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デイトレードは効率的な稼ぎ方と言えるのか? 1年相場に漬かってみた私の結論

私なりの結論はこうだ。

1 最初から資金が大量にある(要するに金持ち)
2 最初から短期のパフォーマンスがずっといい(要するに天才)

このいずれか、もしくは両方の状態にある奇特な人にとっては、デイトレードはそれなりに効率がいい「かも」しれない。
どちらもないデイトレーダーの大半は、特にお金もたまらない消耗状態が、何年もずっと続いているだろう。

● 出口が見えているか?

私はデイトレが趣味。
別にお金がたまらなくてもいい、稼げなくてもいい。
死ぬまで生涯現役、デイトレ。
そういう人であれば、好きなだけずっとデイトレを続けていればいい笑

ただ大半のまともな人は「小資金のうちはデイトレで元手を作り、1億円超えたあたりから長期投資に切り替え始めて配当金暮らし」という出口を考える。
でないと、いつまでたってもデイトレという労働だからだ。

多くの短期トレーダー、様子を見ていて、どうだろうか?
5年、10年とずっと短期トレードをやりつづけてきて、結局のところ貯金が1億円に達成していない人、ツイッターでゴロゴロしていないだろうか?
まあ地雷だろう笑

数年間、がちゃがちゃデイトレードして残高が減っちゃったよ。
米国株インデックスETFに積立してたほうが全然お金が増えてたよ。
コントではない、そういうテクニカル芸人が実際にゴマンといるのである笑
ほったらかしのほうが稼げているのであれば、そっちのほうがいいに決まっている。

元手100万円として、デイトレで1億円にするまでのタイムミリットは定めてあるか?
5年経過しても達成できてない、むしろ減っているということであれば、残念ながらあなたには才能がない。
短期トレードはあきらめるべきだろう笑
出口も意識せず、稼げもしないのに固執するのは「本当の無能」のやることで、寄生虫ニートの趣味の世界である。
もっともそういう人がいるから、相場は稼げるわけでもあるのだが。

● 「小資金はデイトレすべし」の幻惑

そもそも「小資金のうちはデイトレで元手を作り、1億円超えたあたりから長期投資に切り替え」という発想自体が正しいかについて、よく考えるべきだろう。
多くのツイッター上の有名投資家、まあそういう風に煽ってくる。
そしてそっちのほうが、資金力のない個人投資家としても「夢」を見れて、聞き心地がいい。

私はむしろ逆で「小資金のうちほど長期投資、資金が1億円以上になってから、徐々に短期トレードをとりいれていってもいい」という発想をする。
いろいろ理由はあるが、最大の理由は「ナンピン力」にある。
短期長期関係なく、いざというとき資金が大量にあればナンピンができて、結果的に助かる。
かたや小資金はナンピンができないゆえ、損切りが前提になる。
この時点で小資金のデイトレは不利になる。当たり前笑
損切りの回数が多いほど、投資は負けるようにできている。
実際、同じ銘柄、同じ時間を取引していて、小資金の人は損切りしまくりで資産マイナス、しかし大資金の人はナンピンでおぎなって資産プラス。
そういう光景はいくらでも見てきた。

「小資金ほど短期トレードで一攫千金」にかぎったことではなく、人生において聞き心地の良いセリフを吐いてくる人には要注意。
そしてそれにまんまと洗脳されて「夢」を見るような人は、まずは自分を改めることからはじめるべきだろう笑

● 最初からデイトレでずっと稼げている才覚があるか?

私が知るかぎり、本当にデイトレで毎日うまくいっている人たちというのは、確かにいる。
ただ彼らからは「初心者時の失敗」というのを、あまり聞かない。
エントリーやエグジットの瞬発力が、センスとして最初から優れている人が多いわけである。
あまりテクニカルの知識を披露することもないし、そもそもテクニカルなんて使ってるかどうかすらも怪しい。
なんらかの秘密ツールを使っているか、もしくは本当に天才(私はしばしば宇宙人とも呼んでいる)なのだろう。
宇宙人の言葉を、人間は理解できない。
逆にチャートや板の知識をすっきり語れており、観客側もそれを理解できて満足している場合は、残念ながら教える側も教わる側も、そんなにトレードの成績は芳しくないだろう。
天才というのは、常に言葉では語れない世界にいる。
だからこそ再現性がないため、稼げるわけである。
再現性があれば誰だって参入して、ちゃっちゃと1億円をモノにしている。
考えれば当たり前の話である笑

最初から大量に資金があり、なおかつ宇宙人の才能がある。
そういう人であれば、デイトレで効率的に稼げるのかもしれない。

● どのみちデイトレは労働である

だが覚えておかねばならないのは、大量資金に、宇宙人の才能。
そういう類まれなる環境に恵まれたとしても、それらの天才もまた「デイトレという檻」の中で、何年も労働時間を費やしているということだ。
5年、10年とひたすら続け、結局ずっと長期投資メインの「ほったらかしで稼ぐ」ということに、ふみだせない。
自由な時間というのは、なかなか与えられない。
忙しく労働する天才というのは世の中ゴマンといて、デイトレも例外ではないようだ。
「25万円からはじめて現物株デイトレでふやし、半年以内に1億円にして長期投資に転向」を実現できたと言っている人が一人いたが、
だいたいの天才ですら、それをできずにいる状態である。

また多くのデイトレーダー、うまくいってようと、やはり兼業が多い。
やはりデイトレだけで生計をたてるというのは、実に不安要素が大きいのだと言える。

天才性もいつまで続くかわからない。
そもそも天才性自体が曖昧なものである。
年を食うごとに天才性が薄れたり、市場の出来高が減ったり、あるいはアルゴAIの発達で太刀打ちできなくなる光景もありうる。
相場の世界に入り、相場の世界で奪い、相場の世界で散る。
相場師の常ではなかろうか笑

● 「1億円までなら簡単、そこからが難しい」の謎

多くの煽り師、「回転売買で1億円までなら簡単、そこからが難しい」と言う。
なぜ難しいのか、いつも疑問でならない。
単純に「取引量が多くなると出来高の関係でさばけない」ということを言いたいのだろうが、であれば「最初から取引量へらせばいいだけでは?」と私は思うだけである。
俗に言う「100万円チャレンジ」とやらを延々と繰り返せばいい。
1億円が簡単なら、それを10回繰り返すだけで10億円だろう笑
そこに言及する人は、あまりいない。

わりと声高に短期売買をオススメしていた人が、そこまでお金がたまっていなかった事実を知ると、「なるほどお察しだな」となる。
実際セミナーや商材で稼いでいる人のほうが健全に見えるし、私も同調するところである。

● まとめ

この1年をふりかえって、少なくとも私にとって、人生全体におけて稼ぐ効率を考えるうえで、デイトレは効率的手法とは言えないようだ。
大げさに聞こえるかもしれないが、「人生効率」というのは私にとっては当たり前である。
デイトレなるものが人生ゲーム全体の効率を推し進めないと感じるのであれば、それ自体が不要である。

私の場合、なけなしとは言えどすでに不労所得の別収入があるということも大きいだろうが、
そうでなくても資産1億円未満のうちにデイトレをメインの手段に持ってくることは、まずないだろう。
それだけ自分にとって「出口の見えない労働は不向き」ということである。

社畜もデイトレも、労働の好きな人がやっていればいい。
天才になると逆に人生消耗するこということであれば、天才にもなる必要もない。
別の不労収入を拡大しながら米国株の長期積立で地固めして、徐々に資産形成、というナマケモノスタイルのほうが、よっぽど自分にはあっている。

身近なところにも短期トレードがうまい人はいるので、観察はさせてもらっている。
しかしあくまで今後も相場に関しては長期投資を軸に考え、短期トレードはオマケ程度に考えることになりそうだ。

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