20230127

南極に宇宙に渋谷駅前にわたしはきみをひとりにしない

岡本真帆『水上バス浅草行き』

これはおそらく犬の歌で、でもわたしの生活に犬が（ほんものの犬もくうそうの犬も）いたことがないから、わたしにとっては犬の歌ではなくて。
でも「わたしはきみをひとりにしない」なんて、そんな都合だけがよくておそろしいこと、とてもじゃないがひとには言えないって思っていた。だから過去の、あるいは未来の自分を抱きしめるときに一緒にいてもらっていた、そういう歌です、わたしにとって。

でも、いた。あった。
「わたしはきみをひとりにしない」
そう言いたい出会い、その奇跡のこと。相変わらず直接は言えない、だけど今日、ちいさく誓おうって思った。ひとりごとだとしても、世界に。信じてもらった、そしてわたしがなにより信じているわたしに誓う。

「わたしはきみをひとりにしない」

ちゃんと抱きしめて生きていく。
わたしはきみをひとりにしない。

わたしはきみを、ひとりにしない。

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これはもうわたしのためのおまじないです、ごめんね、ありがとう。