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ニュー・オーダーのブルー・マンデー:ここからすべてがはじまった

音楽人生が100倍豊かになる80年代の100曲<その1>

New Order "Blue Monday" (1983) 

どんな曲が好きかと聞かれて、真っ先に思い浮かぶのがニュー・オーダー(New Order)の「ブルー・マンデー(Blue Monday)」。

どのくらい好きかというと、私が死んだときはこの曲をエンドレスで流しておいて欲しいと思うぐらい好き。

ニュー・オーダーはイギリスのシェフィールド出身。元々はジョイ・ディビジョン(Joy Division)のメンバーなのですが、ヴォーカルのイアン・カーティス(Ian Curtis)が自殺してしまったため、残りのメンバーで結成したというバンドです。

初期の曲はジョイ・ディビジョンぽさを引きずっていて、重くシリアスな感じですが、この「ブルー・マンデー」ではじけました。

当時の音楽シーンは、70年代後半にセックス・ピストルズ(Sex Pistoles)がパンクという音楽革命を起こして、それがポストパンク/ニューウェーブへと続き、「新しいことがかっこいい」的なノリで刺激的な音楽ポンポン出てきて、シーンが熱狂的に盛り上がっていたんです。

そんなところに、ポップとテクノとダンスミュージックを融合させるということをやった革新的な曲がこの「ブルー・マンデー」。

ダンスミュージックへの大きな流れの先駆けとなったと言ってもいいかもしれません。

クールなんだけど、メロディアス。量産型のありふれたポップソングじゃないけど、難しすぎずにマニアじゃなくても聴ける。メジャーとマイナーの狭間みたいな立ち位置。

細部にも気を使っていて、最初に12インチシングルレコード(CDじゃないよ)で発売された際のジャケットはフロッピーディスク風。このデザインが凝りすぎていて、売れれば売れるだけ赤字になったというオチが付きますが、採算度外視でもやりたいことを貫くという姿勢もステキ。

ちなみに「ブルー・マンデー」のブルーは青じゃなくて、「気分がブルー」なんてときに使う憂鬱という意味。イアン・カーティスが自殺した月曜のことを歌っているといわれてます。

久しぶりに聴き直したけど、40年前の曲とは思えないほど変わらずにかっこいい。

いままでたくさんいろいろな曲と出会ったけど、これほど思い入れがある曲は他にないかも。

「ビザー・ラブ・トライアングル(Bizarre Love Triangle)」のような華やかな曲も好き。「1963」のような哀愁が感じられる曲も好き。でも、やっぱり「ブルー・マンデー」のクールさがたまらなく好きなのです。


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