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逆サーバントリーダーシップ!笑

リーダーシップで近年言われているサーバントリーダー。

簡単に言うと「縁の下の力持ちリーダー」ってことです。

しかし!私の場合。。。いわゆるポンコツMGRのため、これが逆転したというのが今回の話になります。

ポンコツレベルで言うとたぶん最強クラス!
全く自慢にはならないですが、当時の私は戦略も戦術もうまく立てられるまで時間はかかるし、面白そうな取り組みや施策はどんどん投下し、メンバーを振り回し、時に大切な数字管理よりもメンバーと向き合う時間を大切にしていたMGRとしては最強級のポンコツです。笑

とは言っても「数字が絶好調!」と言うミラクルが起きてました。笑

ーなぜこんなことが起きたのでしょうか? 
数字が絶好調の背景には2つの要素があり、1つは面白い取り組み(施策)をどんどん投下していたので、ゲーミフィケーションの要素がありみんなが楽しく仕事を取り組んでいたことです。
そしてもう1つはメンバーがポンコツすぎるMGRを支えたい!ということで動いていたのです。まぁ、理想の形と言えばその通りだし、ボスマネがよくできていると言えばおっしゃる通りなんですが。。。 笑
本来はMGRがメンバーを支えるのがサーバントリーダーの役割ですが、これが逆転していたのです。

ーなぜポンコツMGRは支えられたのか?
3つ理由があります。
1つはポンコツぶりを開示したこと。
これは大きかった。笑
当時の私はリーダーやMGRってやっぱりできる人でありたいし、できるからこそリーダーやMGRだと思っていたのです。だから本を読みあさり、リーダーとは?マネジメントとは?を調べたのですが、大体出てくる解答は一緒。
当然研修でも概論は学びますが、これもまた当然の答え。
だから私なりに考えたのが、メンバーが違えば、メンバーに合ったマネジメント論やポンコツだからこそできるマネジメント論があってもいいじゃないか!という事。よってまずはポンコツぶりを開示しよう!と、プライドなんていらないと思ったのです。

2つ目は、ポンコツぶりを知り開示する機会があったこと。
リクルートの研修ではJDPやSDP、LDPと自分を客観的にみる研修があります。当然、自分のパンドラみたいなところと向き合い、気付き行動を変えるというところまで向き合います。今思えばこれが良かった。笑
隠してたおバカぶりが露頭になった為、嫌でも職場フィードバックで披露することになりました。よってメンバー全員が認識することになり、MGRは必ずしも優秀ではなくただのポンコツという期待値調整ができたと思います。

3つ目は、何よりメンバーが大好き。
今思えば戦略や戦術はイマイチだったかもしれませんが、何よりもメンバーが大好きです。与えられるのは無償の愛と、私自身がポンコツがゆえの芽が出ないメンバーへのフォローとその対策。
だからあえてなかなか芽が出ない子をメンバーに引き取ったり、難易度高いマネジメント人員も引き受けました。気づいたら新卒から上は60歳台の方まで管掌範囲になっていて、幅広い年齢や価値観の違いなどがある方たちのマネジメント経験ができました。あえてこの選択をしたのは自分自身がどんなマネジメントもできる様になりたいという思いと、メンバーがやりたいこと・なりたい姿があり、それを実現したいという思いがあれば最後まで諦めないで伴走し続けることをやってみたかったという理由です。それは自分の上司である人が自分にそうしてくれたマネジメントや周りのたくさんの方からサポートしてもらった原体験があり、それをメンバーに還元することは自分の使命になっていました。

逆サーバントリーダーシップで得られた結果
1、支え合う関係性
教えてあげる!という気持ちから支え合う関係になったことが何より大きかったです。リーダーやMGRって1人で悩むことも多く、意思決定を常にしなければならない場面も多いのですが、メンバーが支えてくれるからこそ、集中するべきところに集中できたと思います。
それにメンバーから指摘されることもしばしば。笑
ヨミの更新が遅れている!とか、できてない事をできてないと言おう!とか、感謝はちゃんと伝えよう!とか。上司に指摘するってなかなか言いづらいことを普通にメンバーが言える環境ができていて、間違っていたらすぐに訂正したり、お互いの状況を見れる関係性ができました。だから気づいたら「何か手伝いますか?」と一言言ってくれるし、私から仕事をどんどん取って自ら動くことをしてくれたのも大きな成果です。
そうなると日に日にチーム力も増すし、メンバー間でのコミュニケーションや当事者意識がより強くなっていきました。

2、モチベーションコントロールが不要
メンバーに当事者意識が強くなることで、役割や自分がチームの一員としての意識が変わって行きました。今までは、ちょっとしたことで「モチベーションが上がらない」「誰と気が合わない」など言っていたメンバーも自分が変わらないといけない!という意識が芽生えて、私がMGRだった時は辞めたいっていうメンバーを1人も出さずにいたことは奇跡です。
※ご家族の都合で辞めた子はいました。

3、約束と感謝
ある日、リーダーたちと約束をしました。
その約束とは「1年後、まだ見たことのない世界に全員を連れていく」ということ。この約束は、今まで成し遂げられなかった全員でグランドスラムを取りにいくことです。※グランドスラムとは1年を通して達成するということ。
そして、その年に私個人も同時に取るという2つの約束をしました。
たった1回達成するぐらいなら正直狙って受賞することもできます。だけど、「やり続ける」「達成し続ける」ことが本当に難しく、これを通期でやるとなると1回でも未達成になると完全にアウトです。でも絶対に成し遂げたかったことであり、このメンバーならいけると確信できたのです。
確信ができたからこそ、根拠のない自信ができたものの、何度も不安に襲われて心が折れ、空回りして夜な夜な上長に泣きながら相談しても突き放され、悔しくてまた復活しての繰り返しを52週も続けられたのは、サポートしてくれたリーダーやメンバーの支えがあったからです。そして1年後本当に実現でき、ステージに立てた事は最高の思い出とMGRとしてやっと一人前になれた気がしました。
だからこそ、当時のメンバーには今でも頭が上がらないし、この経験を与えてくれた全員に感謝の気持ちでいっぱいです。

ー20代でやっておくべきことはマネジメント?
もし1つだけあげるとしたらマネジメントの経験はあった方が良いかと思います。インプットよりもアウトプットの量が成長に繋がるのはもちろん、20代で多様な価値観、幅広い年齢、高いマネジメントレベルが必要な人まで様々な人をマネジメントしてみるのは絶対に価値になります。嫌でも自分と向き合うきっかけでもあるし、これもキャリアの中での大切な原体験。正直、マネジメントに正解なんてないからこそ可能な限りの思考しきった先でトライ&エラーでやってみなきゃわからないです。

メンバーが教えてくれたサーバントリーダーという事
NPO法人「日本サーバント・リーダーシップ協会」からの引用。
サーバント・リーダーの特徴は傾聴、共感など10の項目にまとめられ、相手の立場に立って相手の気持ちを理解する「共感」といった側面に加え、現在と過去の出来事を照らし合わせ、将来を予想する「先見力」などが必須。
▼サーバント・リーダー「10の特性」
【1】傾聴:相手が望んでいることを聞き出すために、まずは話をしっかり聞き、どうすれば役に立てるか考える。また、自分の心の声に対しても耳を傾ける。

【2】共感:相手の立場に立って相手の気持ちを理解する。人は不完全であるという前提に立ち、相手をどんなときも受け入れる。

【3】癒やし:相手の心を無傷の状態にして、本来の力を取り戻させる。組織や集団においては、欠けている力を補い合えるようにする。

【4】気付き:ものごとをありのままに見ることによって、気付きを得ることができる。相手に気付きを与えることもできる。

【5】納得:相手のコンセンサスを得ながら納得を促すことができる。権限に頼らず、服従を強要しない。

【6】概念化:大きな夢やビジョナリーなコンセプトを持ち、それを相手に伝えることができる。

【7】先見力:現在の出来事を過去の出来事と照らし合わせ、そこから将来の出来事を予想できる。

【8】執事役:自分が利益を得ることよりも、相手に利益を与えることに喜びを感じる。一歩引くことを心得ている。

【9】人々の成長への関与:仲間の成長を促すことに深くコミットしている。一人ひとりが秘めている力や価値に気付いている。

【10】コミュニティづくり:愛情と癒やしで満ちていて、人々が大きく成長できるコミュニティをつくり出す。

上記の10の特性からわかる事は、結局メンバーに育ててもらうという意識を持つ事がリーダーの成長の一歩だと思います。

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