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[書き起こし] GMO TECH(6026)IRセミナー・質疑応答 2024.6.8開催

2024.6.8に開催致しましたGMO TECH(6026)IRセミナー&質疑応答の書き起こしになります。


登壇者名 代表取締役社長CEO 鈴木 明人 様  


IRセミナー


皆さんこんにちは。GMO TECHの鈴木と申します。よろしくお願いいたします。
本日はお忙しい中、この休日に渋谷までお越しいただきまして、本当にありがとうございます。

特にこの3社合同ということで、長丁場大変お疲れ様です。
最後のパートとなりますので、どちらかというとプレゼンテーションは短めに行いまして、
質疑応答の方をちょっと厚めにという形で考えております。


はい、では、まず免責事項ですが、いつもの内容となりますので、
ご確認いただければと思います。

まず簡単に私のご紹介になります。私はこのグループの中でもプロパー組と後から入ってくる組がいるんですが、私は後から入ってきているんです。もともとのスタートは自動車が好きで、三菱自動車、そして日産自動車という自動車メーカーを歴任していました。主にインターネットのマーケティングなどを担当していました。そして車が好きなので、リクルートのカーセンサーというところでプロモーション及びマーケティングの責任者をした上で起業をしています。

2006年に本当に渋谷のこの裏のマンションで一人で起業したのが2006年のスタートになります。そこから2009年にGMOインターネットグループに傘下入りをして、その2009年5月に傘下入りしたんですけれども、その時にグループの熊谷に「5年後に上場したいです」という話を書いたワインを送ったんですが、本当に5年後の2014年12月に上場できたという話になっています。今に至っているんですけれども、私自身は文系でありながら理系でもあり、実際小学生からプログラミングをやっていまして、特技はいわゆるプログラミングとデザインという非常に得意分野なので、どちらかというとインターネットが好きでこの会社を作っている、こういった人間になります。

今日は、アジェンダに書いてある通り、当社のご紹介並びに、あまり詳しくお話しできないんですけれどもビジネスがこんな感じでやっているという話と、今注力しているAIについて、最後に業績関連をお伝えしたいと思っています。

GMO TECH紹介

ではじめにGMO TECHのご紹介になります。このグループの中でもいろんな領域があります。クリック証券が扱っているようなFXの領域などもあります。例えば今日登壇している2社、GMOリサーチとGMOメディア、そしてもう一つ本日は登壇していないGMOアドパートナーズという会社があります。当社とこの4社がGMOインターネットグループの中でもインターネット集客支援メディア事業というセグメントに属している会社になります。今日はこの3社のセグメントから参加させていただいている会社になります。

この中でGMO TECHという会社はどういう会社かというと、まずコンセプトとして自分たちで作った商品を自分たちで売っていくというところをコンセプトに実はやっている会社でして、その素晴らしい商品をより世の中に伝えていきたいというコンセプトでやっている会社になります。この意味は2つありまして、1つは良い製品を作っていくという話もあるんですけれども、当社の扱っているのが広告事業になるんですが、実は広告というのは非常にいいものがあれば悪いものもある、犯罪みたいなものがあれば非常にいい製品を提供している会社も存在します。例えばクレジットカードの現金化とかご存知かわかりませんが、そういったちょっと微妙なビジネスって結構あるんですよね。いわゆる情報弱者を利用したお金を差し入れるようなビジネスもあったり、アダルトとかもあったりします。アダルトが決して悪いとは言わないんですけれども、当社は素晴らしいビジネスを、正しい製品の商品を作っている会社様の広告をやりたい、広めていきたいという方針でおりまして、結構当社が設けるガイドラインというのは厳しめにやっていまして、実は過去今お伝えしたようなちょっと怪しいビジネス、例えばアダルト系などは一切やったことがないという会社になります。

先ほどちょっと話でお話ししましたが、まず私が2006年に会社を本当に一つ机一つから始めたのがイノベックスという会社になります。割と短期間で成長いたしまして、GMOインターネットグループに参画をしました。このジョインした理由をよく聞かれるんですけれども、当時SEOというビジネスを中心にしていました。SEOというのはご存じの方、結構いらっしゃると思うんですけれども、何が効くんだというところで言うと、当時はオールドドメインであったりIPと呼ばれているサーバーの所在情報、どこに何があったり、例えばGoogle ページランクと言われているそのドメインが持っているページランクであったり、例えばバックリンクと言われている他サイトからのリンクの数みたいなものが非常に重要でした。

実はこの部材を一番持っているのがGMOインターネットグループなんです。例えばお名前.comであったりムームードメインというのがグループにあって、いっぱいドメインを持っていまして、ドメインのシェア率が97%なんですよ。このドメインを、例えば良いドメインと悪いドメインが存在するんです。長く使われているドメインってのは良いドメインなんですが、でもその良いドメインを解約した情報ってGMO以外知らないですよね。その解約したドメインを解約した瞬間に買うっていうことができたら、それすごく強いんじゃないかとか、いろんなそういう私なりのアイデアがあって、それを具現化できると思ってグループ入りしたというのが背景になります。

これを熊谷に提案して「面白い」というので参画して、それから先にこのSEO会社としての立ち位置が非常に強くなったという経緯があります。その後、そのGMOにGMO SEO テクノロジーとしてジョインしたんですけれども、ちょっとSEOテクノロジーだと「SEOしかできない」という話になっちゃいますので、途中で2011年にGMO TECHという何でもできる社名に変更したというのがあります。その後2014年に上場しておりまして、現在2020年に不動産テックの事業も開始しています。後ほどちょっと詳細はご説明いたします。

続けまして数値的な話になりますが、この上場時との比較になりますが、売上も従業員数、そしてパートナー数と言われている当社でいう社員の数ですね、非常に増えているという状況になっています。


売上高は現状72億円、そして営業利益につきましては10億円の予想を今期は開示をしております。

会社の男女比についてはほぼ半々というところでして、平均年齢は32.3歳というのが現状になっています。結構その業界の中でも、いわゆる情報通信業という中でいうと比較的若い会社なのかなというふうに思っております。ちょっと今日関係ないんですけれども、IRセミナーの参加者の方々が非常に若いなと思っておりまして、大体のこういうIRの説明会を見ますと、非常に高齢な方が多いのではないかと。逆に若い個人投資家の方がこんなに多いのを見ると嬉しく思っております。

あとは結構いろんなことに取り組んでいまして、これは「えるぼし」という制度なんですけれども、女性の活躍推進ですね。管理職にもちろん女性がいるというのもありますけれども、女性の活躍であったり、そういった働きやすさみたいなものを追求して会社を経営しています。

これをGMOインターネットグループ全般に言えることなんですけれども、すごいある意味恐ろしい目標を作ってまして、これ会社ごとにゴールの年数は微妙に違うんですけれども、当社は2034年を目標にして平均年収を1,500万円にしようという恐ろしいプロジェクトを立ち上げています。これはGMOグループの全社がいつまでというゴールを決めているんですけれども、一応1,500万円というのは東京地区の年収目標になっています。今直近が説明の通り571万円なので、まだまだこれからという感じなんですけれども、コンセプトとしては当然ながら当社とグループが目指している目標の会社とは何かというと、やっぱりGoogleとかAmazonとか、そういった会社の規模感を想定しているグループなんですよね。

そのときに働いている人のスペックってどういう人なんだっけっていうところを考えると、当然ながら非常に年収の高い会社が。最終的には後ほどご説明いたしますが、AIなどのテクノロジーで、いわゆる効率化を推進することによって、高い能力、高い給与の人が働く会社にしていこうというコンセプトで経営していますので、給与についてもご覧のとおりどんどん上げていくという形になっております。

当社は記載のとおりの拠点を持っていまして、主に運用の拠点が金沢と宮崎、営業の拠点が福岡、大阪、東京という形になっております。

ビジネス紹介

GMO TECHのやっているビジネスをいくつかご紹介していく形になりますが、先ほどのご説明のとおり主体は広告系、会社のプロダクトを持った広告系のビジネスになっておりまして、世の中にあるお客さんのサービスであったり、仕組みであったりを広く知らしめることを仕事としています。

GMO TECHが行っている広告系のビジネスは大きく二つあります。一つが検索エンジンマーケティング事業で、先ほどご説明のSEOであったり、これからご説明するMEOと言われているものです。もう一つがアフィリエイトプロモーション事業で、主にアフィリエイト広告をやっております。

まず検索エンジンマーケティング事業の中で、当社が特に力を入れているのがMEOと言われるものです。MEOというのはMap Engine Optimizationの略でして、マップというのは地図、オプティマイゼーションについてはここにあるように最適化していくようなものなんですけれども、いわゆるGoogleマップの順位を上げたり、例えば「焼肉 渋谷」と検索していただいた際に、その焼肉店の順位を上げることを一般的にMEOと言います。

例えばこの順位は、検索した場所によって違うんです。渋谷から検索するのとイギリスから検索するのでは実は順位が違うんですよ。こういったものをいわゆる一括管理する仕組みを提供したり、例えば飲食店の場合、分かりやすいんですが、当社の仕組みから修正すると、複数の飲食店の情報をまとめてコントロールできます。

分かりやすいところで言うと、例えばマクドナルドさんとかは店舗がいっぱいありますよね。その店舗情報を修正するには、例えば渋谷店のマクドナルドのGoogleマップにログインして修正し、次に恵比寿店のマップにログインして修正するという作業が発生します。チェーン店さんとかは、営業時間を修正するとか、新しい製品が出たらGoogleマップ上で更新しようみたいなことがあるんですが、そういったことをするのがすごく面倒くさいんですよね。これを一括でできるような仕組みを開発してまして、例えば食べログも更新できますし、ホットペッパーも更新できますし、ありとあらゆるそういったサービスを一括で更新できるようなシステムを提供している会社になります。

いろんな一位を獲得しておりまして、実際に上位表示率、一括送信率、導入者数、導入キーワード数、全てにおいて業界上位になっています。概ねこのMEOというビジネスの中のシェアは4割ちょっと超えているような状況で、現状でいうとナンバーワンのビジネスを展開させていただいております。


マーケットの成長も非常に大きいんですけれども、実はマーケット以上に成長しているのが私たちの特徴でございまして、ご覧いただいた通り直近でも急激にこの売上が増えている状況になっております。

もう一つの広告事業が「SmaAD(スマアド)」というサービスで提供しているんですけれども、こちらはスマートフォン向けのアプリの成果報酬型広告になります。どういった広告モデルなのかというと、簡単に言うと当社はグローバルのアプリのベンダーさん、例えば分かりやすいところで言うとLINEさんやYahoo!さん、楽天さんみたいな、そういったいろんなゲームやコミュニケーション系、マッチング系、飲食店のアプリなど、ありとあらゆるAndroidとiOSのアプリケーションのお客さんが世界中にいます。このお客様のアプリを使ってもらって、例えばインストールしてもらったり、物を買ってもらったり、プレイしてもらったりというところがゴールになるんですが、そこをお手伝いしているサービスです。

当社がお金をいただくポイントというのは、インストールするときにいただく場合と、物を買ってもらったりプレイしてもらったり、例えば3面をクリアするみたいなことをゴールにしたり、こういったエンゲージメントと言われている部分をゴールにするとか、インストールをゴールにするとか、ここは自由に決められるような形になっています。

一つポイントが、当社のお客様はグローバルで、海外の広告主様、海外の配信先を獲得する、この両方でナンバーワンを目指してそれをやっている会社になります。


こちらのマーケットにつきましても非常に大きく成長しておりまして、このマーケットというのは非常に説明がしづらいんです。日本は分かりやすいんですが、例えばアルゼンチンのアプリマーケットというのをもうちょっと言うと分からないですよね。当社が今考えているのは完全にグローバルになっていると思っていますので、このマーケットのサイズというのは限りがありつつも、まだ未知数というのもいろいろあります。例えば南アフリカのアプリマーケット、私たちはまだ対応できないので、行けばそこがまたマーケットになるという話になります。現状記載の通り、急激に売上も伸びておりまして、日本も大きく成長しています。

もう一つが、全く新しい取り組みになるんですけれども、実はGMOインターネットグループの中で不動産ビジネスを。不動産ビジネスってあるじゃないですか。金融、IT、例えば証券、例えば保険とか。大体日本語2文字のものって非常に大きいんですよね。銀行とか保険とか。あと3文字くらいのやつ。不動産というのは非常にマーケットが大きいので、今までグループになかったんです。ないことをやってみたいなと思って。あとはストックビジネス。広告ビジネスというのは、いかんせんストックになりづらい。割といわゆるキャンペーン的にやって終了みたいなことが起こりやすいので、当社のビジネスはできるだけストックに寄せよう。ストックに寄せることによって、働いている私たちもそうですし、ステークホルダーの株主さんもそうですし、皆様がハッピーになると思っていますので、いかにストックにするのかというところで、不動産というのは仕事じゃなくてストックのビジネスが多いですね。なので不動産のビジネスのほうに進出しています。

スタートとしましては賃貸業務ですね。不動産はいろいろあるんですけれども、仲介、売買、賃貸とか。それも実需もあれば投資用の賃貸もある。私たちは賃貸の不動産の業務に進出しました。プレイヤーとしましては、真ん中に不動産の管理会社様、最後にオーナー様と入居者様というのがいらっしゃいます。ここのいわゆるITかDXかの商品をご提供しているというのが今の状況になっています。

具体的には例えば家賃の決済ですとか、入居退去時の精算ですとか、例えばオーナー様への収支報告、ワークフローですとか、例えば電子契約、更新契約とか、こういったものを包括的にできるSaaSの仕組みをご提供しております。

現在、利用していただいている不動産のオーナー様、いわゆるアパートとかマンションとか、場合によっては区分マンションとかを保有しているオーナー様の利用者数が15万人まで増えているということで、日本でもNo.1のこういったSaaSのアプリケーションに備えております。

もう一つ特徴なのが、先ほど私の方でストック型という話をさせていただいたんですけれども、非常に解約率が低くて、だいたいご利用いただいたところは1%前後で推移していますので、ほぼ積み重なってきているシステムになります。

青いところのグラフがストックを表しているんですけれども、ご覧いただきました通り現状に推移しています。受注して増えたものがどんどん積み重なってきているような感じでして、ちょっとここはあえて記載していないんですけれども、例えば大和さんですとか、例えばエイブルさんとか、例えば大成ハウジングさんとか、こういった大手ですね。名古屋でいえばニッショーさんとか、こういった大手の会社様から、だいたい管理個数が1,000個ぐらい、1,000部屋ぐらいを管理するような会社様までをターゲットにした仕組みを提供していまして、今口頭でお話しさせていただいた会社様は当社の今アクティブなお客様になります。

AIへの取り組み

続けまして、AIについてご紹介させていただきます。ChatGPTなどを含めてAIというのが一気に来る中で、当社、当グループにおいてAIを大きく使っていくことに動きをしています。その中で、いち早く当社はAIで未来をつくるナンバーワン企業グループになるべく、AIの取り組みをしております。

いくつかちょっと簡単にご紹介させていただきます。一つ目が、MEO、先ほどのMap Engine Optimization、いわゆる検索エンジン上でのGoogleマップの最適化を行うビジネスにおいて、AIが運用のアシスタントをするというものになります。これはいろんなアシスタントがあるんですけれども、例えばその使い方であったり、例えば飲食店のいわゆるGoogleマップに評価とか書くじゃないですか、口コミですね。その口コミについてAIが自動でお礼をしてあげる。ただこれは勝手にやっちゃうと間違いも起きるので、一旦その店舗側がGOするかしないかというのを決められるみたいな形になっているんですけれども、いわゆるこういった運用をAIで自動化していくような取り組みを行っています。

次は不動産の方になるんですけれども、不動産の入居者様というのは、ご存知の通り外国人の方も多くいらっしゃいまして、さすがに不動産会社の方がマルチ言語で話せる人はいませんので、これをマルチ言語化しています。例えば入居者様から質問が来れば、例えば入居者様の言語を自動判断してその言語を日本語に翻訳します。そして日本語に翻訳したものを返信すると、返信案も一つずつ上手く出てくるんですけれども、その返信案を編集して返信すると、今度は例えばその入居者様が書いた英語などの言語で返す形になります。これは100言語で対応していますので、ほぼ世界中の言語で返信している形になります。

続けまして、これはZoomによる議事録をすべてAIで自動化して編集するサービス、というかこれは無料で提供しているんですけれども、これを社内の業務改善で利用しています。基本的にはお客様との会議をすべて自動化してまして、会議が終わるとSlackなどのチャットツールに自動で議事録が飛んでいくというサービスが具体的な仕組みになっています。

一枚一枚ですね、非常に駆け足でご紹介したんですけど、そういった方法で業務改善しています。今日ご紹介しているのはいくつかしかご紹介していないんですけれども、非常に多くのプログラムで言うと今大体動いているのが500ぐらいで動いていまして、これぐらいの数のいろんなプログラムを導入することによって、できるだけ人の手をかけない、かけなくていいところをかけないようなプログラムを作ってまして、生産性の向上を図り、ひいては先ほどの1,500万円の平均年収になるべく近づけるよう取り組んでおります。いろいろ当社のホームページにも掲載しておりますので、よろしければご覧ください。

株価/業績

最後に株価になります。今日ご来場いただいている方はご存知だと思うんですけれども、直近で株価が非常に上がっている状況になりまして、ちょうどこの1年ぐらいで非常に5、6倍上がっているという状況になっております。直近の株価が1万円を超えているので、株式分割してほしいという声を株主さんからいただいております。

先に質問を受けてしまいそうなのでお答えさせていただきます。当社は分割を株主総会でしかできない状態になっていて、何かやるには臨時総会か定時株主総会を行う形になります。ちょっと今やるやらないに関しては、すみません当然ながら言及はできないのでしないんですけれども、仮にさせていただく場合には、そういったタイミングが必要という形になります。

グループ全体で配当性向を50%にさせていただいていますので、最終利益の50%が株主還元という形になっています。株主優待の方も取り入れておりまして、記載の通りでございますが、GMOクリック証券の手数料キャッシュバックであったりですとか、これはなかなかないかなと思ったら実は結構あったんですけれども、当社が提供しておりますMEOの商品の割引です。申し込みないかなと思いながらやったんですけれども、なくはなかったという状況でございます。飲食店とか経営させていただいている株主の方とかいると、いいサービスかなというふうに思います。

株価の推移は、もうおそらく私以上に見ていただいている人も多いですので、非常に上がっているというところになります。配当利回りは2.7%ということでちょっと下がってきたんですけれども、株価が上がると下がるんですが、業績としては非常に調子の良い状態にあるかなというふうには思っております。

今後の中期見通しにつきましても、先ほどお伝えのとおり、当社は非常にストック型の商品を、先ほどお伝えのMEOがストック型にして、アフィリエイト広告も実はストック型ではないですけど、ほぼ継続性の高いストック型になっている状態になっていまして、同じお客さんが何度もリピートとして新しいアフィリエイトを使っていただくという状態になっているので、完全なるストックではないですけれども、比較的ストック性が高くなっています。不動産のDXサービスにつきましては、100%のストックに近い状態になっていまして、これによって完全に右肩上がりの成長曲線を描ける状況に来ているかなというふうに思っております。

はい、ご説明は以上となります。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答

Q. アフィリエイト広告で海外の比率を見たときに、50%弱に成長していてすごいなと思ったのですが、これは何か為替の影響というか、そういったものがある成長なのか、それとも継続性というお話があったと思うのですが、ある程度今後の成長が見込めそうなのか、その点についてどのようにお考えなのか教えていただけますか。

A. アフィリエイト広告に関して、実は半分くらいが海外の広告主様になっています。海外の広告主様が海外に配信したい場合もありますし、海外から日本に配信したい場合もあるのですが、実はお客様が海外ですと、すべて為替の影響を受ける状況になっていまして、現状でいうとほぼドルでいただいているという状況になっています。非常にこの円安の状況は、実は当社にとって完全にプラスでございまして、今この円安の状況というのは大きく第1四半期に向いてプラスに働いたなということだと思います。

もう一つが、とはいえそれがなくても顧客開発は非常にうまくいっていまして、特に中国、韓国においても成長が今加速しています。中国、韓国のアプリベンダー様が中国、韓国に配信したい、中国の配信は現状強くないのですが、韓国や日本に配信したいというニーズが非常に高く、第1四半期は大きく伸びているということになります。

Q. GMO SmaADの海外の顧客はどのような形で獲得されているのでしょうか。国内の市場、例えばクライアントやメディアレップ経由で紹介されたり、あるいは本社が直接営業されたりするのかなと思いますが、海外のクライアントについてどういった形で獲得しているのか、例えば海外にもそういったメディアがあったり、海外の代理店経由なのか、何か具体的な獲得手段について教えてください。

A. 私からお答えしますと、もう直接営業しています。なので、働いている方も中国担当が中国の方ですし、韓国担当が韓国の方ですし、その言語が話せない人はいないという感じですね。

Q. GMO ReTechについての質問なのですが、今は管理会社向けのソフトウェアにどちらかというと絞られていると思うのですが、他にGMO ReTechの中で、現時点ですでに想定されている、あるいは今後注力するようなものがあれば教えてください。

A. 先ほどスライドの中で、15万人のオーナー様に利用していただいているという話をさせていただいたのですが、入居者様側で見ると、今大体40万人くらいなんですよ。一般的に入居者様が40万人というのは、いわゆるWebサイクルの利用者数としては40万人と考えるのは結構少なくて、大したことはないんですけれども、富裕層の15万人のデータを持っているというのは、まあまあなんですよ。

いわゆる誰でもでもなくて、本当にお金を持っている方、不動産を持っている方だと、そもそもそんなにお金がない方がいらっしゃらないと思いますので、その富裕層向けのビジネスチャンスはあるんじゃないのかなと思います。ちょっと具体的に今やりたいなと思っているのはいくつかあるんですけれども、そういった富裕層向けのビジネスというのは比較的チャンスがあるのかなと思います。既存サービスを代表するというところをそもそも考えています。

富裕層というのは、不動産オーナーさんだけではなくて、いわゆる投資家さんみたいなところにも入っているので、当社のアプリケーションを利用していただいているオーナー様というのは結構実は多岐に及びます。いわゆる分かりやすいその地方の大家さんという方もいますし、例えばその区分マンションを所有している方もいらっしゃいますし、中国とか香港とかのいわゆる投資家さんというのもいらっしゃるんですよね。なので、投資家さん、オーナーさんというのが非常に広いんですけど、こういったところにどうビジネスが進むといいのかな、みたいなことはちょっと検討しています。

Q. アフィリエイト事業は好調で、他社も海外展開していると思います。そういった同業他社と比べてGMO TECH様の強みはどのようなことでしょうか。

A. 一つは取り組んだのが早かったというのがあると思います。実は広告主様よりもメディア側を押さえるのが早い方が強みがあります。メディア側は広告主さんがいろんな広告ベンダーさんに出せるんです。一方で、メディア側を押さえてしまうと、そのメディアは当社しか配信できなくなるので、別のベンダーさんも当社に頼まざるを得なくなるというのが大きいかなと思います。ですので、そういった海外のメディアさんを早めに当社が押さえたというのが非常に戦略としては大きいかなと思います。

Q. 海外案件は今後成長させていく形になると思いますが、どのような形で成長させていくのでしょうか。成長戦略について聞いてみたいという質問が来ております。

A. これはマーケットの大きさはちょっともうよく分かっていないです。スウェーデンとかフィンランドとかになってしまうと正直言うとよく分かりません。今、このアプリマーケットにおいては、上位はアメリカ、日本、韓国、中国、この主に4カ国なんですけど、最近はインドも出てきています。そしたらヨーロッパもまあまあいい国だと思います。ドイツとか、北欧とか、そういったところに進出したいなと思っています。

これは私もそうですし、私も海外に住んだことがあるんですけれども、うちのメンバーも海外の方が結構いる状況になっていまして、この間もみんなの夢を語ろうという話をして、みんなで海外に進出していこう、こういうところに進出できるといいよねという夢を持っていますので、それが結果としては成功の戦略になっていると思っています。

Q. 不動産テック事業のライバル企業は、上場企業などでも最近は不動産DXとよく言われていますが、ライバル企業はどの程度GMOテック様がやっていることと重複していますか。また、そういった中での優位性を教えてください。

A. 当社が提供しているのは、現時点でオーナー様向けの方は上場会社はないです。現時点の導入済みというところの想定シェアで言うと、大体5、6割というところですかね。入居者の方は上場している会社があるんですけど、スマサポさんという会社になるんですけども、上場している中でそこまで大きな会社様ではないかと思っています。

Q. 中国の会社がドイツに配信をしたいためにGMOテックさんに頼みますよという事例を発表されたかと思うのですが、中国にこういったことをやっている会社はないのでしょうか。中国の会社はGMO TECHさんをどうやって探しているのでしょうか。営業だと思いますが、もしよろしければ教えてください。

A. まず、当社はどこそこの国に配信しますよという形で営業しているわけではないですね。グローバルに配信しますよという形で営業しているので、結果としてニーズが多い国のメディアや広告主が強い配信を持っているのかというところが分類されて、そこがはまるという感じですね。

営業に関しては基本的には全て直接になっていますので、そのベンダーさんの例えば上海にある拠点でしたら、上海に出張して営業している形になります。

Q. 3年くらい前から中国で営業の規制が厳しくなったと思いますが、それがどのような影響を与えたのかを知りたいです。中国内でゲーム規制されれば当然マイナスの影響を与えるのか、逆に中国内でダメだから日本にどんどん配信してくれば逆にプラスの影響を与えるのか、いろいろ考えられますので、もしも答える範囲であればよろしくお願いします。

A. 中国のゲーム規制については、中国国内でのゲームの配信はできていないんですよね。なので、中国のアプリベンダーさん、例えばゲーム会社などが日本や韓国に配信したりすることは非常に多く行われています。いわゆるそこで中国の会社さんに日本語化をご提案して、日本語化して日本に配信する、韓国語化して韓国に配信する、こういったことをやっているような感じになります。プラスの影響を考えてほしいんですけれども、むしろゲーム規制がプラスの影響を与えているようですね。プラスもマイナスもないようなものが出ているところで、あまり影響がないという感じですかね。

取引は基本的にすべて外貨、ドルでできます。

Q. 昨年の3Qの決算で決算発表が延期になり、問題ない決算だったんですけれども、決算発表に遅れるような会社だというようなことで、株価が下がってしまったようですね。今のうちに1万円は高くなっているので、そういったことがないように今後は気をつけていただきたいです。GMOグループだと結構決算をギリギリまでかけているイメージがあるので、少し余裕を持って早めに開示しておくといいのではないでしょうか。せっかくいい状況になるので、そういったことも気をつけていただければと思います。

A. ご意見ありがとうございます。当時はそういった状況だったんですけれども、もう一つが、やはり僕たちはグループの連結決算で、そこも実はエンドが決まっているというのが一つ理由としてあって、当社が締めないと本体が締まらないというところで、当社のギリギリまで多分本体がぎりぎりまで待ってくれているんですけれども、そういったことがありました。

Q. 高校から鈴木社長は投資をされているということで大変親近感を覚えましたが、社長個人のパフォーマンスはいかがでしょうか。

A. 高校というか大学からやっていたので、大学1年生の頃から始めてきました。パフォーマンスは何とも言えないんですけど、ざっくり600%くらいだった気がします。

Q. MEOはSEOよりも単価・契約単価が少ないと思いますが、MEOとSEOの単価・収益性やコストの違いはどこから来てくるのでしょうか。MEOに関するご説明のような自動化がSEOでも最低限できるのではないでしょうか。システム構築を容易にするなどとは思わないですが、違いがないようにも思えるのですが。

A. まずSEOとMEOは非常に大きな違いがあります。似ているようで全然違うのが、SEOは順位がめちゃくちゃ変動するんです。アルゴリズムの変更でめちゃくちゃ変動するので、効果的なパターンの見出しが本当に難しくて、当社で一時期は成果報酬型SEOというのがあったんですが、それが利益が出るかと思ったら翌日に変動で1,000万円落ちたみたいなことがありまして、正直あまりやりたくないです。SEOは非常にビジネスとしては重要で、ウェブサイトを持っているとSEOは重要なんですが、SEOビジネスというのは非常にストックしづらくて大変です。大規模アップデートがあるんですが、アップデートが起きるたびに順位が下がってしまうんですよ。翌日の朝はもう大変で、どうしたらいいかみたいな議論をそこから始まるので夜も帰れないみたいな、そういったシステムだったんですけど、MEOは実はアルゴリズムが非常に明瞭で、一回やるとあまり変わらないんですよね。

というのと、先ほどお伝えした通り、MEOの中でも当社はSaaS型の方に引き入れ始めるようになっていますので、1店舗を入れると複数のものが編集できるとか、例えば大阪の順位や東京の順位、どこで検索した順位がシステムで集計できるとか、ネットワーク化されている飲食店さんの情報を一括配信できるとか、こういったところに価値を増やし始めたSaaSを提供していますので、実は解約率が非常に低いというところが大きいです。SEOは先ほどのとおり順位が下がると急に解約が増えますよね。MEOではこれが全くないというのがストックができている理由かなと思います。

Q. 先ほどセミナーでもあった話で、株式分割がないというのも多分流動性の低さに関わることだと思うのですが、どうしても今流動性が低いというのが問題になっているのかなと思っております。その流動性を上げていく施策というのは、先ほどお話しされましたが、それ以外にもしありましたらお願いいたします。なければ先ほどの話で全然問題ございません。

A. 流動性施策については、先ほど私が自分で言ったみたいな話が一つあるんですが、それ以上にやっぱり認知度を上げて投資家層を拡大するということが全体の流動性を上げる施策だと思います。会社の認知がされていく、ファンが増える、そういったことをしていくのは大事ですね。もちろん先ほど自分からお話ししましたが、株価の話もあると思いますので、ちょっといろんな要素を複合的に行うことによって、ファンを増やしていくとか、会社を認知していただいたりとか、その根底には当然ながら業績や収益性の向上といったところがあるかなと思うんですね。全体感の中でデザインしながらやっていきたいなと思っています。当社には非常にIRに力を入れさせていただいていまして、ほぼ毎月こういった場を設けさせていただいているかと思います。

Q. SmaADは昔からされているサービスだと思うのですが、上場されたときの状況と現在の状況、市場の違いとかそういうのがありましたら教えてください。

A. 非常にいいご質問だなと思います。SmaADにおける環境というのは、実は2014年、5年ぐらいに大きく変わりました。当時、私たちが上場する直前から上場した前後というのは、主にアプリができたタイミングなんですよね。そもそもアプリができたタイミングで、App StoreやGoogle Playができて、当時はご存知の方いらっしゃるか分からないですが、例えばDeNAさん、グリーさんとかがすごく人気で、iPhoneの3Gとかそういったものがバンバン出てきて、皆さん初めてiPhone 3Gとか買って、初めてアプリをインストールした時代なんですよ。

今皆さんの中でその当時を思い出せる方はほぼいないと思うんですけど、当時はアプリをどうやって選んでいたのかというのが、ランキングだったんですよ。皆さん馴染みがないので、みんなが入れているものを入れたいというランキングの思考から入ったので、実はランキングの上位にいくということが非常に重要だったんですよ。当時ランキングの上位に行く基準というのが、瞬間の過去1週間のインストール数が多いものが上に行くという、割とシンプルな仕組みだったので、当社が提供しているリワード広告というもの自体が、インストール数を稼ぎたいということを目的に置かれた結果として、そのランキングの上位を目指すというのも目標だったんですよ。

それがある意味大ヒットとして、インストールも本当にたった1日で30万人インストールとかできるんですよ。30万人もどこにいるのかいう話になるんですけど、30万人インストールとかをインセンティブをつけてインストールしてもらうような、そういったビジネスで「来週のランキング3位確定」みたいな、そういったビジネスをしていたんですけれども、今皆さんランキング見て毎日アプリを入れようみたいな話もないじゃないですか。

そうすると今度はアプリベンダーさんがランキングに上げることに興味がないんですよ。逆に言うと自分のアプリをピュアに使ってもらって、例えば飲食店アプリなら予約してほしいとか、ゲームアプリなら何面までクリアして課金してほしいとか、こういうところを成果にした広告が主流になる時代に変わっていて、当社はそちらに少なくとも変化していったというのが実情だと思います。

Q. 今MEOで勢いがありますが、ライバルの同業他社というのはいませんか。

A. MEOに関しては、幸いにして当社が大きいというのは事実かもしれませんが、上場会社になるような会社は存在していないんですよね。一部上場会社になるような会社、例えばサイバーエージェントさんとかがやっているビジネスもあるんですが、シェアとしては非常に小さいので、当社が今リアルに競合している会社さんというのは非上場の会社さんということになっています。営業の人数や優秀な人材を増やしていますので、自然とシェア値が上がっていっている状況になります。

Q. 先ほどのアフィリエイト広告の海外展開の説明で、メディア側を早めに押さえたということをお話しされたかと思うのですが、「押さえる」ということに対しては何らかの拘束力がある契約なのでしょうか。独占的な契約になっているとか、そういうことなのでしょうか。

A. これは会社さんとの契約をそれぞれ結ぶので、一概に全部そうですという状況ではないですね。ある意味、ちょっと費用を払って買い付けているような面もありますし、人間関係でやっているような面もありますので、ちょっとどちらもあるというのが答えになっちゃいますね。

Q. MEOのライバル企業の話で、MEOクラウドとか言われているそういったものがいろいろ出ていたんですけれども、MEOのSaasとしてやっている情報はあまりいないという認識で合っていますか。

A. MEOを扱っているかどうかという話で、例えば電通さんとか博報堂さんも扱っているんですよ。なのでその当社が見ている競合としてウォッチしているような会社、そういったことをしているような会社としては把握していないという感じですね。

Q. この一括管理というのが結構利益率が高いイメージを持っているのですが、どの程度の業種まで拡張してきているのか教えていただけますか。

A. 今当社が提供しているサービスのターゲットがちょっと固まっていて、主に歯科医院とか医療系なんですよ。その他のジャンルというのがまだそこまで当社として増えていない状況なので、そういったジャンル、例えば飲食、ペット、美容とかどんどん広げていけば、いわゆる市場も増えるので売上も増えるというふうに思っています。

ただいくつかトライした結果、継続率や単価という意味で医療系や歯科系が一番売りやすかったので、そこを中心に展開させていただいている状況なんですけども、ジャンルを増やせばいくらでも市場が増えるのではないかと分かっています。ただ効率はちょっと落ちるのかなという感じです。例えばお寺とかも実はお客さんにいるんですよ。お寺、墓地とか、業種は本当に多岐にわたるという感じはしています。

SaaSでいうと主に商品量×営業人数みたいなことになるんですが、比較的今マーケティングによるいわゆるプルでの営業というのも結構出てきまして、いわゆる戦力ですね。営業人員なのかそのマーケティングの広告宣伝費なのか、そういったところを増やせば市場をさらに拡大できるかなと思います。

最後にメッセージをお願いいたします。

長時間、大変ご清聴ありがとうございました。引き続きGMO TECHもこのGMOインターネットグループの中で成長していきまして、株主の皆様、ステークホルダーの方々に「GMO TECHを応援してよかった」と思っていただけるような会社に必ずしてまいりますので、引き続き応援どうぞよろしくお願いいたします。