iRacingの3画面Graphics設定詳細

iRacing謹製のGraphics Configツールを使ってiRacingで利用するGPUやディスプレイを指定する方法について以前紹介しました。

上記ツールでの設定は3枚のディスプレイをサラウンドで1枚とし使うGPUを指定した上で1枚のディスプレイとしてiRacingに設定されている状態となります。
レース前画面のOptions-Graphicsタブを開いた設定状態は以下のようになります。

デフォルトGraphics

画面の解像度は一致していますが画面数も1となっており奥行きのある表示とはなっていない状況になります。

本noteでは上図のDISPLAYそれぞれの設定項目についてiRacing内で表示されるTipsを翻訳した機能の説明を行った上で私の設定状況をご紹介しようと思います。

左上から順番になにが設定可能なのかをまとめてみます。

Resolution:

表示したいディスプレイ解像度をピクセル単位で指定します。高い解像度を指定すると、グラフィックスのパフォーマンスが低下します。選択した解像度のアスペクト比がモニタのアスペクト比と一致しない場合は、app.ini (pixelRatio を参照) で調整を設定して、明らかな伸縮やスクイージングを補正することが可能です。

とのことでこの項目では利用するディスプレイの解像度を指定します。1080p3画面の場合は5760x1080という解像度になりますね。

UIZoom:

シミュレーションのUIをパーセンテージで指定し大きくしたり小さくしたりすることが可能です。

この項目は触ったことがないですがUI表示を拡大縮小できるようですね。

Multi-GPU support:

CrossfireXやSLIのGPU数に合わせて設定しますが、マルチGPU関連のレンダリングに問題がある場合にのみ設定してください。この設定は、お使いのPCで動作するように低く設定しておくのが最適です。

こちらの項目はNVIDAでいうところのSLI、AMDでいうところのCrossfireXつまりは複数枚のGPUカードをゲームで利用することで描画能力が上がるというものです。ただ現状はまだ実験的段階のようで問題があるときのみ設定しなるたけ小さい値を設定しなさいということですのでリスクは大きそうですね。

Number of Screen:

この設定はレンダリング中に表示されるモニタの数を指定します。マルチモニタモードでは、モニタにまたがる1つの論理的なディスプレイを作成するために、デバイスドライバのサポートが必要です。このサポートは通常、NVIDIAサラウンド、AMD eyefinity、SoftTHなどの低レベルのソフトウェアにて提供されます。

この項目は使用するモニタの台数を指定します。NVIDIAのサラウンドなどを利用して1枚として設定している場合にも実際に利用しているディスプレイの台数を指定する必要があります。

Multi-Projection:

このオプションを有効にすると(3 台のモニターを有効にして)、シムは各モニターに分離されたビュー投影をレンダリングし、(高視野の)イメージの歪みを大幅に低減します。このオプション(SMPなし)は、シーンをフレームごとにさらに2回レンダリングする必要があるため、パフォーマンスを大幅に向上させます。

Number of Screenに2以上の値を設定すると本項目が利用可能となります。
各ディスプレイ事に表示画像をレンダリングすることで負荷を軽減しパフォーマンスが上がるらしいので複数ディスプレイ利用時は必須の項目なんでしょうね。

SMP:

GPUベースのSimultaneous Multi-Projection(SMP)技術を有効化し、各画面を個別にレンダリングすることにCPUオーバーヘッドを回避して、GPUで画面ごとに描画することができます。

GPUの機能で各画面を個別レンダリングして描画する設定とのこと。Multi-Projectionの説明では「SMPなし」という説明もありどちらが有利になるのかやや微妙なところ。SMPのチェックありなしで少し走り比べてみましたが違いはわかりませんでした。

SPS:

VRステレオレンダリングでは、GPUベースのシングルパスステレオ(SPS)技術により、GPUで目ごとの投影を行うことができ、各目を分離してレンダリングする際のCPUオーバーヘッドを回避することができます。

こちらはVR環境でのSMPと同様の機能を利用するための設定のようです。
ディスプレイ利用時には必要のない項目かと思われます。

Full Screen:

フルスクリーンモードでは、必要に応じて選択した解像度でデスクトップモードへの切り替えを要求し、バッファフリップを使用してデスクトップ全体をレンダリングします。チェックを外すと、シミュレーションはリサイズ可能なウィンドウで実行されます。ほとんどのシステムでは、フルスクリーンモードが最適です。

私はウインドウで後述のBorderを消して利用しています。オーバーレイで利用しているRacelabやSimhubがフルスクリーンだと使えないらしいと当初聞いてそのままの運用を続けている状況ですね。

Border:

ウィンドウモードでは、シミュレーションは完全な境界線とタイトルバーを持つウィンドウを要求します。チェックを外した場合、境界線とタイトルバーなしで実行されます。

フルスクリーンやウインドウのborderを消している場合にディスプレイととゲーム画面がずれてしまうことが時々あります。そのときはウインドウモードでBorderを表示することでゲーム画面を移動することが可能になるので覚えておきましょう!

Align:

初期ウィンドウモードの位置合わせを行います。
なし - 位置を変更しない
中央 - ウィンドウを中央に配置
左上 - 画面の左上隅に配置

こちらは変更したことがないです。もしかしたらBorderの項目で説明したようなズレが生じた際にこちらでなおる可能性があるかも?

Gamma:

トーンマッピングのポストプロセス中に現在のディスプレイで使用されているガンマエンコーディングを変更するには、HDRレンダリングをアクティブにする必要があります。

HDRレンダリングを有効にしてあればディスプレイのガンマエンコーディングをiRacingから変更可能ということのようですね。

Brightness:

トーンマッピングのポストプロセス中にレンダリングされたシーンの強度を変更するには、HDR レンダリングをアクティブにする必要があります。

こちらもGammaと同様な感じですね。

Monitor width including bezel:

この項目にはベゼルを含むモニター全体の横幅を設定します。マルチモニターモードでは、3 台のモニターがすべて同じ寸法であることが前提です。

ディスプレイモニターの横幅ですね。ベゼルを含んだ外形サイズをします。

Visible width excluding bezel:

モニターの表示可能な幅に合わせて設定します(ベゼルは含まれません)。マルチモニターモードでは、3 台のモニターがすべて同じ寸法であることが前提です。

ディスプレイの描画可能な領域の横幅を指定します。ベゼルを除いたものです。

Viewing distance:

目から中央のモニターまでの距離を設定します。

ディスプレイとの距離を設定するわけですがだいたい24インチディスプレイだと60cmくらいが良いようですね。

Angle between center and side screen:

マルチモニターモードでは、サイドモニターとセンターモニターの角度を指定します。標準的な設定範囲は、0deg(大型フラットスクリーン1台)から90deg(ほぼ90度)までとなっています。

センターのディスプレイと左右のディスプレイの設置角度を設定するわけですがここではあとで示すように外側小さなほうの角度、センターディスプレイの延長線とサイドディスプレイとの角度で指定します。仮に内側の広い角度を指定した場合には自動で変換してくれるようです。

Field of view when driving:

ディスプレイ全体にレンダリングされる水平視野を指定します。モニター情報と表示距離を正しく設定している場合は、現実世界と1:1のスケーリングが行われるように自動的に計算されます。

ベゼルを含むディスプレイの横幅からディスプレイの設置角度までを正しく設定するとFovについては自動計算され設定してくれます。

以上が設定項目の説明になります。

理想的なマルチディスプレイの設置方法

目とディスプレイの距離はおおよそディスプレイの大きさで決定されるものと思います。
正面のディスプレイとの距離が左右に目を向けたときと同じ距離になるように左右のディスプレイを配置することで設置角度が決定するわけですね。
その設定によってiRacing内のFovの設定を自動計算してくれるシステムが搭載されているわけです。

設定後Graphics

上の画像は私の現状の設定になります。
上記で述べた理想形よりやや開いた形になっています。その理由は閉じた中での没入感が強い状態だと少しめまいのようなものを感じることがあったため現在の設定にしました。この設定でもMX-5やSkipでのサイドミラーも問題なく見ることが出来ています。
FrameRateのLimitはここまで私には必要ないように思うので今度下げる予定です。

PERFORMANCEの内容についてもTips英文を翻訳して今後ご紹介したいと思っています。

もしも私の勘違いや間違いなどありましたらご連絡くださいませmm

2080TiユーザでVRでiRacingを楽しんでいらっしゃるIcemanさんの設定を共有いただきましたのでご紹介します。

Replayはレースなどには影響しないのですべて最高に振ってあるわけですね。
なるほど!とても勉強になりました!
ありがとうございます!!

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