまで重要ではないのです。もっと大事なことがあります。ここで「きちんとした」という念押しが効いてきます。
なぜ心理士による知能検査が必要なのか?
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