冷やすということ

WEDNESDAY PRESS 005

「色々な締め方、技術など色々ありますが、シンプルな所作である冷やし(温度)をもっともっと、勉強しなければんらないと感じています」とは静岡県焼津にある「サスエ前田魚店」の前田尚毅さんからメールが届いた。
前夜、前田さんは「K36」のバーテンダー・西田稔さんと、氷を使って冷やすことについて熱く語り合ったようだ。

前田さんが扱う魚を多くの料理人が使いたいとお願いする魚屋さん。
前田さんは、まず料理人がどのような料理を作るのか、現場を見るか、徹底的に話す、ということがあって初めて付き合いをするかを決める。
つまり、その料理人にとって最も適した締め方、切り方、輸送法などを熟慮するのだ。いわば、料理人にとってオーダーメイドの魚屋になるわけだ。よって、付き合いが深くなればなるほど、お互いの信頼関係が深まるというわけ。
その最たる料理人が静岡の「天ぷら 成生」の志村剛生さんであり、続くのが京都の「洋食 おがた」の緒方博行さんである。

そんな前田さんにとって、いま、魚の温度をいかに調整するかが課題である。
前田さんが京都に来る機会があり、そこで氷を扱うプロフェッショナル、バーテンダーの西田さんに話を聞きたいということになり、西田さんにコンタクトを取ったのだ。残念ながら、僕は現場で二人の熱い会話に接することはできなかったが、これからの前田さんの仕事に対してこれまで以上に興味が湧いてきた。

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