幼少期に父が亡くなった苦痛

1歳の時、父が亡くなった。心不全だった。だから父の思い出はない。ほんとに一個もない。いないことが普通で、寂しいとか思ったことはない。まぁ母や親戚に愛情たっぷりで育てられた自覚があるからかもしれないが。そんな私にとっての苦痛は…まわりがやたらに気を使うこと。父が既に亡くなっていることを話の中で伝えると「ごめんね」とよく言われる。もちろん悪気があるわけじゃないし、自分が逆の立場だったらやっぱり同じように謝ってしまうと思う。でも、決して隠したいわけではないんだけれども、なんかそのやりとりがいつも苦痛に感じて、いつしか自分の両親についての話題は口にしないようになっていた。それは今でも変わらず、本当に心を許せる存在にならないと言わないようにしている。

もしそういうことを隠していることに気がついても、そっとしておいてくれた方がいいかもしれない。それはウソをつこうとしているわけではなく、不要に気を遣わせたり、暗い気分にさせてしまわないようにするための気配りである可能性もある。少なくとも自分はそうだから、あまり気にしないでほしい。

もし結婚を考えている相手や、本当に親友なる人に対して心を開いてほしいとか、なにか心配しているとか、いろいろな理由でその手の話をしたい場合は、真面目なトーンで話してくれれば問題ないと思う。むしろ、大事に思ってくれていると感じて嬉しくはある。

最後にもう一度、片親であることは特に気にしてない。