見出し画像

日本ではiPhoneより前なんです・・・ / 初代iPod Touch

今日はAppleネタです。

アメリカで初代iPhoneが発売されたのが2007年。初代iPhoneは機能のひとつとして「タッチコントロールがついたワイドスクリーンのiPod」がある、とジョブズが発表の際に言っていました。

それまでのiPodは液晶に出てくる情報を、クリックホイールによるコントロールで操作していました。

初代iPhoneは使用している通信規格の関係で、アメリカを含めた数カ国でしか販売されず日本は含まれなかったので、とてもがっかりした記憶があります。

そのiPhoneから電話機能などを削除したタッチスクリーン機器として登場したのが初代iPod Touchで、こちらは携帯電話通信は無いため日本でも発売されました。iPhoneから遅れることおよそ3ヶ月。

タッチの操作ってどういうものなんだろう??・・・と、とても気になっていたので、やっぱり買ってしまいました(笑

今日はそのiPod Touchを久々に充電して、曲を入れてみたので記事にしてみようと思います。


本体を見てみる

デザイン

サイズ感をわかりやすくするためにiPhone 13と並べてみると、かなり小さいことがわかります。

それでも当時は「かなり大きな画面だなぁ」と思ったものです。これならどんなにたくさんの情報でも表示できるな、と。時代の変化って早いです。

裏面は当時のiPodの流れの通りクローム。使っているうちに傷だらけになってしまうのは仕方がないですね。でもそこを敢えてカバーは付けないのが主義でしたので気にしません。
(と言いながら、今使っているiPhone13にはCasetifyのケースを付けてますが、それはまた今度紹介します)

UI

今とは全く逆をいくUIですね。
当時のこの手のモバイル端末のUIの考え方は、如何にリアルをデジタルの中に復元して親和性を持たせるか、というところでした。まだこのような端末に人類があまり接していなかったので、まずは慣れさせる、というところでしょうか。

接続ポート

この当時のiPodの接続端子はLightningではなく35pinと言われる端子。横に幅広いのです。あとでMacと繋いでみます。
ちなみにこれ表裏があるので、反対だと刺さりません。

システム

今入っている最新のシステムは、バージョン3.1.3。確かまだ「iOS」という名称も無かったと思います。
このiPod TouchのOSも初代iPhone同様OS Xベースでした。


Macと繋いでみる

先ほど書いた通り、Macとは35pinポートを使います。とはいえ反対側は通常のUSB(Type-A)なので、以前の初代iPodのFireWireに比べたら、Macと繋ぐにはそれほど難しくありません。

iPod Touchと繋いでMacのミュージックアプリを開くと何の問題もなくデバイスが表示されました。初代iPodで体験してたので、この辺は驚き無し・・・。

転送できる曲は初代iPodと同じで、自分で購入したか取り込んだ曲はOK、Apple Musicから持ってきている曲はNGということでした。まあ、その辺も想定内。
クラウド(Apple Music)で音楽が体験できるようになるのはまだまだ先です。

写真や動画も取り込めるようになっています。
写真に関しては手動での転送はできず、まずMacの「写真」アプリに取り込み必要に応じてアルバムを作成。その上でミュージックアプリで同期させるアルバムを選んでおくことでようやく写真の転送ができます。

この辺の仕様は、当時もかなり不便だったような記憶があります。


曲を聴いてみよう

取り込んだ曲を聴いてみましょう。
ミュージックを選ぶと下には「プレイリスト」「アーティスト」「曲」「アルバム」「その他」というボタンがあり、自由に曲を選べます。この辺りはいつの時代もAppleはわかりやすいですね。

そしてこのたくさんの中から曲を選ぶ方法が当時は驚きでした。
今では無意識にやる「指でスクロール」ですが、当時はiPhone発表時のジョブズのデモを見るまで、結構多くの人ができなかったかも(そもそもそういう端末が無かったけど)。
下の映像の16:00あたりからがその場面です。

曲をタップすると再生スタート。
これを買った当時は、この「曲名をタップして再生する」ということ自体がとても新鮮な体験でした。
今の子供たちは普通にタップしてますからねぇ

とにかく音楽を再生するまでだけで、とても楽しい体験ができるデバイスでした。


これが当時感激した「Cover Flow(カバーフロー)」

そしてもうひとつ、今は無くなってしまった機能がありました。
ミュージックアプリを使っている時に横に向けると、それまでのリスト表示がアルバムのアートワークが横に3D的に並ぶインターフェイスになります。
これがCover Flow(カバーフロー)。

これを横にスクロールしてアルバムを探すのも楽しかったですが、無くなった原因はApple Musicなどでネット経由のアルバムが増えて、アートワークの表示に負荷がかかったり、そもそも使う人がそれほど多くなかったからなのでは、と思います。取り込める曲数も増えて、延々と横スクロールする羽目になりますからね。

ちなみに一時期はMacにも採用されていたUIです。


他のアプリは?

今でもあるアプリでも、使い勝手はかなり違っていました。

マップ

GPSが使えないので、現在地がわからないという、今のモバイル端末では致命的な欠点も、当時は全く不便には感じてませんでした(笑

カレンダー、連絡先、メモ

これは当時すでにPDAという市場も確立されていたこともあり、比較的今と同じように使えていました。iCloudの発表はまだ先なので、Macとのリンクなどはできませんでしたけど。

YouTube

YouTubeもまだできたばかり。(2005年創業)
純正アプリも無いのでAppleが作ってました。とはいえ、まだ創業2年のサービスのためにAppleがアプリを作ったというのも、今考えれば凄いことなんですけどね。

ちなみにYouTubeを起動してみると…

ダメでした〜

ビデオ

これも音楽と同様、クラウドなどまで出てきていないので端末にデータを落としたものだけが見られるというものでした。iTunes Storeでもまだ映画の配信は始まっていなかった気がする。

そもそも発売当初は「App Store」が無かった!

これが大きいですね。iPhone発売当初はプリインストールされているアプリしか使えなかったのです。ユーザーが自由にインストールできるようになるのはシステムのバージョンが2になってから。

そのため、脱獄と言って、Appleが認証していないソフトを駆使してiPhoneの入り込み、自分のアプリを入れる人も出てきました。その対策としてApp Storeができたのか、最初からApp Storeを作るロードマップだったのかはわかりませんが、おそらく後者でしょうね。


iPhone 3GとiPod Touchの思い出

こんなiPod Touch。アメリカではiPhoneより後に発売されましたが、日本では最初に触れるAppleのタッチデバイスでした。

そして翌年の2008年になってiPhone 3Gが発売されるのですが、この当時はまだSoftBankしか扱っていなかったり、量販店でもすぐには出てなかったりしたので、最初に買いたい人は必然的にSoftBankのお店、それも確実に在庫がある表参道のフラッグシップ店に集まることになって、あの大行列になりました。

もちろん私も徹夜で並びましたけどね。

そのときのお供がこのiPod Touchでした。携帯電波を受信できないので、ネットをやったり新しい曲を探したりはほぼできなかった(テザリングもメジャーではなかったし、パケ死も多かったので)ですが、音楽を聴く「だけ」の時間が心地よい時代でした。

そんな思い出深いiPod Touchを今回はご紹介してみました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?