情報を集めるほどトレードは失敗する

経験則でもそうなのだが、概して情報を集めれば集めるほどトレードは失敗する。

おそらくこうだ。情報というのはそれなりに公開されているから、貴方も知れる。そういう情報を知った人たちがたくさんいる。価格はそっち方面に流れる。そっちサイドに全体のポジションが傾くので、逆サイドが仕掛けられる。気がついたら逆サイドに流れている。

昔のウォール街では、靴磨きの少年が「株があがってるんですってね」と口に出したら、相場は天井が近いという話がある。それと同じ原理だ。今はこれがTwitterやyoutubeということになる。

多くの人達が戦略を公開すると、それを見た人が行動するので、一時的にはそっち方面に傾くがいずれ逆サイドになるのだ。

これまでは情報というのは、限られた人たちしか知らなかったが、インターネットのせいで瞬時に共有することができるようになった。SVBの破綻もネットのせいらしい。取り付け騒ぎが昔は口コミだったのが、今やネットで資金の移動もオンラインで可能。あっという間に取り付け騒ぎになった。

巷にあふれている情報、特に短期情報はやばいと思う。長期的な情報と事実はまだ使えるだろう。たとえば、金利があがったとか下がったとかのレベルだ。金利が経済に影響を与えているのは確実である。ただ、長期的な展望は、結果が出るまでに時間がかかる。アメリカの金利は5%をこえているのに、まだ不景気になっていないのだ。インフレが高止まりしている。長期情報というのは即効性がない。

決算情報もほぼほぼわかっているものは織り込み済みになって、決算が出た瞬間に下落することもある。これも需要でわかるのかもしれない。

結局、需要と供給のバランスで価格は決まるのだ。

S&P500が堅牢なのは年金が買っているからだ。その年金も上がり過ぎたらリバランスして売ってくる。下がったら、リバランスで買ってくる。結局は年金加入者が減らない限り買いではあるが、アメリカの人口はあがっているものの、もし、マイナスになりだしたら、数十年後は危ない可能性はある。


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