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プロジェクトセカイにおけるストーリーという沼

経緯

 最近TwitterやYoutubeを見ていると、あるゲームの名前を良く見るようになった。『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク』、俗にプロセカと呼ばれるスマートフォン向けの音ゲーだ。音ゲー自体人並みにできる程度というネタにもしにくい腕前だが、最近身を入れてやっているゲームもないし、楽しそうにやっている人たちを見て入れてみるかとインストールした。


そして、見事にハマった。

 プロセカ自体前にも触れたことがあったのだけれど、その時は音ゲー部分のみを少し触れたのみ。今回初めて触れてその沼に引きずり込まれたのはストーリーだった。

ストーリーと沼

東京都内、シブヤ。音楽を中心としたサブカルチャーが盛んなこの街で、ひとりの少女が、交差点の巨大ビジョンを見上げていた。
画面に映るバーチャル・シンガー"初音ミク"を見てつぶやく。
『すごいな、ミクは。 …...どんな風にでも、なれて』
帰宅後、少女がスマホを見ると、いつの間にか【Untitled(アンタイトル)】という曲が入っていることに気づく。
不思議に思いながらもその曲を再生すると、少女は白い光に包まれ、見知らぬ場所に来てしまう。
驚く少女の目の前には———
『ようこそ、セカイへ!』
"初音ミク"が立っていた。戸惑う少女に、ミクは手を差し伸べ、微笑む。
『一緒に歌おう!』

——『本当の想い』そして『自分の歌』を見つける少年少女の物語が、はじまる。

というのがプロジェクトセカイのあらまし。全体的な流れとしては4人1組で構成された計5組のオリジナルユニットが各々の課題を仲間と乗り越えていく群像劇となっている。本作のメインキャラクターは全員高校生であり、ミク達バーチャル・シンガーはその成長を見守るポジションとなっているため、主として描かれるのは夢や人間関係に関する悩みといった高校生らしいテーマだ。

 ユニットの紹介は後述するとして、私が驚いたのはストーリーの構成だ。決してご都合主義的ではなくそれでいてリアル過ぎない展開になっており、登場人物の心の動きを丁寧に描いている。そのため「あぁ、君はそうするよな」と共感できるし、展開が心に刺さりやすい。読み進めるほどに続きは気になるのだが、苦難におちいるシーンで終わった場合「え、これどうなるんだ?」と戸惑うこともある。さながら保護者のような気持ちになることも少なくない。

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 プレイヤーが作品に干渉することのできない存在であることも大きい。プレイヤーはこの作品において観測者であり、物語に関わることがないからこそ彼らの苦難を彼らと気持ちを同じくする人たちが一緒に乗り越えるという構図が映える。そして、見ていくうちに気づいたら彼らを応援している。応援に熱が入ったのか苦難を乗り越え大団円を迎えた時には感情があふれて誰もいない部屋で拍手することがある。というか実際にやった。ワンダショ...(鳴き声)。

 全てのユニットは同じシブヤに住んでいるため、違うユニットのキャラクターどうしが学校やショッピングモールなんかで出くわすこともある。なんなら違うユニットに兄や弟がいたりする。「このキャラとこのキャラが?」という伏兵が潜んでいることもあり、関係性オタクはここで死ぬ。

 そしてそこに追い打ちをかけるのがエリア会話だ。エリア会話とは、ホーム画面であるマップ内にいるデフォルメされたキャラクターたちをタップすることで聞ける会話のことである。とりとめのない会話や出会いなどが聞けるほかにも様々な恩恵があったりする。そこで学校であったことやちょっと嬉しかったことなどを聞くと暖かい気持ちになるし、意外な関係の補足といった供給があったりする。

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こういったストーリーや登場人物の描きかたもあってキャラに感情移入がしやすく、すっかりハマってしまった。なんなら推しユニットもできた。

どっぷり浸かってみて

 音ゲー自体やるのも久々だったけれど、別にガチでやり込むわけでも無いので自分のペースでやれるのがモチベーション的に結構デカいかもしれない。ソシャゲ自体長続きする方ではないけど、今回は割と続けられそう。

 ひたすらにストーリー見て浴びるように世界観に触れる体験ができたのが自分のなかでめちゃくちゃいい体験だった。難解ではないんだけど要素に触れることで解像度が上がったりキャラに対する理解が深まった。二次創作してぇ...。

 という訳でプロセカの特にストーリーにハマった話でした。自分でもこんなにハマるとは思わなかった...。推しユニットとか、音ゲー要素に関する話は次回書けたら書きます。プロセカはいいぞ。


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