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6489 前澤工業の銘柄分析 2024年6月14日

コード: 6489
銘柄名: 前澤工業

■業種・特徴

前澤工業株式会社は、日本を拠点とする総合設備メーカーであり、主に水処理関連事業を展開している。同社の主要な製品およびサービスには、上下水道施設の設計・施工、ポンプ、送風機、減速機などの製造販売が含まれる。前澤工業は長い歴史を持ち、インフラ事業に強みを持っている。

■総合個人評価

【S】 ※良い順にSABCDEで評価

■終値

1399円(2024年6月14日)

■銘柄サマリー

  • 市場: スタンダード

  • 時価総額: 約294億円(中小型)

■割安性

  • PER: 7.9倍

    • 直近5年データ

      • MAX: 10.5倍

      • 平均: 7.2倍

      • MIN: 4.7倍

  • PBR: 0.96倍

    • 直近5年データ

      • MAX: 0.97倍

      • 平均: 0.55倍

      • MIN: 0.29倍

  • ROE: 12.1%

    • 直近5年データ

      • 平均ROE: 7.6%

【割安性評価】
PERは平均的、PBRは最大値近いが、ROEが大幅に向上しているため、現在の水準でも割安と判断できる。PER10倍程度までは妥当な範囲と考える。

■財務

  • 時価総額: 約294億円

  • 自己資本比率: 69.2%

  • キャッシュ: 約48億円

  • その他流動性資産: 約38億円

  • 有利子負債: 約19億円

  • 営業キャッシュフロー: 26億円

  • ※ネットキャッシュ: 67億円

  • ※営業キャッシュフロー対有利子負債比率(年): 0.73年

【財務健全性評価】
財務は非常に健全である。前期よりキャッシュが50億円程度大きく減り、その分売掛金が増えているが、これは受注残によるものと判断できる。特に問題はない。※上期末の受注残は371億円と豊富である。

■需給

  • 発行株式数: 約2100万株

  • 特定株の割合: 53.4%

  • 特定株以外の株式数(流通株式数): 約978万株

  • 信用貸借区分: 貸借

  • 貸借倍率: 22.6倍

  • 買い残: 19万株(流通株式数の1.9%)

  • 出来高: 5.6万株(流通株式数の0.57%)

  • 売買代金: 0.7億円

■主要株主

  1. 自社(自己株口): 15.1%

  2. 公益財団法人前澤育英財団: 6.01%

  3. 前澤化成工業: 5.74%

■機関投資家の保有

なし

■機関投資家の空売り

なし

【需給についての評価】
信用買い残は標準的であるが、割合に対する出来高はやや少ないため、人気があるわけではない。ボラティリティはないので、デイトレには向かないかもしれない。スイングトレード以上の長期的な投資であれば特に問題はない。注目すべきは、大株主が自社(自己株口)であり、4位に自社取引先持株、また2位、3位、5位と自社関連法人で約38%保有している点である。自社でガッツリ保有している点は高評価である。

■業績

※経常利益
決算月: 5月

  • 2022年5月期実績: 31.4億円(前期比: 6.3%減)

  • 2023年5月期実績: 33.4億円(前期比: 5.7%増)

  • 2024年5月期予想: 48.0億円(前期比: 43.7%増)

※前期売上対営業利益率: 9.9%

直近四半期の経常利益

  • 2023年

    • 4Q: 11.7億円(前期比: 59.8%増減)

  • 2024年

    • 1Q: -4.1億円(前期比: --%増減)

    • 2Q: 8.6億円(前期比: 19.7%増減)

    • 3Q: 24.7億円(前期比: 27.6%増減)(通期進捗率: 61.0%)

    • 4Q予想: 18.7億円(前期比: 59.8%増予想)

【業績評価】
2024年5月22日に通期上方修正を発表。経常利益37億円から48億円へ29.7%の増加。EPSは137円から179円に上方修正。業績は着実に成長しており、直近の成長が著しい。受注残も豊富にあり、当面は拡大基調が続きそうである。利益は下期に偏重している。

■配当

配当方針: 業績、財務状況等を勘案し、継続的かつ安定的に配当を行う。中長期的な配当性向の目安を30%としている。

配当性向

  • 前々期実績: 20.8% (配当: 24円)

  • 前期実績: 19.8% (配当: 28円)

  • 今期予想: 15.6% (配当予想: 28円)

  • 予想利回り: 2.00%

【配当評価】
現在の配当利回りは2%程度であり、高いわけではないが、安定的に増えている印象である。注目すべきは、先日の業績上方修正後に増配発表をしていない点である。今後、増配することはほぼ確実といえそうである。

■テクニカル

【テクニカル評価】
綺麗な上昇トレンドを描いている。上昇角度は穏やかだが、確実に上昇している。2021年12月から2023年3月の1年程度の調整期間があり、上昇エネルギーは蓄えられた印象である。明確な上昇は前回の高値突破の2023年7月から開始していると見てよさそうである。業績がしっかりしているため、しばらくは上昇基調が続きそうである。

■総合評価コメント


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