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クラロワリーグ | CRL Asia | Thank you and farewell, "Lewis"

クラッシュ・ロワイヤル』の公式eスポーツリーグ「クラロワリーグ アジア」(Clash Royale League Asia, CRL Asia) の日本プロチーム DetonatioN Gamingで活躍してきた”Lewis”の退団が、2019年6月30日、チームと本人から発表された。
(※Lewisはトップ画像左の選手。右はチームメイトの天ぷら)

今まで応援してくださった方々ありがとうございました!
とりあえず大会とか出まくりたいので誘ってくれると喜びます
--- Lewis



時は2016年にさかのぼる。

クラッシュ・ロワイヤル」が日本でリリースされて三カ月と経たない2016/5/14、早くも東京で「第1回最強クラン決定戦」という大規模なコミュニティイベントが開催された。主催はSupercell社の前作「クラクラ」の有名プレイヤーであり「クラロワ」に早速ドはまりしていたYoutuberのドズル氏。大会は日本のトップクラン8つ(1チーム3人)によるトーナメント形式で行われ、試合会場にはなんと約200人もの観戦者が駆けつけた。

その「第1回最強クラン決定戦」の決勝に勝ち残ったのは、アンリ率いるHello Winner(リーダー:ユキ旦那)と、ROYCE(ロイス)率いるウエスト98cmの会(リーダー:きおきおハルパパ)という2つの強豪クランだった。アンリは”アンリデッキ”(ホグ+フリーズ)、ROYCEは”ロイスデッキ”(小屋+三銃士)と、共に自身の名を冠するデッキが日本クラロワ界を席巻中という羨望を集めるHOTな2人。両クランが1Setずつ取り合った決勝戦は、大将を務めるこの”主役”2人の直接対決に託されることになる・・・。
この大一番は、産声を上げたばかりの日本クラロワ界にとって、”1つの到達点”と呼ぶにふさわしい記念すべき瞬間となった。

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その後、日本クラロワ界がますます盛り上がりを見せる中で、次々と新しいプレイヤーが名を上げ群雄は割拠してゆく。そして、時間と共にアンリROYCEの名をゲーム内ランキングやSNS、Youtubeで見かける機会は減っていった。

・・・と、ここまではどのゲームでもよく見かける光景だ。一言で言えば”盛者必衰”という話であって、今回もその1つになると思われた。

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時が過ぎ、2018年春。

「クラロワ」初の公式プロリーグ「クラロワリーグ」が発足。”誰がプロになるんだ!?”と界隈が注目する中、2018/4/23、その一期生となる日本プロ選手4チーム16人の名前が公表された。その中には、”監督兼選手”という重責を担う選手が2人。1人は日本クラロワ界ですでに1,2の実力と知名度を誇っていたみかん坊やで、これは誰もが納得の人選だった。だがもう1人の名は、Lewis (ルイス)。・・・Lewis? Who?「第1回最強クラン決定戦」準優勝の経歴持ちとな・・・。まさかLewisは、あのROYCEなのか?!

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歴史発掘。伝説再来。古豪復活。

Lewis(ROYCE)がCRL日本プロ選手一期生に名を連ねたことはもちろん彼の才能と努力によるもので、勝ち取った勲章は彼のものである。しかし、Lewis (ROYCE)は、「あのROYCE(Lewis)がプロになって帰ってきた!」という吉報だけでもって、日本の少なからぬクラロワファンに幸福を与えた。彼は1試合もすることなく、彼だけにしか出来ない大きな仕事を為したのだ。

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LewisのCRLでのキャリアSTATSはこの通り。

2v2メインで活躍し、通算ゲーム勝率(G+%)はジャスト50%。2v2がカギを握るCRL Asiaというリーグにおいて、3季に渡って安定した成績を残したことは評価されるべき実績だ。極端に良かったり極端に悪かったりする方が派手だし目立って名も売れる。しかし地味で目立たずともコツコツ堅実に結果を積み重ねた彼の働きがどれほどチームを助け、支えたことだろう。

ただ、Lewisの真価が発揮されたのは1選手としてよりも、監督としてリーダーとしてチームを支える縁の下の働きだったり、誰もベストな正解を知らない状況下でベターな手を見つけ出す速さにあったのではないか、と個人的には見ている。具体例を1つ挙げるとすれば、タイムアウトの時間の使い方がそれだ。

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CRL Asia 2018 S1開幕直後、デッキ変更タイムを1分延長できるタイムアウトという短い時間を、頭を突き合わせて真剣な面持ちで「検討」や「議論」に使うチームが多かった。しかし、Lewisの動きは開幕初戦から違っていた。まず笑顔、つぎにボディタッチ、戦術面でのアドバイスや相談はその後で。彼は短いタイムアウトの時間を「回復」に使うことを選んだのだ。検討より相談より、まずは試合中の選手をクールダウンさせ冷静さを取り戻す手助けを彼は最優先にした。
はたしてどちらが正解だったか。3季を経過したCRL Asiaのタイムアウトの光景を見れば、皆さんもご存知の通り。

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CRLプレイヤーLewisの旅はここで一旦終わる。大学へ戻り、学業とクラロワYoutuberとを両立する日々がしばらくは中心となることだろう。

しかし、二度あることは三度ある。歴史が始まるとき彼がいる。ついついそう期待してしまう自分がいる。どういうカタチになるのかは分からないが、再度彼に驚かされることになりそうな気がしてならない。こっそりその日を楽しみにしていても、良いだろうか?

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Thank you and farewell, "Lewis(ROYCE)" !


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League Information

クラロワリーグ アジア Clash Royale League Asia, CRL Asia
Official HP(JP/EN/CN/KR)
https://crl-asia.com/jp/
Youtube(JP)
https://www.youtube.com/channel/UCtECyE5fuzAqMi1zNLnttIg/featured
Youtube(EN)
https://www.youtube.com/channel/UC93yASowKvnrUpvWsCe4F7A/featured
Youtube(CN)
https://www.youtube.com/channel/UCpmxCb5IK9HrN91zqGIt20w/featured
Youtube(KR)
https://www.youtube.com/channel/UCHckjM64zrnMdB-D8cvuPew/featured

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See you !


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※追記(2019.8.15)

確かに『どういうカタチになるのかは分からないが、再度彼に驚かされることになりそうな気がしてならない』とは書いたけれど、これは完全に想定外。しこたま驚いた。思っていたより早かったけれど、お帰りなさい!■


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