「AMERICAN UTOPIA」

WEDNESDAY PRESS 034

デイヴィッド・バーンとスパイク・リー。
どちらも大好きなアーティストである。
二人が制作、監督をスパイク・リー、主演がデイヴィッド・バーン。
「AMERICAN UTOPIA」という作品。107分の映像に釘付けとなった。
2018年に発表されたアルバム「AMERICAN UTOPIA」の画像を観ており、その集団の迫力とスタイリッシュな様子に衝撃を覚えていた。それがブロードウェイの舞台にかかり観たスパイク・リーが映画化というわけ。
そのステージ。バーンは意識的に何もない空間を選び、ドラムセット、マイク、コードもなく、11名のミュージシャンやダンサーと縦横無尽に、グレーのスーツに裸足で動き回る。その姿はある時は幾何学的にも写り、またある時は集団劇のようにも見える。
そのステージをスパイク・リーが映像化してゆく。映画でもっとも重要なカメラの動きが秀逸であり、カメラが演技をしているかのように思えてくるのだ。

その映像美と同時にバーンは、現代におけるさまざまな課題について語りかける。人種問題、コミュニケーションの役割、選挙制度などなど。

そして以前に見た映像と異なることがあった。
バーンのスーツだ。グレーという色は同じ、映画では左右のポケットが一つずつ。しかし2018年当時の映像では右のポケットがチェンジポケットのように上下に3つあったのだ。そのデザインがすごく印象的であったので、つい注目してしまった。その変化は謎のままだ。

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