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左はらいの四系統について

こんにちは。かぼすです。

と、挨拶は敬体で書いてみたけど、「ですます」で文章を書くのは苦手なので、今後も挨拶以外は常体で書くと思う。でも、皆さんに話しかけるような文でときどき「ですます」が混ざる。ご容赦ください。

美文字は理屈

記念すべきnoteの初投稿、何を書こうかと思ったけど、理屈っぽい私らしく、美文字の理屈みたいなことを書こうと思う。

書写を始める前、いわゆる美文字っていうものは、センスだと思ってた。
だけど、公文の書写のテキストはとにかく理屈。理屈が染み込むまで、同じ文字を何回も書く。
理屈っぽい私にピッタリ。

そう、美文字はまず理屈。
検定とか昇段試験とか、講評を見ていると、理屈通りに書けているかがすごく大事なんだなとわかる。

左はらいの四系統

公文の教室で先生がよく「Bのはらい」とか「Cのはらい」とか言う。
左はらいは大きく分けて4つに分類されるんだそう。
以下、公文のお手本も書いている米本美雪先生が、日本武道館の競書誌『書写書道』に執筆している「実力向上講座(硬筆)」を参考に、説明しようと思う。

Aのはらい
「千」「手」「毛」「のぎへん」などの一画目のはらい。
横画の上部にある左はらいは、ほぼ横方向に短くはらう。

Bのはらい
左はらいの中で、一番多い。「人」「木」「未」「ひとやね」「まだれ」「しかばね」などの左はらい。
横画や右はらいに接する左はらいは、約45度にはらう。

Cのはらい
「大」「天」「央」「火」などの左はらい。
主に左右セットのはらいで、横画と交わる場合に使われる。横画に交わるまで垂直に下ろし、丸みをつけながら左横方向にはらう。

Dのはらい
「川」「月」「周」「風」「皮」「成」「おのづくり」などの左はらい。
主に右側に縦方向の力が働く画がある場合に使われる。大半を垂直に下ろし、最後に小さく左斜めにはらう。


左はらいの方向を間違うと

左はらいの方向の間違った例と正しく書いた例を書いてみた。

まず、のぎへんの一画目をBのはらいにしてしまう例。よくあります。
そして右側の「火」はCのはらいで書かなきゃダメ。

かくいう私も、左はらいの方向なんて、ずっと意識したことなくて、のぎへんは45度にはらってた。

ペン字習う前の私の字

全体的にひどいね。 のぎへんの上部なんて、ほぼ「4」
今でも意識して横気味にかかないと、角度がキツくなってしまう。Aのはらいは難しいです。

さっきタイトルで「系」を書いていたけど、これの一画目もAのはらいだけど、難しいよね。本当はもっと横気味に書かないと。ここをBのはらいにしちゃうと、下の「糸」のななめと重なっちゃう。
小学生の書く「係」なんて、「系」の一画目と二画目が重なっちゃって、「一画目ちゃんと書いてある?重なっちゃってるだけ?」と目を凝らして見ないと丸つけできないの。

今度はまだれのはらいをDのはらいにしてしまった例。
活字だとこういう形の「広」だから、正しい「美文字」に見えてしまう。
でも、昇段試験で書いたら確実にバツなので注意。


今度は逆にDのはらいで書くべきところをCのはらいで書いてしまった例。

私もこれ、ずっと「がんだれ」だと思ってたから、書き順も間違ってた。
「ほこがまえ」というんでしょうか?右側に「戈」がある場合は、左はらい→横画の順に書くよ。だから、右上は左はらいのほうが出て接します。

そして、右側に「戈」がある場合の左はらいはDのはらい。「感」もそうだよ。

最後に左はらいのスタートがカーブし過ぎている例。
私も習うまでこんな感じだった。気をつけよう。

皆さん、この記事ちょっとはお役に立ったでしょうか?
お手本や字典を見るとき、この左はらいはどのはらい?って意識してみてくださいね。

「美文字は理屈から!」

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