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勤務高校で通級指導が始まりました。

こんにちは。栗原白帆です。
私は現在公立の定時制高校で勤務していますが、今年度から通級指導が始まることになり、私も担当者の1人として指導に参加することになりました。

通級指導とは主にソーシャルスキルの獲得を目的とした、取り出し授業のことです。
小・中学校ではすでに多くの学校が始めているので、聞いたことある!という方もいらっしゃると思いますが、高校で通級指導を行うのは、私のいる地区ではまだまだ珍しく、全てが手探り状態です。

以下、簡単にご説明します。

対象生徒

対象となるのは、
1.本人と保護者が両方とも希望している。
2.担任を含む周囲の判断が「受講が適切」という点で一致している。

という2点をクリアした生徒です。

とくに1は大前提となっており、教員や保護者の一方的な判断で受講させることはしない、ということになりました。
前年度末に自覚している困り感についてのアンケートと、通級指導の説明を添えた書類を全員に配布し、回答を見て、両者が希望している子は面談を行い、通級を受講するかどうかの最終判断を行いました。

本校では通級も授業と同様受講することによって単位を取得することができるため「楽そう」といった理由で受講を希望してくるような生徒は担任面談の段階でバッサリふるいにかけられていました。面談は最終的には教頭(教育相談を専門にしている)が行いました。

その結果、今年度の通級受講者は2,3年生合わせて4名。
コミュニケーションに困り感の強い生徒たちだという印象です。

なぜ通級をはじめることになったのか

私の勤務校が通級を始める理由は、県の教育推進実施計画の一環として、2年間限定で県立特別支援校から通級指導のための教員が派遣されることになったからです。

県内のいくつかの高校が同じ方法で通級指導をスタートしており、県としては特別支援を義務教育で終わらせず、高校でも引き継げるようにしたいという思いがあるのでしょう。
インクルーシブ教育の風潮が強まるなかで、様々な試みをしてみようとしているのかもしれません。とにかく、県による鶴の一声で私の勤務校が「通級指導推進校(というのは私が勝手に名付けました)」に任命されたのです。

通級指導のやり方

本校では今年の4月に赴任された特別支援校の教員と本校の教員でティームティーチングを行っています。
生徒は1人で受講しますので、生徒1人に対して教員2名という体制です。

通級を受ける生徒は必履修でない科目の裏で、1人だけ取り出しで授業を受けに来ます。したがってその科目の単位は取れませんが、代わりに「自立活動」の単位を取得することができます。

ただし、「自立活動」というのは特別支援校にしかない科目であるため、今後もしかしたら就職の面接などで調査書を見た面接官から質問を受けるかもしれない、ということを事前に本人・保護者に説明しました。

まだ始まったばかりなので、授業の内容についてはお伝えするようなことはありません。本格的に始まりしだい、個人が特定されないよう留意しながら書いていきたいと思います。

課題は3年後

特別支援校から赴任された方は2年間という期限付きなので、3年後には残された教員だけで通級指導を続けていかなければならなくなります。
この2年は私たちにとっても通級指導の技術を学ぶ、長い研修期間ということになります。

自分自身が指導内容を忘れないための記録もかねて、今後本校の通級指導について書いていきたいと思います。


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