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LOUD PARK23 おじさんの感想


これはLOUD PARK23(@幕張)に行ってきた感想の備忘録となります。
曲ごとの詳細なレビューや、プレイに関する感想を読みたい場合はご期待にはそえないと思います。

1. 悔悛

さて、去る2023/3/26に千葉は幕張メッセにて開催されましたLOUD PARK23 東京へ行ってまいりました。
個人的な話となりますが、メタル好きの癖に今回がLOUD PARK初参加でございました。地方在住の学生には資金面等でどうしても敷居が高く、また、社会人となりそれなりに資金力がなんとかなろうともラインナップが自分の好みと完璧には合致しないからと参加してしていませんでした。
そして気づけばLOUD PARKは開催されなくなり、日本国内での海外バンドを招聘する大規模なメタルフェスはほぼなくなっておりました。
(注:Download Fest等が実質LOUD PARKを引き継いでた側面もあるのかもしれません)
私はその事実に深い悔恨の念を抱かずにはいられませんでした。 
この記事を読まれている諸兄におかれましては、ご自身の興味ある分野には無理のない範囲で積極的に散財なさってください。多少自分の好みに合わずとも、あなたの散財はきっと未来のご自身が満足する結果につながります。

2. 前日談

個人の感傷が長引きました、LOUD PARK23そのものへと話を戻しましょう。
ラインナップ,タイムテーブル,場内MAPについては、以下となります。

このラインナップ、控えめに言っても「アツい」です。
高純度のメタル成分に参ってしまいます。これを求めていました。
ちなみにチケットにはGOLDと一般がありますが、私はGOLDを買いました。
詳細は省きますが、昨年のDownloadで諸々痛い目を見たので。
GOLDには入場および物販の優先案内、専用viewエリア、入場時に特典グッズなどがついてきます。
正直今後も同程度の扱いになると仮定した場合、絶対にGOLDを買ったほうがいいです。入場,物販のスムーズさ、ステージの見やすさが段違いです。特に専用viewエリア。これはGOLDとそうじゃないとで次元が違います。
少なくともLOUD PARK23についてはGOLDの追加料金分の価値がありました。

3. まず物販

時間を飛ばし、LOUD PARK23 @東京(千葉)当日です。
さて、根がオタクである自分はまず物販へと向かいました。海浜幕張につきましたるは朝の7時過ぎ。会場についたころには既に長蛇の列です。
事前アナウンスでは8時から先行物販の予定でしたが、実際に始まったのは8:30過ぎとかでした。雨の降る中でこれはきつかったです。
いざ物販が始まり、実際に購入へ。
しかし、ここでもひとつ難点が。物販を対応していたスタッフにバンド名で欲しいTシャツを伝えても「?」となる始末。別に音楽が好きであってくれとかはどうでもいいんで、どのバンド名がどのデザインかはなんとなくでも把握しておいてほしかった・・・。
とりあえず自分の欲しかったTシャツ(オフィシャル,PANTERA,Kreator)は買えましたが、少しでも遅れたり一般のチケットでは売り切れて買えなかった人もでてたようなので、ここでもGOLDチケットの差がでてました。

4. O.A.

まずごめんなさい。
O.A.のPhantom ExcaliverとBridearについては、事前にあまり聞いてなかったので、ちゃんとした感想は書けません。
Phantom Excaliverについては昨年川崎で行われたMetallization Ⅲで見たことがありました。
今回もO.A.とはいえ盛り上がっていてファンは増えたんじゃないかと思います。自分もG.W.ごろにある渋谷メタル会の楽しみが一つ増えました。
Bridearは女性メンバーで構成されたバンドで、完全に初見でした。
自分は嬢メタルとかに偏見を持っている偏屈なおっさんですが、これがなかなかよかったです。
メロディはキャッチーだし、あんまりメタルを聞かない層にも受けそう。
(こういう書き方すると怒られそうだけど、バンドリ好きな層には確実に受けると思う)
自分がラブライブとか普通に好きな人間なので参考にならないかもしれませんが。
この頃からGOLDのエリアはまだ人がまばらな状態でしたが、既に一般の前方、特に最前方の両端は埋まり切ってたような気がします。

5. JR&LH

ごめんなさい、早めのお昼ご飯で外でジンギスカン丼食べてました。
濃いめのタレでごはんがすすんで美味しかったです。

6. H.E.R.O.

完全に初見、かつ事前知識もほぼなかったです。
おぼろげに「メロハーなのかな?」程度の知識。Art Nationとか好きなので、メロハー寄りだったら聴きたいなと思ってごはんタイムはJR&LHに回しました。
想像していたよりも甘い歌声で、期待していた感じとは少し違いましたがこれはこれでよかったです。
思えばここからは終始ゴリゴリのメタルタイムだったので、前菜的にちょうどよかったのかもしれません。

7. OUTRAGE

国内バンドでは自分はかなり好きです。
東京近郊でライブやるときは大概見に行ってます。
初めて生で見たのがLOUD∞OUTの初回だったので、8年弱ほどはライブ見てることになりますし、最近公開された映画も見に行きました。
当日もOUTRAGEのパーカー着てましたし。

ただ、今回はなんかいつもと違いました。
setlistは↓な感じです。

まず、Vocalが全然聞こえない。
最初に自分の知らない曲のカバーだったので、申し訳ないのですが「?」ってなってしまいました。これは自分の知識不足も多分にあります。
OUTRAGEってスラッシュメタルだけど、やっぱ橋本さんのVocalとしての魅力もすごく重要なウェイトを占めてると思うんですよ。それが聞こえないというのが、非常に惜しかった。

特に今回「Summer Rain」っていうバラード曲を演ってます。

この曲かなり好きなのですが、あんまりライブでやっていなくてこれまで生で聴けていなかったです。
で、今回やったのですがバンドサウンドが入り始めて盛り上がるところでVocalが埋もれていって聞こえなくなるというもどかしさ。せっかくなら万全の状態で聴きたかった・・・。
ラスト2曲がかなり人気があって疾走する「My Final Days」と「Megalomania」だったので個人的には満足できましたが、煮え切らない感じでした。
コーラスのほうが大きく聞こえるってどーゆーこと?

8. Bleed From Within

OUTRAGEがそんな感じだったので、モッシュにいけず悶々としていたところにきましたBleed From Within(以下、BFW)。
setlistはこんな感じ。

どちゃくそかっこいい。
これでモッシュ行かないなんて無理ですよ。
ただまぁ、Wall of Deathが不発になったのは申し訳ないなと思いましたね。
Strike of the beastくらいわかりやすくしてくれないとタイミングつかめないんです。

とにかくモッシュピットにいたので、詳細なレビューとか期待されても無理です。
次単独あったらよほどのことがない限り行くと思います。
1日を通して、ここから明らかに周りの人のノリがよくなったような気がします。

9. AMARANTHE

BFWで思いのほか消費してしまった水分を補給すべくドリンクを取りに後ろに戻っていたのもあって比較的後ろから見てました。
なんとなく直近がぱっとしないアルバムという偏見を持っていたのですが、これも生で聴くと印象がかなり変わって楽しめました。

月並みですが、でかい会場が似合うなぁというのが最大の感想です。
あとになってサポートでグロウル担当してたのがLost SocietyのVo.だと知ってかなり衝撃でした。スラッシュメタルやらなくなったと思ったらこっちにいたのか・・・。
男性クリーンVo.を担当しているNilsがやってるDYNAZTYというバンドがすごく好きなので、そっちにかなり注目していました。
Nilsやっぱすごい。DYNAZTYの来日待ってます。

10. CARCASS

先日来日ツアーを行っていたArchEnemyでおなじみMichael Amottが在籍していていたデスメタルバンド。ここまでが事前知識でした。

とりあえず、デスメタルってやっぱいいなと。
途中Billのギターが機材トラブルで鳴らなくなる事態がありましたが、それ以外は満足。
感想薄いなってなるけど、このあとのバンドが非常に楽しみでそわそわしてて正直あんまり集中できてませんでした。

11. Stratovarius

皆さんご存じパワーメタルの重鎮です。
初めてこのバンドの存在を知ったのは日本のバンドGalneryusが「Black Diamond」をカバーしてたのがきっかけでした。
そうしたなかで今回のsetlist。

いうことなしっす。
と言いたいところだけど、またもや機材トラブル(?)。
超絶名曲の「Eagleheart」でイントロが全く聞こえない事態発生。

若干演奏が進んでようやく「Eagleheart」やん!と気づいてテンションが一気に上がりましたが、流石にちょっと残念でした。
自分が前方のほうにいたのもあったのかな?後方にいた人にはもしかしたら聞こえてたりしたかもしれません。
とはいえそこ以外はもう最新アルバムから往年の名曲まで聴きたい曲はほぼすべてやってくれました。
流石にサビがめっちゃ高い「Paradise」とかはキツそうではありましたが。

まわりも耳栓ごしでもわかる合唱で大盛り上がりでした。
締めの「Hunting high and low」では、曲に入る前に事前練習がありました。普段こういうコーレスを練習するパートってあんまり好きな人間ではないのですが、こればっかりは自分もあらん限りの声で応えてしまいました。

合唱しながら、謎に泣きそうになりました。
パワーメタルにはやっぱそういうパワーがあると思います。
単独来日待ってます。

12. Nightwish

またしてもごめんなさい。このあとのKreator,PANTERAラッシュに備えてお夕飯としてケバブを食べながら檸檬堂飲んでました。

食事が終わった後は反対側のステージ後方で座って聴いてはいましたが、ちゃんとしたコメントできません。

13. Kreator

ジャーマンスラッシュメタルの重鎮です。Destruction,Sodomと合わせて三羽ガラスなんて言われたりもしてます。
setlistはこちら

開幕からすんごい盛り上がりだったと思います。
新譜の表題曲「Hate Über Alles」に限らず大合唱&大運動会の連続。

途中でアイドルのライブみたいに銀テが飛んできたのは笑ってしまいました。特になにか書いてあるわけでもなく、ただの銀テだったので特に拾ったりもしなかったです。サークルピットで走ってる時になんどか踏んで滑りそうになったので、良し悪しかなと。

計3回におよぶWall of Deathの要求もありました。BFWと比べてこっちは突っ込むタイミングがわかりやすくて不発になるようなこともなかったです。
Milleが「Japanese Style」とめっちゃ強調してて、それもなんかちょっと面白かったですね。
どの曲のときか忘れましたが、パイロ(ステージで出る炎の演出)が一発不発で煙だけぼそっとでたときがありました。なんかそんな文句ばっかだ。

14. PANTERA

正直Kreatorで既におじさんの体力は枯渇してました。ただPANTERAはちゃんとみたかったので、後ろのほうではありますがGOLDのエリアには入ってみていました。

そもそも再結成されたこと自体賛否両論のあったPANTERAです。
当時の解散やPhil Anselmoとの確執などをリアルタイムで追っていた人ほど、今回の再結成には複雑な心境になっているんだと思います。自分が毎週Spotifyで聴いているラジオでも圧倒的に否の意見でした。
自分にとってはメタルを聴き始めた時には既にDimebag Darrellは亡くなっており、過去の伝説のバンドという認識だったので、それが再結成という形で再び見れるチャンスが来たというのはありがたかったです。
ここは人によってすごく解釈や思い入れが絡まる場所なのであまり深堀はしないことにします。

さて、setlistです。

当たり前に聴いたことのある曲しかない。
開幕「Mouth for war」で一気に会場の雰囲気変わったような気がします。
やっぱあの日LOUD PARKに来た大多数の人間はこの瞬間のために来たんだなとわかりました。

何を書いても陳腐になりますが、「I'm Broken」も「This Love」も「Fucking Hostile」もただただ聴いててうれしい。
ステージもパイロもりもりで圧倒的な演出。
今自分は本当に生であのPANTERAを見てるんだなという感覚。
これを生で見ていなかったら、確実に後悔していました。
Phil Anselmoも普通にフレンドリーなMCでイメージとは正直違いましたね。自分の英語が客に伝わっているか不安なのか、カメラマンに度々通訳を頼んでいたあたりもしかしたら自分でもまだ迷いがあるのかな?なんて邪推もしてしまいました。これは完全に自分の妄想ですが。

ラストは「Walk」「Domination/Hollow」「Cowboys From Hell」で皆大好きな曲で畳みかける構成。

あの場にいた人はなんのかんので受け入れて盛り上がっていたと思います。
少なくとも自分は足腰の痛み,疲労を完全に忘れて、純粋に伝説の再来にただただ感動していました。

15. 総評

以上がアラサーになってようやくLOUD PARK童貞を卒業できた人間の感想になります。

不満が皆無とは言えませんが、そういった点を補って余りあるほどただただ楽しい1日でした。
この感情を処理したいがために書いたこともないnoteを書きました。

もし、これを読んでいてメタルを聴いていながらフェスに行ったことがない人は一回勇気をだしていってみてください。
LOUD PARK最高です。なんとか次につながってほしいな。

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