日本人の遺伝子と意志(003)
沖縄にD系統が多いのは、陸続きのころよりいたヒトが縄文海進により「孤立化(交流が極端に減少した)」したと考えるのが妥当であろう。支那大陸との中継点でもあり、古くからあるものが比較的温存している。その意味で、沖縄は日本である。
アイヌは、縄文海進でユーラシア大陸の東端側北方に残りヒトの文明が進み海を越える力量が高くなり、オホーツク圏で変異してきたD系統が北海道に進出してきたとものと捉えるのが妥当である。同じD系統であるが歴史的には日本ではない。
ユーラシア大陸で、変異した系統のヒト集団がどのような鬩ぎ合いを行ってきたかの結果を概括してみる。現在の人間社会においては、東アジアの支那部分の大勢を占めるのはO系統であり、ユーラシア大陸の西側や中央アジアで大勢を占めるのはR系統である。インド南側はH系統でありアラブはJ系統である。
O系統とR系統が最新の変異体であるのは明白である。D系統の日本人(現生日本人は純粋ではないが)がそれなりの勢力を保ち生存しているのは、日本列島という気候変動による海進等の大陸変化の歴史的過程と人間社会における地政学的位置というものが深く関係している。
D系統と近縁関係にあるE系統がある。この系統の割合が多いのが、所謂イスラエル・ユダヤ(ユダヤ教を信奉する)である。彼等の遺伝子はE系統を二割程度保持している。D系統から分かれたヒト集団であることは遺伝子系統より明白である。人類史では数奇な運命をたどることになる。
常識的に考えれば、古い系統のヒト集団は日本のように特異な環境の中でしか生存できないであろう。実際には、ユーラシア大陸での状況がその証左として示されている。しかし、割合が少ないとはいえ、特異な能力でイスラエル・ユダヤとして生存しているのは注目に値するのではないかと考える。
新たな変異ヒト集団からユーラシア大陸での鬩ぎ合いの中で「小突き回されながら」も、宗教(一神教で強く纏る力のあるもの)をもとに、基本原則として父親がユダヤ人であるものをユダヤ人としてきた。男系が断種される文化圏では母親がユダヤ人であることでも認めている。
定住や流浪を繰り返しながら特異な能力を発揮して生存してきている。人口数こそ少ないが、現在の人間社会での影響力はかなりのものがある。そして、イスラエル・ユダヤと日本との不思議な縁に繋がる仮説を立てることができる。
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