あやうくぽっくり
初めてのnoteにこの話で大丈夫なのか心配です。
でも、twitterを再開するやいなや入院したり手術したりしてお騒がせしてしまったし、おおよその出来事をざっとでも書いておこうと思いました。
最初の異変に気づいたのは7月10日の午後でした。お散歩中になんとなくいつもより息が苦しい気がしてApple Watchの心拍数を確認したら、壊れてる? って疑うような数値が表示されました。半信半疑のまま帰宅すると、心拍数は徐々に普通の数値に戻って、謎に思いつつ、熱中症的な何かかなと思って梅干し食べて麦茶を飲んで休息しました。
でも、その後も時々おかしな数値が出るので気にしていました。何日か続いたので、これはApple Watchがおかしいのではなく、私の心臓がおかしいのかもしれない、不整脈というやつだと思い始め、なんでも神頼みでなんとかしようとする私は神社にお参りに行き「不整脈が治りますように。治らない時はよいお医者様に診てもらえますように」とお願いしました(←)。この時はまだ呑気に構えていました……。
で、その直後にスマホを開くと、とあるクリニックのホームページが表示されました(気になって検索していたので、結果が残っていたのですね)。これはお告げかなと思いましたが、なんとなくスルーして帰宅しました(←呑気でした……)。
帰宅後も不整脈は続きました。
その間、息苦しい気がしてお散歩をお休みしたりはしましたが、それ以外は普通に過ごしていました。脈が気になるだけで、食欲もちゃんとあります。軽い運動もできます。でも、運動すると心拍数が下がるのです。普通は上がるはずなのにおかしい、やっぱり一回診てもらおうと、何日かしてようやく診察を受ける決意をしました。
神社に行ったのが13日で、お告げっぽく表示されたクリニックは14日がお休みでした。一日様子を見ているうちに、やっぱり普通じゃないと思って決意したので、15日は朝イチでそのクリニックに電話をかけました。初診だったけれど、午前中に予約を入れていただけました。
クリニックでは心電図を取ってもらいましたが、安静にしていたせいか特別おかしいというほどではなく、少しだけ不整脈が出ている程度でした。でも、先生が私の話をよく聞いてくださって、念のため24時間心電図の機械をつけてみようと言ってださいました。
機械をつけて、自分で異変を感じた時に記録する用紙を渡されて、翌日の同じ時間にそれを返しに行きました。その日は機械を返すだけで、診察は後日予約を入れる予定だったのですが、ちょうど午前中の診察が終わったところだからと先生が診てくださいました(時間外なのに)。
記録用紙にたくさんメモが書いてあるのを見て「こんなに異変を感じる時は偽物が多いんだけどね」と先生は言い「偽物だといいね」と笑いながら、機械の記録をパソコンにつないで表示しました。そして
「あ。ごめん。本物だ」
一目見ただけでそう言いました。「疑ってごめんね」と謝りつつ、すぐに大きい病院に行ったほうがいいと続けました。自分の教え子の教え子が〇〇病院にいて、優秀で人間性もいい。紹介状を書くけど、今日行けそうかと聞いてきました。
午後イチで行けますと言うと、わざわざ電話をかけて「今から患者さんが行くから〇〇先生に診てもらって」とそちらの病院のスタッフさんに伝えてくださいました。私には、念のため、そのまま入院できる準備をしてから行くように言いました。
「今すぐには死なないけど、なるべく早く行ったほうがいいから」
そう言われて、思ったよりおおごとになったと驚きながら、家に帰って荷物をまとめ、夫に電話をかけて事情を話し、自分で運転して〇〇病院まで行きました。16日、金曜日のことです。
着くとすぐに「緊急外来」という部署に連れて行かれ、車いすに乗せられました(十分歩けたのですが、歩くと息が上がる状態になっていました)。心電図とかエコーとかCTとかレントゲンとか血液検査とかに回され、問診を受けて「今日、入院」と言われ、PCR検査を受けて即入院しました。
この段階で最初の病名が知らされました(最初のクリニックの先生も同じ病名を言い、開業医になって初めて診たと驚いていました)。電気信号がきちんと送られないために心臓の動きが不規則になる病気でした。私の場合は徐脈という症状で、心拍数が減るタイプでした。頻脈という心拍数が増えるタイプのほうが危険らしく、徐脈ではすぐには死ぬことは少ないけれど、絶対に治療が必要とのことでした。治療は主にペースメーカーの埋め込み手術です。ほぼ一択です。
風邪一つひいたことがなく、頭痛や肩こりにも無縁な「健康に蝕まれている」とさえ言われた私には衝撃的な展開でしたが、この時にはけっこう苦しい時間が増えていたので、まともに心臓が動いてくれるなら是非お願いしますという心境になっていました。
ただ、この症例が出るのは普通はもっと高齢の方々で、私の年齢で出るのは珍しく、先生は原因になっている病気があると考えたようです。この時は言わなかったけれど、別の検査もしてくれていて、その病気を突き止めてくださいました。
入院した日から日に日に心拍数が落ちてゆき、10分間続けて脈拍が40以下になると通知がくるように設定したApple Watchからバンバン通知が来て、これ家にいたらかなり怖いなと思いつつも、安静にしていればそこまで辛くないので、そのまま土日をどうにかやりすごしました。
月曜日に追加の検査をした後、でもまあ、ペースメーカー入れれば普通に暮らせるのだし……と思っていたら、先生に呼ばれて、国指定の難病であると告げられ……。
「へ……?」
ってなりました。私が、難病?
治療法はあるし効果も確認されているので、ちゃんと向き合えば怖い病気ではないと言われましたが、難病というだけあって完治はしないらしく、治療をやめると進行するとのことでした。さらに治療に使うクスリの副作用のあれこれを聞いて、ちょっとショックで呆然となってしまいました。
それでも、同じ病室のお姉様方に話を聞いていただき、twitterでも弱音を吐かせていただいたらだんだんと気持ちが落ち着きました。あやうく死ぬところだった(その病気はいろんなところに症状が出るのですが、心臓にきた時はけっこうな確率で死ぬことがあるそうです)ことを思えば、生きてるだけで儲けものだと思えるようになりました。早く気づいたことで治療も有利に進められます。ほかのところに病気が出る前に寛解を目指せます。そう思ったら、欲張らないで手の届く範囲のものに感謝して生きねばと思えるようになりました。
連休前の水曜日(22日)に手術をしていただくと、嘘のように呼吸が楽になりました。前日の火曜日には心拍数が一分間に30回近くまで下がってしまい、部屋のすぐ隣にあるトイレまで行くのにもゼエゼエしていました。さすがに苦しかったです……。
あのまま気づくのが遅れたら確実に倒れていたと思うし(10日間くらいで急激に悪化しました)、倒れてから病院に運ばれて検査して……って思うと、どれだけ苦しいのを我慢しなければならなかったんだろうと思うし、間に合わなくて心臓が止まることもあると聞いたら、もう……、早く気づいてよかった! と思わずにいられません。
原因になった病気についても、10万人に1人とかの珍しい病気で見つけること自体が難しいらしく、早めに見つかってよかったそうです。
最初のクリニックの先生にも〇〇病院の先生にも感謝しかありません。よい先生に出会えてラッキーでした。
神様にも感謝です。お導きを感じました。神社にお礼に行かなくては!
そしてApple Watch! 息苦しさしか症状がなかったし、最初は気のせいくらいに思ってました。Apple Watchの数値みてヘンだと気づいたし、その後も気にするようになりました。その結果、早くお医者さんに行くことができました。Apple Watchしてて本当によかったです……! 感謝!
全部にありがとうです。
今までのように好きな時に好きなところに行って好きなものを食べて、というわけにはいかなくなりましたが、運よく助かった命、余生だと思ってのんびり楽しく生きていこうと思います。
12日にtwitterに出戻った早々お騒がせしてしまいましたが、こんな感じでなんとかぽっくりいかずにすみました。やれやれ……。
そんなわけで生きてます。まだまだ生きると思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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