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好きだから、友達になりたい。-学生最後に「うるう」を観た-

気づけば、大学四年生になってしまいました。

ラーメンズと小林賢太郎さんは高校生の頃から好きだったのですが、なかなか観に行けず...

初演の時は中学生。2回目は浪人生。そしてやっと大学生で三回目の再演を見れました。

チェロの生演奏あり、プロジェクションマッピングあり、ギミックあり、さりげなくクローズアップマジック有りの舞台で、映像に残っている"うるう"より百倍好きでした。いや、シンプルなのもいいんだけど今回はこれがつよすぎた。

以下感想の殴り書きです。ネタバレ注意。

一番ぎゅんってきたのは、"君のことは好きだけど、友達になれないよ"という賢太郎さんの言葉遣いでした。

特殊な人生を歩むヨイチが、心を開いた少年マジルに苦しい別れを告げるシーンです。

お父さんも、お母さんも、クレソン先生も、憧れのあの子も、"好き"だった。それって多分一つ一つ違ってて、家族への愛とか尊敬する恩師への情とか、恋心とか。そういうのひっくるめて"好き"だったんだよね。そしてマジルへの"好き"は等身大の友人としての好きだった。

でも、ヨイチの中ではどれも並列して、同じ熱量を持って"好き"と言えることが最高だなと思いました。

あれこれ考えずに、この人のことが好きだから友達になりたいという気持ちは当たり前のようで、大人になったら感じなくなっちゃう気持ちな気がします。

そして物語の終盤で、一気に40年の時が流れます。舞台上では一瞬で時は過ぎたけれど。等身大の友情だったソレは、多分、その40年っていう時間の中で尊敬とか目標とかいろんな想いにも変化していったんじゃないかな、マジルの中で。そして40年後、また等身大の友人として巡り合う。

やべぇ泣けてきた。笑

なんでこれが響いたかっていうと
私も高校で小林賢太郎の創るエンタメに出会って、来年から社会人、エンタメの世界に飛び込みます。

それでさ、やっぱり賢太郎とお仕事してみたいじゃないですか。できれば、近い目線で。同じ舞台で。制作者として胸を張って。

でも、やっぱぺーぺーだし。私なんて。一人前になるのに時間かかるかもしれない。正直、夢の夢のまた夢。

でも、ヨイチとマジルは年齢とか全く関係せず、"好きだから友達"という軸で関係を築くわけじゃないですか。

それってなんか、わたしみたいな歳が半分も言ってない小僧でも、"好きだから友達"になれる日が来るんじゃないかなって。すごく勇気をもらったわけです。年齢は言い訳にせず、努力していこってめっちゃ思った。

あー、好きです。まじで。笑

演出面で言うと、プロジェクションマッピングが性癖です。過去にサカナクション『僕と花』でやったことあるんですけど、小林さんの影響でかいです。笑



やっぱ、卒業までに一本プロジェクションで撮りたいですね。

あと、舞台の基本なのかもしれないけど、ヨイチの気持ちが変わるときに舞台の"場"が変わるのもすごい好き。例えば、ヨイチがマジルに打ち解けたとき、秘密の畑へ行くじゃないですか。すごい華やかな畑で、ヨイチが嬉しいんだな、心が動いたんだなって言うのがすごく伝わった。

...カノンが流れたのってここだったっけ?場面が変わるときにカノンが流れたんですけどやばかったなクソ泣いたな、クラシック...古典のいいところは誰が聴いてもピンと来るところだよね。アレンジがどうされてるのかもわかるから、賢太郎の意図も伝わってくるし。

小さい頃は押し付けられるように習ったクラシックが嫌いだったけど、今は好き。

ミセスグリーンアップルのロックラシックシリーズを思い出しました。

https://youtu.be/CCj2glpfBpk

後はもうひたすら賢太郎の思春期男子シリーズが好きです!笑笑

クラスメイトの人形役はワークショップでつこった役者さんたちなのかな?チャイムに合わせて引っ込むとき、最後の子がゆっくり意味深に引っ込むのが好きでしたw

とにかく学生最後、うるう年にこの舞台を見れてよかった!また4年後、自分がどう言う気持ちでまたこの舞台と出会えるのか楽しみにしています。

いつか友達になれるその日まで、マジルの描かれなかった40年間に想いを馳せて、がんばるぞ。

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