吉崎達彦氏の溜池通信に事寄せて 2022/08/04

ー吉崎達彦氏の溜池通信に事寄せて 2022/08/04

久々に「吉崎達彦氏の溜池通信に事寄せて」最新の人間社会の動静を理解してみる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
吉崎達彦氏 溜池通信 2022/08/03 (始)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<8月3日>(水)

〇ペローシさんが向かった先は韓国でしたか。蔡英文総統と会って、TSMC会長とも会って、人権博物館にも立ち寄って、満額回答でありましたな。

〇彼女の訪台が成功した陰で、値打ちが落ちたのはバイデン大統領でしょう。なにしろリークして訪台を止めようとしたり、「米軍が反対している」と人のせいにしようとしてましたから。なにより大統領が「台湾を防衛する」と3回言い間違えるよりも、ペローシが1回訪ねる方がずっとアメリカの台湾への関与を雄弁に物語っていた。

〇とはいえ、危険極まりないギャンブルでした。ペローシさんの政治ギャンブルとしてはいいのですが、米中関係の外交ギャンブルとしてはかなーり危うかった。この後、台湾近海はかなり物騒なことが続きそうだし、その後の中国内政の暴走もありうべし。

〇つまるところ、アメリカが中間選挙、中国が党大会というお互いに秋の大イベントを控えていることが、こういうガチンコ勝負を避けられなくしている。似たようなことはまだまだ続くかも。ウクライナの戦争も、まだ終わっちゃいないんですけどねえ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
吉崎達彦氏 溜池通信 2022/08/03 (終)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーペロシ女史について

彼女は本来のリベラルであり人権派であるということである。年齢及び自己の政治生命の判断は確かで、この歳でも自分の意志を実行する「力強い」ものを示す人物であるということであろう。然るに、米国の現状についての理解やトランプ氏に対する理解等についてはかなり疑問符が付くことは明らかであろう。逆に、そうした「無知」が今回の行動を可能にさせたとも言える。更に、米軍の良導部分がこの行動を後押ししている事実に目を向けることであろう。更に、彼女の夫の行動にどの程度関与しているのか解らないが、「食えない部分」も持ち合わせた人物でもあるのであろう。

ーバイデン大統領&政権について

認知症が進行しているし、政権掌握能力やその言動については「真面に受け取る」事はできない。バイデン政権の背景勢力の指導力について、今回の件も含めて認識しておくべきであろう。WHの意向と議会の意向の間には、大きな開きがあるということが公然化したといえるであろう。中間選挙に向けて、議会の意向が強く出てくるであろうし、WHはここまでの指導性の問題も含めて一層レームダック化が強まるであろう。ここで問題として浮上してくるのが所謂DSと言われる「選民意識の高い官僚達」である。その実体や問題については、各種の裁判や動向からや覚醒した議会勢力や国民から指摘されてきているが、バイデン政権はそのDS勢力も参加しているようなので、やはり中間選挙を経て政権の実体が変化しない限りこうした問題への本格的な追求は進まないであろう。それにしても、選挙の仕組みに修正が加えられないままでいいのだろうかという疑問は付き纏う。

ー支那(中共)&習近平について

支那(中共)の苦境の原因は、習近平が出現して「何を勘違いした中華覇権を唱え出した」ことに起因しているであろう。未だ、相対的劣化した米国とはいえ支那(中共)が勝っている状態ではなかったことを習近平は認識できていなかった。支那(中共)は自己の力で発展できていなかったことを認識できていない。というより、彼らの精神文化で「騙されたほうが悪い」で対処してきているのに、欧米日の先進諸国側に支那(中共)を利用したい勢力もいて連携していたにも拘らず、その経緯を理解していない習近平は「自己が上だと勘違いしてしまう」ほど増長していたといえるであろう。中共ウイルス禍への対処も人間社会から、これから責任追及が始まる。これまで好循環を提供してきた支那(中共)の各種条件や環境がここにきて限界に達して逆回転を始めているが、これまでの成功体験とは異なる為に治める対処方法がなく問題を解決できないだけでなく、この状況の先に何が控えているのか外部は傍観者でしかない状態に及んでいる。支那(中共)に関わっている者達は、ある意味において「戦々恐々」としている状態に追い込まれているであろう。今回の米国との「衝突」は直近の北戴河会議でどの様に扱われるかに注目が集まる。

ー人間社会全体について
人間社会は、共産主義の崩壊からここ30年間程の間に跋扈した「グローバリズム」と共産主義勢力の生き残りを賭けた変質(各種の権威主義的リベラルへの移行)により、従前の在り様を極端に追求して人間社会に「偏在と不均衡」を極大化させてきた。その限界が訪れてきていると言える。人々はこのことに覚醒を始めており、各国で政権がゆらぎ始めているであろう。第一次世界大戦&第二次世界大戦を踏まえ、そこから3四半世紀を経て大きな矛盾である「富の追求を前提としたグローバリズムの終焉」と本来はそれに対抗するはずの「共産主義勢力のソ連による変質とその崩壊後の支那(中共)による変質」というものを踏まえて、人間社会の在り様を再考しなければならない状況にきている。後者からは奇妙な権威主義(グリーン革命(脱炭素化や気候問題)や人種問題や移民・難民問題等の人権に絡めた権威主義的リベラルの動き)も生じてきている。その一方で科学技術の革新は続き各種の問題を複雑にしてきている。

こうした状況のなかで、人間社会の歴史を鳥瞰的に眺めれば、日本が特異な存在であることに気付くであろう。日本は一見では停滞しているように見えるが実際はそうでもない状況にあると言える。問題は政治家や官僚や経済人に歴史観や国家観を確り踏まえた人物が殆どいないということである。その中で安倍晋三氏は稀有な存在であったことを、亡くして初めて気づくというものであろう。人間社会も日本も、「強欲で奇妙な勢力」により無くされてきたものの重要性に覚醒し、時間は掛かるが新たな人間社会を構築する方向へ進むであろう。その際に、やはり歴史観や国家観をしっかり踏まえることの重要性を理解して、人間社会の在り様を変えてゆくべきであろう。日本も先ず方向性を決める政治の刷新から始める必要があろう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?