見出し画像

満月をさがして


種村有菜先生の作品では一番好きです。初見はアニメで、アニメを見たことで、この作品や種村有菜先生のことを知りました。

主人公・神山満月は、両親を亡くして、祖母・神山文月とお手伝いの田中さんと3人暮らしをしている12歳の病弱少女。一時期施設にいたこともあり、そのときに恋に落ちた少年・桜井英知との約束で歌手を目指している。しかし、満月は喉の病気が原因で、思い切り歌うことができない身体だった。
さらに、文月は大の音楽嫌いで、歌手を目指したいという満月に露骨に不快感を示して、満月を離れに監禁していた(文月なりに自分や葉月(満月の母)に似て病弱な満月を心配してのことなんですが)
そんな満月の前に現れた死神コンビのタクトとめろこによって、満月は自分の余命を知り、タクトの力で16歳の少女の姿に変身し、音楽事務所のオーディションを受けて合格、「フルムーン」として芸能界デビューして活躍していくストーリー。
いわゆる、変身魔法少女ものですね。

アニメと原作で、設定や展開や結末が微妙に違っています。キャラクターの扱いにそれぞれ不満を感じる点があるものの、どちらも感動的な結末でした( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )❤︎

アニメは最終回がすごく感動的でした。
歌に合わせて、その後のキャラクターたちを描いていて、天使になっためろこに導かれて、実は生きていたタクトと満月が再会を果たし、タクトが満月を思い出して満月が「タクト…」と感涙するラストシーンはひたすら感動(❁´ ︶ `❁)
アニメはあれですごく感動的な終わり方なんですが、いずめろ(いずみ(めろことタクトと同僚で死神の少年)とめろこのカップリングの略称)的にはラブラブハッピーで終わらなかったのでそこが不満でしたҨ(´-ω-`)
もしかしたら、あの後、いずみとめろこが再会して、二人が結ばれる展開あったりしたかもしれないと想像できたりもしますが、あくまでファンの妄想なので(。>д<。)
あと、回想シーンで登場する20代~30代くらいの文月(葉月が幼稚園くらいの頃)がその時点でかなり老けたキャラデザインされていたのはショックでした(;°°)
若き日の文月は原作だと、フルムーンそっくりの和風美少女だったので、あれから10年くらいですぐに老けちゃうものなの?、だったら満月もその年齢には文月みたいに老けちゃってるんじゃ…とか、不安に思ってしまいましたよ( ˘•ω•˘ )

原作では、最終話で、病気も治った満月が名前を変えて復帰デビューして、生きていたタクト(昏睡状態だったのでいつまでも一人前の死神になれなかった)と再会して結ばれる場面は感動(≧∀≦)
周りのキャラクターたちも、めろこはいずみと、ライバル兼友達の若松円は那智と、大重正美(満月のマネージャー)は若王子圭一(満月の主治医兼プロデューサー)とそれぞれ結ばれて、それぞれがリア充っぷりを見せていて、読んでて嬉しかったなあ(..◜ᴗ◝..)
文月と古賀清十郎(満月の父親古賀葵の父親で満月にとっては父方の祖父)に関しては微妙でした(`‐ω‐´) 
里匡萌(生前のめろこ)が自殺したいわゆる諸悪の根源(文月に惚れた清十郎が強引に文月を許婚にしたことで、文月の元許婚と萌が結婚させられることになり、さらに文月が清十郎の愛を受け入れてキスしている現場を見た萌は絶望、その後、許婚に強姦されそうになった萌はショックで自殺した)で、めろこが文月を許して文月が過去の苦しみから解放された後、都合よく文月の家を訪れてそのまま文月と復縁したあたり、なんかちゃっかりしすぎというか、すっきりしないものが(#^ω^)

原作の英知くんは、終始天使のような少年で、ラストシーンでタクトと結ばれた満月を見て悲しく思いながらも、満月の笑顔を見て、幸せを願うように微笑んで消えていった(成仏した)様子は切なくも爽やかでした(∩ˊ꒳​ˋ∩)・*

原作は大団円な結末だったんですが、ただ、大重さんが不倫してたのがすごくショックでした(´・д・`)
いくら寂しいからって不倫はアカンでしょ( -д-) 相手の男(貴條充)もすごいゲス男っぷりで…(不倫してる時点でゲスなんですが)
そういった万人向けしない、ヘイトを集めかねない設定もひっくるめて描いているのが、この作品の魅力であり売りなんですが、大重さんの不倫女設定と貴條だけは無理でした( -д-) これらに比べれば、清十郎はまだマシに思える(。-ˇ_ˇ-。)
でも、「番外編~月曜日にはバラを~」で、若王子と相思相愛になってリア充している大重さんを見ると、よかったなあとか、彼女の今後を素直に祝福する気持ちになれるので不思議( ˘ω˘ ).。oO

原作とアニメ、どちらも良い点悪い点あって、修羅場な場面も多々ありますが、どちらもとてもいい結末なので、興味あるならぜひ読んでいただきたい作品です( ˇωˇ ).。o(♡