グーテンバーグ! ザ ミュージカル
初演ではタイミングが合わず見逃していたこの作品。
ついに!ついに観られる!!とワクワクしながら劇場へ。
とりあえず、劇場の場所がイマイチ分からず迷子になった。のはご愛嬌ってことで。
劇場は地下。
ロビーに着くまでの間にも繰り出されるフォトスポット。
この時点で既に楽しい。
物語は、作品に対する出資者を募るためのバッカーズオーディションを企画した製作者二人の話。
その二人が作った作品を紹介していくので、劇中劇に出てくる役も二人で演じる事になり、
役名が書かれたキャップをどんどん被り変えながら、劇中劇を演じていく。
これは忙しい。そして、観ていて楽しい。
まずは、初演組。
おじs…じゃなくて、お兄さんチーム。福井さんと原田さんのイチイチペア。
お互いを適度にいじりつつ、どんどん進む物語。
この"適度ないじり"が面白くて可笑しくて、どこからどこまでが台詞でアドリブなのか判らん!
それにしても、原田さんが細かく入れてくる様々な!物まねが似ていたり似ていなかったりで頬筋が痛い。
福井さんのキャラ分けが素晴らしいし、懐の深さというか、こんな事までするのか!と驚かされること度々。
そして、新役組。
弟さんチーム。上口さんと鯨井さんのコウコウペア。
キレッキレの動きと丁寧で真摯な役作りで作品と取り組んでるように観えた。
それでもたまに起きているっぽい予定外のアレやコレに垣間見える二人の素のような感じが可愛らしく面白い。
上口さんの緩急のついた登場人物たちがいちいち可愛く面白くてもう!
鯨井さんは飄々とした雰囲気で百面相繰り出してきて、不意打ちで笑ってしまうのが悔しい。
どちらのチームも面白かったし、物語の流れは同じなのに受ける印象が違う。
どう言えばいいんだろう?と思っていたら、パンフレットにあった演出の板垣さんの表現に納得。
私の印象では、お兄さんチームは、ダグとバドでもあるんだけど、グーテンバーグとその周りの人たちそのものにも引っ張り込まれていく感じで、
弟さんチームは、あくまでも"ダグとバドが演じる"グーテンバーグたちの物語をプレゼンテーションされてるって感じなんだよな。
この違いはどこから来るんだろう?ダグとバドの関係性の違いか?経験の差なのかなぁ?引き出しの質の違いなんだろうか?
考えていると面白い。
あっちこっちに寄り道してどこに着地するのか分からんけど凄く安心感があって気がついたら物語が進んでいるお兄さんチームと
至極真面目にプレゼンしてて寄り道してないはずなんだけど何故かハラハラする弟さんチーム。
対照的な進み方なのに最後にグッと引き締めるのには、どちらにもヤられた。
最初に言ってたもんな、 "真面目な物語です" って。
たしかに、明確なメッセージを持った物語だった。
強いて言えば、そのメッセージが帰り道にジワジワ思い出されたのがお兄さんチーム、物語の最後でバシッと表明されて私が衝撃を受けたのが弟さんチームって感じ。
この違いも興味深い。
両方観ると解る、フォトスポットのサタンとデビルのキャップもナイス!
でもね、私の好きなキャラは ヘルベチカ ですよー!
可愛い!一途なヘルベチカが愛おしいんだなぁ。
どちらも回も、ヘルベチカに投票いたしました。
この作品、何度でも楽しめるんだろうなぁ。何度でも観たいもんな。
再演を熱烈に希望します。
キャストが変わったとしても、きっと楽しい!
#ショウビス
#conSept
#グーテンバーグ
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