【S2最終4桁】力将の下に集え！電ミミ竜竜偽竜【ポケモンSV】

観月

2023年2月1日 10:53

ポケモンSVシーズン2使用構築、総大将ドドゲザン軸のスタンパを紹介します。

※たかが最終4桁の実績ですがレンタルパーティを公開しています。実績はさておき、それに値するだけのパワーはある構築だと考えて。

○ コンセプト

・1,2体目での崩しを行った後、総大将ドドゲザンで敵の全てを無に帰す。

・補完をし、作品として完成された構築を目指す。

○ 構築意図、感想

⚪︎前置き －試行錯誤

先ずシングルバトルに於いて、武将モチーフのドドゲザンがしっかり強将であると知った筆者はシリーズ1の早期から色違い厳選を始めた。

S1では最終5桁を取った悔しさから上位構築を漁ったところ、最終2位tnユウキ氏の記事に惹かれ、少し似たパーティを作成してギロチン持ちドドゲザンを運用した。

しかしながら部分的ながらも剽窃をしたにも拘らず、そのパーティは構築力に欠け、5桁順位から抜け出す事が出来なかった。ギロチンは使い手にセンスがないと厳しかった。

悩みに悩み、S2のカイリューサフゴを中心に回る環境で何が強いかを考えたとき、闘技持ち以外に勝てるアイへと蹴手繰りを搭載したドドゲザンが筆頭に浮かんだ。

そして環境に準速ドドゲザンが増えていた事を意識し、火力、素早さ、技範囲のどれをも犠牲にしない、準速ドドゲザンに勝てる力のあるドドゲザンを仕立て上げた。

⚪︎中身 －思考回路

コンセプトにも書いた通り総大将を通す事に重きを置いたパーティ。但しそのために個々の単体性能を犠牲にはしない事を、念頭に置く。

基本選出を強くする必要があるため、やはり確固たる実績を残したtnユウキ氏のS1最終2位の構築をベースに考えた。

ドドゲザンは悪テラス状態でのドゲザン／不意討ちがとても強力で、特性と合わせて並以下の耐久値のポケモンや前衛が削ったポケモンを一撃で屠る事が可能であり、それを一番に魅力に思った。そこに一致技のドッヘンアイアと環境に通りの良い蹴手繰りを組み入れることで、フルアタの強力な将軍が完成する。

技範囲のあるドドゲザンは、環境に居るどのカイリューにも明確に不利を取らないと感じる。
対サーフゴーは、闘テラバと気合玉持ちが特別に重い。そのためそれに強く出られるミミッキュ+ヒトムを前衛の基本とする。ミトムでなくヒトムなのは鋼テラスへの打点を顧慮して。

S種族値50のドドゲザンは素早さに補正を掛けても、環境に居る中速以上のポケモンを抜く事が出来ない。そのためミミッキュに電磁波を、ヒトムに放電を入れて麻痺撒きを狙って行く。
サイクルにも対面にも寄りすぎない、個としての粒立った性能を確保するため、ミミッキュには拘り鉢巻を、ヒトムにはチョッキを持たせ、火力+搦手、耐久+撃ち分けを確保する。スタンダードな型とは逆の構成で型読みされづらい。

次に初手性能の高さと、数値による受けを崩せる襷セグレイブを構築に入れる。
素の耐久値が異常に高いため、カイリューガンメタのステロにより襷が潰れてもほぼ確実に役割の1つは遂行出来ると考えた。

総大将を通せない構築に対する第2のエースとしては、搦手や積み技に頼らない純粋たる高速高火力の珠ドラパルトを採用する。
剣盾からランクマを始めた筆者にとっては手に馴染んだポケモンで、使い易くもある。Tier1カイリューに弱くない点が安定して強く、ミミッキュ以外に一貫する闘技を透かせる点ではサイクルパーツとしても機能する。
普通、ドラパの物理の霊技は隙のあるゴダしか採用され得ないが、それを逆手に取って搭載した物理霊テラバは現環境でも通りが良く、前期の内にこれを発明したエジソンには頭が上がらない。

最後に、保管枠として相手の積みエースや特性天然、その他の受けに対して強く出られるヘイラッシャを組み込む。
当パーティに於いて技範囲のないミミッキュとタイプ無効技の多いセグレイブだけではテラスを切った積みエースは止め難く、数値受けにも悩まされた。
天然への対策としての一つに通りの良い一致テラス技（ex.ドゲザン）があり、基本的にはそれで押せるのだが、返しの受けテラスで止まる事が危惧された。
そのための、天然に強い、天然の天然による天然のための地割れヘイラッシャイ。
パーティ単位で状態異常や塩漬けが重い事を鑑み隠密マント持ちのねむねご型にすることで、構築の骨子が完成となる。

⚪︎後書き －有利不利

・有利 ▶︎渦アンコカイリューや意地ドドゲザン等S種族値中の下のポケモンが多い構築
▶︎ノマテラ竜舞カイリュー軸
▶︎キラフ展開
▶︎ペリフローゼル
これらには選出とサイクル、ミミ襷等でメタを張れる。

・微有利 ▶︎サフゴ軸
格闘技が多く飛んでくるがサイクル下でテラスを切らせて去なせばさほど怖くはない。

・互角 ▶︎大体全てのスタンパ
▶︎壁展開
▶︎デカヌ展開
▶︎ペリイルカ
▶︎大体全てのコノヨザル
これらに不利を取らない事を前提に、環境を吟味して構築を組んだ。謂わばグッドスタッフ。

・不利 ▶︎カバルドン展開
▶︎アタッカーパーモット
▶︎オニゴーリ
▶︎拘り鉢巻ガブリアス入りの構築
グッドスタッフでも上記はかなり厳しい。
特に鉢巻ガブにはサイクル戦に於いて常に有利択を握られている気がした。起点役のオボンガブや襷ガブは恐るるに足らずだったが、後手から出てくる鉢巻ガブには兎に角有利な対面を仕掛け難かった。対面が無理ならサイクル戦で勝つ必要があるのだが……。

勝つにはロトム、ミミッキュ、ドドゲザンで技を一貫させずにサイクル戦をする必要がある。他の選出でもガブにテラスを切られると総じてキツい。択を制さなければ勝てない。
けれどもそれは敵視点でも多少なりとも同じ筈で、シーズンを終えてみればプレイング次第ではやってやれない事はなかったなという印象。なくはない。但し筆者はプレイングが下手すぎてリベンジ不可能だった。
それよりカバルドンが激重なのは秘密。

○ 個体解説

⚪︎ ドドゲザン@力の鉢巻

悪テラス／総大将／陽気
A252 D36 S220↑
ドゲザン／アイアンヘッド／蹴手繰り／不意討ち

パーティの軸だが最終的な選出率は3位だった。当初は不意討ち択を有利択に出来る残飯を持たせていたが、微妙に火力が足りないと感じる事が多かったため最終日は力の鉢巻を採用。黒い眼鏡との差別化点は、悪技の補強もしながらアイへや蹴手繰りの火力まで上げられる点。命の珠のように耐久を犠牲にすることもなく確実に強かった。

・調整意図
▶︎B特化サーフゴーを総大将1悪テラスドゲザンで中乱数1発（91.7-111.3%）、B特化サーフゴーを総大将2悪テラスドゲザンで確定1発（103-120.6%）
▶︎H252サーフゴーを総大将1悪テラス不意討ちで高乱数1発（98.9-116.4%）
▶︎B特化ヘイラッシャを総大将2悪テラスドゲザンで確定3発（34.2-40.4%）
▶︎B特化ドオーを総大将1悪テラスドゲザンで確定2発（50.6 ~ 59.4%）
▶︎総大将1の蹴手繰りでB4振りサザンドラを中乱数1発（92.2 ~ 108.9%）、総大将2の蹴手繰りでB4振りサザンドラを確定1発（100.5-118.5%）
▶︎総大将2の蹴手繰りでH252ノマテラカイリュー（マルスケ無し）を超高乱数1発（97.9-116.1%）
▶︎総大将2の蹴手繰りでB特化ドドゲザンを高乱数1発（96.6-114%）
▶︎総大将1のアイアンヘッドでB特化キョジオーンを超高乱数2発（49.2 ~ 58.9%）

⚪︎ セグレイブ@気合の襷

地テラス／熱交換／陽気
H4 A252 S252↑
巨剣突撃／地震／氷の礫／剣の舞

選出率4位。行動保証があり初手投げが安定する点と、初手から相手に択を強いる点が強い。
ミミッキュやドラパルトとともに選出する事でアグロな並びに出来たり、隙を見ての剣舞から3縦や降参を産み出す事の出来る怪獣1体目の竜（？）。
竜舞ではなく剣舞を搭載することにより、数値受けを突破する能力が格段に向上した。加えてあまり読まれなかった。これはもうドラゴンというよりも剣なのでは？
秀でた火力と耐久は勿論、FCロトムより1高い素早さ種族値が素晴らしすぎる。

・調整意図
▶︎最速サーフゴー、FCロトム抜きの譲れない陽気最速
▶︎地震+地テラス地震で特化ラウドボーンを確定2発（42.6-50.2%）+（63.5-74.8%）
▶︎地震でジバコイルを中乱数1発（92.6 ~ 110.7%）
▶︎巨剣突撃で無振りマスカーニャを高乱数1発（97.3-115.2%）
▶︎氷の礫で無振りマスカーニャを確定2発（67.5-79.4%）
▶︎+2礫でB特化ガブリアスを確定1発
▶︎+2礫でB特化マルスケカイリューを確定2発（57.5 ~ 67.6%）

⚪︎ ヒートロトム@突撃チョッキ

妖テラス／浮遊／控え目
H204 C76↑S228
放電／オーバーヒート／テラバースト／ボルトチェンジ

実は選出率1位の構築のMVP。浮遊により地面関係のなんやかんやを透かせるのと、特殊方面の受け、耐性、技範囲と放電のワンチャン、オールマイティに強い。
途中まで鋼サザンメタの闘テラスで使用していたが、別にオバヒがあれば十分に思えたのと、鉢巻ガブリアスの逆鱗にボコられて温まったために竜技の一貫を切れる妖テラスに変更した。リベンジいいか？
ブラッキーにもある程度は強く出られるので妖テラスはかなり感触が良かった。グラいつもありがとう。

・調整意図
▶︎最速70族（ガッサ）抜き
▶︎臆病眼鏡サーフゴーのシャドーボールを高乱数2耐え（44.3-52.3%）
▶︎能力下降なし臆病眼鏡サーフゴーのゴールドラッシュを超高乱数4耐え（21.8-25.8%）
▶︎能力下降なし臆病眼鏡サザンの流星群を中乱数2耐え（45.6-54.3%）
▶︎オーバーヒートでH252サーフゴーを確定1発（102-120.6%）
▶︎妖テラバーストでH252サザンを確定1発（122.6-146.7%）

⚪︎ ドラパルト@命の珠

霊テラス／すり抜け／意地
A252↑B4 S252
テラバースト／ドラゴンアロー／身代わり／不意討ち

選出率は5位だが全てのドラゴンの中で1番好きなのは色違いのこいつです。抜きエース、というよりはサイクルパーツや抑え役としての使用が実際は多かった2体目の竜。

・調整意図
▶︎火力を保持しつつ最速マスカーニャを抜ける準速
▶︎霊テラバでB特化サーフゴーを高乱数1発（96.3-113.9%）
▶︎霊テラバでB特化ラウドボーンを超低乱数1発（83.8-100%）
▶︎霊テラバで補正有りH252 B204↑コノヨザルを確定1発（100.4 ~ 119.8%）
▶︎ドラゴンアローで無振りマルスケカイリュー確2（111.3-132.9）
▶︎ドラゴンアローでB特化マルスケカイリュー確2（65.1-78.6%）
▶︎ドラゴンアローで無振りガブ確1、B特化ガブ確2（80-96.7%）
▶︎不意討ちで無振りサーフゴー確定2発（69.9 -82.8%）

⚪︎ ミミッキュ@拘り鉢巻

妖テラス／化けの皮／陽気
H4 A252 S252↑
戯れ憑く／電磁波／トリック／道連れ

選出率2位の対面、搦手、サイクルなんでも屋。初手出しが強いが化けの皮を利用しての引き先としても強い。行動保証から敵の嫌がる事をするのが兎に角強い。
スカーフでなく鉢巻というだけで道連れへの警戒が薄まっているように感じた。

・調整意図
▶︎最速コノヨ・デカヌ抜き、最低限ミラー意識で最速
▶︎H252コノヨザルを鉢巻戯れで確定1発（100.4-118.8%）
▶︎無補正HBコノヨザルを鉢巻テラス戯れで確定1発、B特化コノヨザルを中乱数1発（93 -110.5%）
▶︎特化ガブリアスを鉢巻戯れで確定2発（62.3-75.3%）
▶︎陽気セグレイブを鉢巻戯れで確定1発（101.5-120.4%）

⚪︎ ヘイラッシャ@隠密マント

無テラス／天然／慎重
H204 A4 B92 D204↑S4
伸し掛かり／眠る／寝言／地割れ

地割れを当てるか当てないかゲーミング部からスカウトしてきた選出率最下位の害悪偽竜。
眠りによる全回復+寝言のPPを使用しての地割れ＝試行回数の鬼。
シャドボ等のD下降や塩漬けの定数ダメージは隠密マントで効かない。
意図的にカイリューの羽に合わせて地割れを当てたり、意図せずに寝言からの地割れが羽を休めていたカイリューを呑み込んだりというムーヴをしていたら複数回切断されちゃったよォ〜〜！？
テラス無しと飛行テラスのカイリューに計3回地割れ当てたので存外有用ではある。
やっているこちら側もストレス溜まるが、その分地割れが当たれば脳汁が微量出る。別に安定はしない。

・調整意図
▶︎臆病眼鏡サーフゴーのシャドーボールを確定2耐え（40.6-48.2%）
▶︎臆病サザンドラの流星群を超高乱数2耐え（42.2-50.1%）
▶︎陽気コノヨザルのインファイトを中乱数3耐え（30.2-36.2%）
▶︎A4振りカイリューの地震+ゴツメダメを低乱数3耐え（32.2 ~ 35.4%）→ゴツメに触れない立ち回りで地震3発受けられる

○ 基本選出

・ミミ／ヒトム／ゲザン
▶︎ミミorヒトム安定しそうな方を初手に置く
▶︎対面、サイクルで削りと麻痺撒き
▶︎ゲザンで詰める

・ミミ／ヒトム／ドラパ
▶︎ゲザンの通りが悪い場合の詰めドラパ

・セグレ／@2
▶︎初手セグレが安定しそうな場合
▶︎デカヌチャンやコノヨザル等が居ない場合
▶︎カイリューにテラスを切らせたい場合

・セグレ／ドラパ／ゲザン
▶︎アグロ寄りの対面選出
▶︎ステロ持ち居ないならセグレ後手からでも
▶︎サフゴに強くメタを張れる
▶︎剣舞積めて通り良いならセグレテラスで別に全員倒してしまっても構わない
▶︎霊技の通りが良く数値で殴り勝てそうならドラパテラス
▶︎安定は総大将テラス

・ヒトムorミミ／偽竜／ゲザンorドラパ
▶︎セグレが通せず相手の積みが怖い場合

・ヒトム／ミミ／セグレ
▶︎ステロ等なくセグレの通りが特別良い場合
▶︎クレベ等の頑丈持ちの受けに対して数値や搦手を駆使して押す必要がある場合

○ 最終結果

プレイ人口が多い中での最終4桁は個人的には満足だが、この構築ならもう少し上に行けたのではないかと思う。
仕事の忙しさ、時間の無さ、体力の無さ、メンタルの弱さを言い訳に4桁が確定した段階で潜るのを辞めて記事を書いた。
弱い筆者を相棒のドドゲザンは許してくれるだろうか。許してくれないだろうな。
それでもこの対戦の記録と記憶は、ダメ計を叩いて無謬であろうとした選択の数々は、育成し活躍させられたポケモンへの思いは、簡単には失くならない。