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比べるという本能

”世界の教養”21日目はカインとアベル。

この話にはいろんな訓話が含まれているということだけれど、私が感じたのは、農耕と牧畜というまったく分野・世界の異なる者も、互いを比べ、ねたみ、争うということだった。
現実的には、限られた土地を農耕に使うか、牧畜に使うか、ということで奪い合わざるを得ない場面があるのかもしれないけれど、どちらにも使われていない土地も多くあったはずで、なぜ両者が土地をそこまで奪い合う必要があるのかはわからない。

そこまで切実な奪い合う必要性がないとすると、この話は、まったく異なる相手を意識し、比べるということになる。
同じ分野・土台でトップを奪い合うのはわからなくはないけれど、異なる分野で、ぶつからない世界で、なぜ争うのだろう。

一つには、それでも比べたがる、という本能が(すべての)ひとにはあるという考え。

もう一つは、農耕派は比べてしまうが、牧畜派はそうではない、という考え。
農耕は天候に左右される。場所によって陽や雨による影響は異なるから、場所にも左右される。いろんな要素に左右されるから、他と比べることが本能になってしまう。
牧畜は、対象の動物に委ねるしかない。比べてもしようがない。だから他者を気にしない。

ほんとにそんな考え方や区分けができるかはわからない。
カインとアベルがもたらす教訓はいろいろあるそうだから。

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