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芳賀・宇都宮LRT見学会に行ってきた件

皆さんお久しぶりです。香風音(かふぇいん)です。生きていました。

今回は芳賀、宇都宮ライトレールトランジット、通称ライトラインの車両基地見学会に行ってきましたのでそのお話を…。

車両基地の名前は具体的には公表されていないが本記事では下平出車両基地と仮称する。

下平出車両基地は現在も工事中で未だ完成はしていない。とりあえず社屋と変電所、車両基地の一部線路が設置されている状態で、車庫ですら工事中の状況である。

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建設中の車庫

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平出変電所
思ったよりコンパクトにまとまっており言われなければ気が付かなかった。

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社屋
まだ内装工事が完了していない模様?

LRT見学会は20倍という倍率の中当選したようでなかなかの運だったようだ。

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HU300型の外観

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製造所とデザインメーカー、車番

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各車両の車番

LRT車両はHU300型と言い製造は気動車で御馴染み新潟トランシス。編成はA,C,B車の三両編成を組んでいる。各車両に台車を持っている。
Hが芳賀、Uが宇都宮、300が三両編成であることを現す。現在、4編成が納入されており今回見学したのは第一編成だ。

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301編成(手前)と303編成(中央)と304編成(奥)

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302編成(左)と303編成(右)

定員は160人、着席定員は50人。国内最多の収容数だ。

軌間1067mmで狭軌。通常鉄道との乗り入れを考慮しているようだが電圧がDC750Vであり、近隣を走る普通鉄道はDC1500V…つまり直通不可能なのだが…。その際にどうするのだろうか。さらに言えばHU300型の最高速度は70km/h。東武宇都宮線の最高速度は90km/h。JR宇都宮線の最高速度は120km/h。東武日光線の最高速度は120km/h。JR日光線の最高速度は95km/h。と並べてみてもわかる通り絶望的に性能が不足していると言わざるを得ない。精々、直通できるとしたら最高速度75km/hの真岡鐵道真岡線だろうか…。非電化路線であるためDC750Vでの電化作業が必要ではあるが実現性はあるかもしれない。(延伸計画的にも)。

外観はくの字型に黄色が配置され宇都宮が雷が多い雷都であることをイメージしている。デザイン会社が関わっているらしく見た目は欧州のLRTとも大差ない。没個性的とも言われそうだが…。

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第一編成のみ会社ロゴを表示できるらしく表示する機会もないため貴重だそう。

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前照灯を付けた姿は見れなかったがなかなかにかっこいい。

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運転台の位置が結構高い。どうも下に台車がなく空洞となっておりその中に連結用のドローバー?が入っているようだ。恐らく入換時にANTと連結するためだろう。

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パンタグラフは300-A車のみの1パンタ。

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ドアは外開き式。ドアは基本自動で開く運用を想定しているがボタンもついている。

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HU300-B車にはアンテナが。

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ドアには乗降確認用のカメラがある。

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A車には屋根に登るための足場も着いている。

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ワンマン運転でICカードでは全ドアから乗降可能。ドア横にICカードタッチ機が着いている。この配置は珍しいかもしれない。柱に埋め込んでいるためスマートだ。しかし混雑時は遅延の原因になりそうだが…。

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現金のみ先頭車の1番前のドアのみ乗降可能となっている。運転台すぐ後ろに運賃回収機がある。現金の人はここで支払う。

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運転台の様子。座席は少し薄い印象を受けたが44分程度の着席なら問題ないだろう。

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運転台からドア内外の様子を確認できる。時計用の穴もありアナログ時計を使うのだろう。

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スタブ差しに蛍光灯が無いように見えたが果たしてどうなのだろうか。汎用品を使っているように見えるので普通鉄道のものと変わらないと思われる。

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上部には小型の扇風機2機設置してある。

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優先席はレールと並行に置かれ、シートのデザインが異なる。普通席はボックス配置。優先席は茶色系の生地になっている。普通席も優先席もレザー系のシートで汚れが付きにくく清掃の手間も省けそうだ。

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窓のブラインドは栃木県伝統の織物をモチーフとしているらしい。

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普通席の床部分は大谷石をモチーフとしている。

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吊革は三角形ではなく掴みやすくするため四角形になっている。

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運転席後方の画面には料金表を表示。

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車体中部から吊り下げられた画面からは広告を表示。

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車体端部の画面も同様。

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ドア上部の画面は次の停車駅や開くドアを表示する。

なお、運賃は150-400円で現行の市内バスより安いそうだ。しかしきめ細かい需要にこたえられないためLRTからバスに乗り換えるトランジットセンターを設けるようだ。

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HU300の台車は各車両中央付近にありC車(中間車)を除き床が盛り上がってる。C車は全体的に床が高くドア部分のみ床が若干傾斜しておりバリアフリー対応させているようだ。注意しないとコケそうだ。


さてここからが真骨頂(?)下平出車両基地には電気が通っているため自走が可能なのだが既に入換機が存在する。それがこちら

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アント重工業のANT30-DAだ。無線操縦も手動操作も可能で、一人で入替作業ができるような優れモノのようだ。無線操縦式と聞くとなんだか製鉄所の機関車の様で熱くたぎるものを感じる。電車換算では4-5両(=40-50t)を入換できるようだ。尚、HU300型は約40tあるようでまさに適任といったところだろうか。

製造番号はNo.30034。製造が2016年10月。つまり車両基地が作られる前から存在する。ということはどこかからのおさがり…という事だろうか。銘板には傷が見られ新品とは言い難い。

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これは一時的なものだろうがショベルカーが建設中の車庫横に置いてあった。コベルコ社製のようだ。

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色々と計画に気になるところがある芳賀宇都宮LRTだが建設が始まってしまった以上、なんとかなるだろう…。

無事、開通し市民の足となることを期待して今回の記事を終えたいと思う

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