友達の親が亡くなった時

歳を重ねると、楽しいことばかりではなく、
人生で最も悲しいことが起きます。

『親の死』

数年父が亡くなったのですが、
その時にいろんな人からいろんな言葉をかけられました。

こういう言い方をすると誤解を招きそうですが、
分かりやすく言うと、両親がピンピンしてる人からの言葉は正直全く刺さらなかった気がします。
というか、両親がピンピンしている人はかける言葉が見つからず、何も言えなかったのかもしれない。

平均よりも早くこの世を去った父、
平均よりも早く父を亡くした私は、
平均よりも可哀想なのです。

それに加えて、花嫁姿や孫の顔を見せられなかった私は、
親不孝なのです。

そんなことは
誰よりも私が感じているのに、傷口に塩とラー油と酢をぶっかけてくる人もいました。

たくさんたくさん色んな言葉をかけてもらった中で、傷口がふっと塞がるような言葉もありました。

父が亡くなった、という話をすると、
『実は私も』なんて話が出てくることもあり、
その時は悲しいはずなのにポッとあかりがともるような同盟感が生まれることもありました。

最近、友人の親が亡くなった、
という話をチラホラ耳にすることが増える年齢に差し掛かり、
訃報を聞くたびに父が亡くなった日のことや、
かけられた色んな言葉を思い出します。

その中でも、私が一番記憶に残っている言葉。

父の葬儀の日、
父の後輩から、
『家ではどんなパパだったの?話聞かせて』
と言われた時、
泣きながら笑いながら父の自慢話とグチを話しました。

その一連の話が、
父の生き様をたくさん思い出し、思い出を深く刻めた瞬間でした。

なので、
友人の親が亡くなったら、

そんな時は、
『ご冥福をお祈りします』とともに、
『寂しいね、あなたにとってどんな人だったの?』
と、聞くようにしています。

そう聞かれたらその人は色んなことを思い出して、弔うことができ、そして受け入れられると思うから。

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