12年かけて資格を取った話
昨年10月、介護支援専門員(いわゆるケアマネ)試験を受験し、12月に無事に合格、年明けから研修を受け、なんとか資格をゲットしました。初受験は12年前、間に2回受験しなかった年があるので、10回目の受験での、念願の資格取得です。今回は、合格までの道のりについて思うことを、つらつらと書いてみようと思います。
育児と仕事を両立しながらの勉強は大変
ケアマネ試験の初受験は、上の子がまだ2歳くらいでした。フルタイム勤務で働きながら、仕事の合間にちょこちょこと勉強しつつ、という状況。子供がまだ一人で、大人の手が多かったこともあり、この時に集中的に頑張れていたら、結構早期に合格できていた気はします。しかし、この時は合格できませんでした。次の年は妊娠と出産が重なり、受験どころではなく断念。その後は、8年連続で受験しましたが、合格まであと1、2問足りない、という状況でした。子育てしながら、仕事もしながらの受験は、よほど効率的に勉強していかないと合格しないものだと、身に染みて思いました。
年を重ねると記憶力が落ちる
12年も同じことを勉強している割に、なかなか合格できなかったことのひとつには、記憶力の低下もあると思います。年齢を重ねれば重ねるほど、記憶力は落ちているな、と日々の生活の中でも感じています。これが法律に絡むことや、専門用語ともなれば、まぁ覚えられない。同じところを何回も間違えることなんて、数えられないくらいやりました。
経験があることは時間が経っても理解できている
私は長年病院勤務だったこともあり、医療分野の問題には明るく、ここは毎回高得点を取れる部分でした。12年の間に転職をし、現場とは違った仕事も経験しましたが、その間に受験した時にも医療分野の問題は合格ラインを超えていました。逆に、経験のない分野については、なかなか理解が進まず、わかったようでわからない、という状況を繰り返していました。
転職で理解が深まり合格に繋がった
前述しましたが、この12年間で私は数回転職しました。同法人の別部署への配置転換も経験しています。これが結果的にはとても良かったと思います。私の介護職歴のスタートは病院だったので、入所系から始まり、居宅系そして介護保険制度そのものと近い仕事など、いろいろ経験できました。その時々で、文章だけでは理解できなかったことが理解できるようになり、合格に繋がったのだと思います。
通信講座はまじめにやればきっと合格できる
実は、この12年の間に、2回受験用の通信講座を別会社で受講しました。しかし、結局育児や仕事に追われて満足にできないまま、試験を迎えてしまいました。それが、合格できなかった大きな原因だと思います。個人的には、通信講座の教材は非常にわかりやすくまとめてあり、まじめにやればおおむね合格できると思います。私が受講したCD講座のものは、音声が単調だったので、眠くなって最後まで聞けていませんでしたが、これはきっと今は改善されているはず。
ライター業も合格に一役買った
3年ほど前からライター業をやるようになり、より勉強の時間が削られたのは合格できない原因のひとつだとは思います。しかし、介護分野の記事を書くときには、一次情報として政府の情報を検索して読み込んでいたので、介護保険の内容はライター業を行う前より理解できていたように感じています。
結局は諦めなかったことが合格を引き寄せた
実は、昨年度はケアマネ試験を受験しませんでした。理由は単純で、心が折れたから。「これだけ受験したけど、受からないならもう無理かもしれない」と思いましたし、「現場が好きだから、現場を極めるのもいいかもしれない」とも思いました。でも、もう一度だけしっかり頑張ろうと思うような事件が起き、年明けから地道に勉強していました。体調を崩して勉強がままならないときもあったけど、「絶対合格して見返したい」という不純な動機もあったので、自分でできる範囲で本当に少しずつ積み重ねていきました。受験前には、もう十分すぎるほど頑張ったと思えたし、これでだめならしょうがないとも思いました。もし、今年ももうあきらめていたとしたら、この合格は引き寄せられなかったと思います。実際に、数年連続で受験して合格できず諦めたという話は周りでも聞いていたので、挑戦し続けることが合格の一番の近道だったとも感じています。
とはいえ短期決戦の方が負担は少ない
こうやって長い年数をかけて得た合格ですが、短期決戦で早く合格した方が負担が少ないのは間違いありません。勉強に費やす時間や受験費用、テキストや問題集など、受験回数が増えるほど、負担は増えていきます。私は受験料だけでも単純計算で10万円弱になりますし。できることなら、私のように長期間ではなく、短期間で合格できるよう、全力を尽くす方が良いと思います。
これから介護支援専門員を目指そうと思うあなたへ
私は12年をかけて合格となりましたが、こういう人は多分稀です。要点を押さえてしっかりと勉強すれば、おおむね合格できる人の方が多いと思います。合格率は年々下がっているものの、劇的に難しいというような試験ではありません。ケアマネの仕事に興味がある人や、介護の世界で生きていきたいと漠然と思っている人にとっても、視野が広がる資格だと思います。受験資格がある人は、ぜひ受験してみてくださいね。