無計画の冒険
真夏の帰省中。なんだかすることがない。
けれど、外は快晴で体も心も元気!せっかくの盆休みだぜ!どこかいこーぜ!とになり、私は妹を連れて日帰りで冒険に出かけた。
私たちの実家は山口県。最寄り駅は無人駅である。
電車は1時間に一本あればいいほうで、3時間来ないような時間帯もある。なかなかのローカル線なのだ。
そこから電車に乗り、『青春18切符』を使って、無計画のローカル日帰り旅行に出かけた。
早起きして、朝ご飯をしっかりと食べ、遠足のおやつを買い込み、サンダルに帽子をかぶってレッツゴー。
電車に乗って小一時間。
早速降りたことのないゾーンへ。車窓には知らない景色が続く。
車内はほぼ貸し切り状態だ。
さらに一時間(体感)。
景色は変わらない。森か田んぼがひたすら流れていく。
「そろそろ降りてみる??」
お尻も疲れてきたし、いざ、下車。
無人駅。そして人がいない。店がない。
暑い。
さらに空腹。
(え・・・やばくない・・・?)
折り返しの電車は2時間以上待たないとない。
ひとまず歩いてみる。
すると、こじんまりした商店。助かった。
お店の人は、なかなか出てこなかったし、購入したメロンパンにはホコリがうっすら積もっていた。
コンビニの昭和版のようなところで、食べ物はこれしかなかった。
日常でこれなら不満爆発だが、冒険の途中なにで心にゆとりがあるのか、店を出た後に大笑いしてしまった。
「営業中かつぶれてるかわかんなかったね!」
「食べ物ないかと思ってまじ焦ったー!」
楽しい。
しばらく歩いていくと急に道が開け、風が吹いた。
「「おおおぉぉぉ!!!」」
海だ。
思わぬ景色に走り出す。
地元の海とは違うきれいなブルーのおかげで、一気に元気回復だ。
海に近い駅だとは知らずにふらっとおりた駅でこんなにも素敵な景色を見ることができた。
しばらく遊んで、次にちょっとしたひまわり畑を見つけ、映え写真を撮り、私たちは大満足で帰りの電車に乗った。
帰りの電車も貸し切り状態だったので、人目を気にせず爆睡。
家で退屈な1日を過ごさす、出かけてほんとに良かった。
温泉もお土産もイベントもグルメもなかったが、忘れられない旅の思い出。
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