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ワンピースのジグソーパズル

緊急事態宣言に関するニュースですが、宣言については別の記事にコメントしたので割愛し、こちらでは「変化する問題」についてコメントします。


1.
世の中の問題をザックリ分けると、ジグソーパズル型とルービックキューブ型の2つのタイプに分けられます。

これまで問題の多くはジグソーパズル型の問題と捉え、問題の要因を分析し、原因を分けて考え、一つ一つの問題を正していけば、全体が解決できる、というパズルのピースを嵌めるような問題解決手法が、日本では一般的なやり方として定着してきました。

しかし、人間関係の問題や、時間の変化と共に状況が大きく変わる、予想外の変化が起こる状況では、問題のタイプが異なるため、一つ一つを解決していっても全体の問題解決に繋がりません。

新型コロナによって引き起こされる問題は、刻々と回り続けるルービックキューブのような複雑な問題。6つの面は医療、経済、心理、社会、あとはなんでしょう?

マスコミはこの複雑な問題の専門家ではありません。本当の問題は「何」のはずが、要約して伝えるニュースというフィルターを通すと「誰」にすり替わっています。まあ、共通の敵を設定すれば怒りの矛先はわかりやすいですもんね。

更に、メディアがこぞって目の前に見えている結果から問題の原因を予想する"後付けバイアス"を駆使し、問題を単純化して伝えることで、国民はジグソーパズル型の問題と錯覚してしまいます。だって、ピースが少ないほど、パズルは組みやすいですからね。でも本当は、刻々と変化するルービックキューブ型なんです。


2.
問題を変化させるもの、それは解決に向けたアプローチも原因となります。一つの側面を解決することが、別の新たな問題を生んでしまう。何か一つを対処するのではなく、同時に複数の手段を取らないといけない。難しいですね。

「経済と感染防止のどちらか」ではなく「両方」を取るのが「Go To事業の目的」だったのに、うまく伝わりませんでしたね。世間もメディアも、いくらお得か?しか考えていませんでした。

つまり、うまくいかなかった原因は政策そのものにあるとは限らない訳です。どのようにメディアが伝え、それを世間が真に受けて行動したか。そのことが政策の良し悪しに大きな影響を与えていますが、そんな大事なことに、皆さん気づいていないのでしょうか?


[2021.05.14投稿]いいね:70


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