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洋服づくりのこと。

私、今はコーチとしてコーチングを提供するお仕事をしているけど、コロナ真っただ中の2021年3月まで、産休育休含めトータル17年間、縫製工場で働いてたんだよね。

会社としては2社経験して、1社目は販売価格帯が3~5万円がメインの商品、2社目は10万~がメインの高級ブランド商品を作る工場を経験しました。

価格帯が違うってことは、イコールなのかわからないけど、求められるクオリティも違って、1社目の工場の競合は今思えば海外工場だったな。だから当然、クオリティは最低限はもちろん言われるんだけど、それよりも何よりもスピードを求められてたわけよね。だって、

生産数×工賃=その日の売り上げ

だったから。そしたら当然、人件費の安い海外製造にはかなわないんだよね…。文字通り身を粉にして働いても、求めるような結果にはならないの。だって、工賃ってこれは現場経験者じゃないとなかなか知る機会もないとは思うんだけど、販売価格の1割貰えたらいい方なんだよね。3万円の商品だったら、3千円もらえたらいい方ってこと。その3万円の商品だって、ポケットが4つも付いたジャケットだったりコートだったり、工程数の多い、比較的製作時間のかかる商品だったんだよね。

ちなみに、全然服作り知らない人のために、婦人子供服製造技能士っていう国家資格の検定試験の1級の実技課題(受験資格は実務経験7年以上)が、確かポケット3つ付く総裏のジャケット2着を6時間以内に制作…。

実務経験7年以上の人って、つまり割とベテランの人が、普通に作って1日2着。(縫製のみでね)いただける工賃6千円。単純計算で時給千円としたら、工場で生産するとしたら、他の職種の人の給料も確保しなきゃだし完全にマイナスよね(笑)
そんな環境でずっと働いてきて、身を粉にして、精神的にも肉体的にも必死で働いて、もらえる給料最低賃金・・・みたいな。正直疲れちゃったのね。その服を着るお客様の顔を、声を、直接感じられる環境だったらもう少し頑張れたかもしれないけど、工場のお客様は結局のところメーカーさんだから、良くて上司から、

「奇麗に出来てましたってメーカーさんにお褒めいただきました。」

っていう一言をもらえるくらい。そのうえ、クオリティは求められるわ、納期に追われるわ、常に心休まらない。アパレル全体が価格競争の中でやってるから仕方ないんだろうけど。

さらに、私の中で出産をしたことで、服作りよりも子育ての方が価値が高くなってしまったから、なんのために働いてるのか?何が楽しいのか?わからなくなってしまったのも大きかったな。だからしんどくって会社を辞めて、もっと自分の価値観や人生の目的に合った働き方にシフトしたんだけど。

だけどね、自分でお仕事をするようになって、付き合う人たちも変わってきて、ビジネスを勉強するようになって、ほんとにここ数日気が付いたのは、もっと常識を取っ払て考えてもいいのかもってこと。

ステキ♪ 欲しい!と思ったら値段も見ないで買う人もいるんだよね。

お金持ちだからそう思えるってことじゃなくって、お金がある無いにかかわらず、今手元に無くても、豊かな循環をスムーズにしていける人種の人たちがいるってこと。それも、軽やかに、波動とかエネルギーとか言うと怪しさ満点だけど、高いエネルギーでお金を回していけることがちょっと体感としてわかってきた感じ。お金って、使うほどに増えるしね。これはスピとかじゃなくって、現実的に使って回していくほどその価値は増えるんだけど。このお金の話はまたいつか。

そう思ったら、元々ミシン踏むこと自体は大好きだし、私にとってはある意味瞑想状態を体感できる作業でもあるから、ムクムクやりたい気持ちが出てきて、ここ数日ちょこちょこミシン時間を捻出してなんかしら作ってます。

ただ、残念なことにデザインのセンス皆無だし、パターンは引きたくないから、お仕事にするには同じエネルギーのデザイナーとパタンナーが必要なんだけど(笑)もし、楽しいことだけで大好きなことをちゃんとしたビジネス、お仕事にしたいデザイナーさんとパタンナーさんがいれば、ぜひ連絡ください(笑)

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