【自転車で東京⇔大阪】キャノンボール挑戦記
「今週末はどこ走ろう」
水曜日の午前、キーボードに手だけを添えて、よくあるように思考が脱線していた。ツールドおきなわが終わってまだ3日、しばらく休んでも問題ないと分かりつつも、やっぱり週末はがっつり外を走りたい。周回練などではなく、どこか遠くへ、楽しく。しかも今の季節は暑すぎず寒すぎず、紅葉は綺麗で、花粉もなく、サイクリングにはぴったりの時期だ。
すぐに真冬はやってくる。今、ロングライドしたい。今、遠くまで走りたい。
…………
そういえば、”キャノンボール”なんてのがあったな。
高校生の時に初めてその存在を知った、東京⇔大阪を1日で走ってしまうアレ。
やっちゃうか。
前々からやりたいとは思ってたし。おきなわ直後の今なら体力もまだあるし。これ以上寒くなると箱根が凍結するらしいし。
そして何より、ここ数年トレーニングしてきた"今なら"という思い。
思い立ったが吉日、と上の空だった意識をPCの画面に戻し、ブラウザで「東京 天気」「大阪 天気」と調べる。よし、今週末は両方とも晴れだ。行くしかない。楽しいかは分からないが、少なくとも今、自分はワクワクしている。ニヤリと口角がつり上がった。
決めた、3日後の土曜日、東京⇔大阪を24時間以内に自転車で走破してやろう。
と、意気込んだはいいものの、正直よく知らないので、昼休みにとりあえずGoogle先生に「キャノンボール ルート」と聞いてみた。どうやらいくつかルートがあるらしい。
まず東京→大阪なのか、大阪→東京なのか。これはすぐに決まった。私は東京在住なので、大阪→東京だ。終わったらすぐお家で寝たいに決まってるからだ。
あとはどの道を通るか。1号線の始点と終点というスタートとゴールは地点は決まっているが、その間はどの道を辿っても良いらしい。私は「東京⇔大阪キャノンボール研究」というサイトを勝手に参考にさせてもらい、道を少しでも覚えるために自分でルートを引き直した。
基本的には1号線で行く。ただ大阪→名古屋間は「伊賀越え」という163号、25号を使い、一号線よりも20km近く短縮できるコースにした。初挑戦なら少しでも短いルートの方が良いだろう。
もう一つ迷ったのは沼津以降、246号を通るか、そのまま1号線で突破するか。246号ならばアップダウンで勢いよくいけるし走り慣れているので、こっちにしようかと考えたが、結局1号線のルートで行くことにした。”箱根越え”とか”国道1号最高地点突破”の方がかっこいいと思ったので。
金曜の夜にルートを引いてGarminに保存。一つ一つのデータが重くなりすぎないよう4つに分けた。ボトルにVAAMと水をいれて荷物も準備OK。遠足前の子供になった気分だ。21時過ぎには寝た。
当日土曜朝。4時に起床。二度寝したかったが一度決めたことなので起きる。昨夜会社帰りにスーパーで買った20%引きの寿司を食べてから着替える。上はMontbellの長袖インナーにSunvoltのウィンターシールドジャケット。下は夏用ビブショーツ。脚は常に回してれば薄着でもいけるやろ。
さて、東京駅までは自走。といっても7kmもない。捨ててもいい袋に朝食(さっきの寿司では足りないので)と飲み物を詰めて背中に背負い、出発。
早く家を出過ぎたようで、6時初の新幹線にも関わらず、5時半にはもう輪行袋に詰めて、切符を買い、自由席に座っていた。しかしこれが予想外に功をなして、発車時刻には通路に人が立っているほど満席だった。ギリギリに到着していれば自転車が置けないどころの話ではなかった……
8時22分には新大阪駅に到着。すぐに輪行を解除して、梅田新道交差点を目指す。
どうやら大阪が1号線の終点らしい。
Myチャリとチームジャージでパシャリ。
荷物はこれで全部。何が必要かよく分からなかったので普通のライドと変わらない…
・サドルバッグ:チューブ2本(Tubolitoは小さいし軽くてイイぞ〜)、携帯工具、空気入れ、タイヤレバー、保険証、現金
・ボトルは750mlを1本
・輪行袋はボトルケージに
・ジャージの後ろポケット左:スマホとモバイルバッテリー
・ジャージポケット真ん中:補給ゼリー3つ
・ジャージのポケット右:パン
機材は以下の通り。おきなわそのまま。
・Canyon CF SLX Ultimate 9.0
・Roval CLX 64
・Dura-Ace + Sram Red Etap
ギヤはフロント53-39、リア11-28。激坂はないのでこれでなんとかなった。余談だが、フロントはデカい方が(53とか)リアで小さい歯数(11とか)を使わずに済み、チェーンラインが真っ直ぐになるので効率が良いらしい。
9:15am、記念撮影も終えたところで、梅田新道交差点を発つ。いざ、東へ。大阪の滞在時間、1時間未満。何もしてねえ。
冷静に考えて14000円近く新幹線に消費してそのまま何もせず帰ってくるってアホ過ぎるだろ、と真実に気づいてしまったことはここだけの秘密。
発進したはいいが、いきなり左折専用レーンだったので、開始数十メートルで一旦路肩に停止。振り返ってみると通行量が多くて直進するには危ない。そのまま左折して、先にあった横断歩道を渡ることにした。こうした地味な迂回も、積もり積もって結構なタイムロスになりそうだ。
出鼻をくじかれつつも、このキャノンボールというチャレンジに気分は高揚していた。信号の多い市街地区間でもイライラしたり焦ることなく、マイペースにペダルを回す。見知らぬ景色、ゴールまで続く果てしない道。この冒険してる感じ、非日常感、良いね〜。
163号を進み、市街地を抜けていくと、早速第一の登りである清滝峠に差し掛かる。斜度は6,7%くらいか。途中ローディーに抜かれていくが先は長いので気にしない。疲労をためないペースで登ったつもりだったが、後にStravaで見てみると4.0w/kgは出ていた。まだまだこの時は元気。
しばらくして京都府に入った。私は高校生の頃、奈良市に住んで京田辺の高校に通っていたので、木津川あたりの道が懐かしくて仕方がなかった。なけなしの貯金と親からの多少の援助で初めて買ったエントリーモデルのロードで走っていた記憶が蘇ってくる。
なんでもない交差点だが、自分にとってはその昔、友人とよく通った懐かしの道だ(笑)
伊賀の登りも、思い出に浸りながら綺麗な紅葉を眺め、淡々とこなした。
下りや平坦は勢いに乗って飛ばす。気持ちいい。
伊賀を越えたあたりの踏切。ここもその昔通って、ここで休憩したのを覚えている。一両か二両のしょぼい電車が通るんだよな〜。今回はキャノボ達成のため休憩はなし。補給は背中のゼリーとパンをちょくちょく口に含んでいるので、ハンガーノックの心配はない。気温が17度くらいと涼しかったので、ボトルの減り具合もかなり遅かった。
その後も、黙々とこなす。あまり記憶にない区間だ。ただ四日市、弥富あたりは信号が多くてストップ&ゴーばかりだったと思う。これが意外と体力を削り、時間を食う。
今回のライドで初めてコンビニ休憩をとった場所。開始から5時間半弱、距離にして140kmくらい。奈良県あたりの信号の少なさ、そして追い風に助けられ、かなりスムーズにここまで来られた。コンビニでは、ポケットのゴミを捨て、トイレを済ませ、さっと買い物をする。買ったのは、1Lのコーヒー牛乳、ゼリー類3つ、おにぎり4つ。コーヒー牛乳をボトルに入れ(たまにびっくりされる)、余りを飲みながらおにぎりを一つ食べる。あとはポケットに入れて再出発だ。滞在時間は5分ちょっとかな。基本的には今回これを繰り返した。
そんなこんなで名古屋も通り過ぎ、愛知県の真ん中らへんまで来る。1号線をひたすら走っていると、安城市という地名が見えてきて「おぉ〜」となる。
実はここに私の実家がある。そしてそれは同時に悪魔の誘惑だった。追い込んではいないとはいえ、この時点で180kmは走っている。1日で走るには充分な距離だ。当然疲労は溜まっていた。あの交差点を曲がればすぐに実家にたどり着く。暖かいご飯、お風呂、お布団がきっと待っている。ここで終わったとしても、今日はいいロングライドだったと気持ちよく寝れるに違いない……
それでも私は止まらず、無慈悲にも実家を素通りした。これもキャノボ達成という大義のため。やむなし。追い風に背中を押されるがまま、私は走り続けた。向かい風だったらやめてたかも笑
11月の中旬ということで日没は16:30頃。周囲が暗くなり始めた。走り始めて7時間15分なので、日の出が6:30だとしても、全行程の3分の2を暗闇で過ごすことになる。この時期に挑戦するデメリットの一つだ。
しばらくして、そういえばツイッターで出発報告はしたものの、それ以降の経過を報告するのを忘れていた。(え、誰も興味ないって?)まあ事故ってないことを報告するためにも一度ツイートしておくか、と豊橋まで来たあたりで一度止まった。
ここまでのデータ。
サイコンの画面は常にルートを表示していて、スピードやパワー等の数値は一切見ていなかったので、これを見てちょっと驚いた。220km走って平均31.3km/hなら自分の中では速い。
この調子でいけば達成だなと思いつつも、すでにTSSが313も溜まっていて恐怖を覚える。まだ半分も来ていないのだが……これ最後まで走りきれるのかな……
再出発。いくらか走って、2回目のコンビニ休憩をとった。内容は前回と同じ。ゼリー3つにおにぎり4つ。コーヒー牛乳は午後の紅茶に変えた。
どうでもいいけど午後ティーを飲むたびにこのシーンを思い出す。
インターハイ中にティーブレイクできるなら、キャノボ中にティーブレイクも余裕だな(?)
静岡県に入ってからは強い追い風こそないものの、向い風になることもなく順調に進めた。走りながら感じたが、キャノンボールは東→西 or 西→東と一方向に進むだけなので、その日の風向きが凄く大事だ。特に静岡の平坦区間では、周りに遮蔽物も少ないので風の影響がもろに出る。ルートうんぬんより、風向きを見て走る方向を決める方がよっぽど重要だろう。間違っても「終わったら早く家で寝たいから」なんていう理由で方向を決めてはダメだ()
静岡県は相変わらず長く感じた。単調な平坦路なので特筆すべきことはない。ただただ無心にペダルを漕ぐだけ。しかし、徐々にだが確実に、疲労が全身を蝕んでいく。
ほんと"やっと"と強調したい。信号で止まった際に大きなため息をついてしまった。
走り出してからちょうど13時間。静岡駅に着いた。距離にして330km地点くらいだろうか。ペースはいい。ただ、疲れた。250km以上のライドなんて日頃ほとんどしない。多分1年に1回か2回だ。なのでこういった休憩を極端に減らしてずっと走り続けることに身体が慣れていなかった。早く帰りたい。いや、スタートした時から帰路には着いているのだが。
暗闇の中、静かに1号線を疾走する。夜間走行は非日常感があって嫌いじゃない。普段しないことを経験できているのは良かった。
途中でパワーメーターの電池が切れた。とはいえ、どうせ見ていなかったのと、電池を買って交換している時間も惜しかったので放っておいた。
そしていくばくかして、体調が悪くなってきた。飲み食いすると気持ち悪くなるのだ。口に入れて咀嚼した後も飲み込むのが億劫だった。
キャノンボールでは15000kcal(!)ほど消費すると聞いたことがある。それを補うために走りながら常に補給をしてきたので、もう胃がやられてしまったのかもしれない。消化に時間がかかりそうな、脂質の高い食べ物は避けてきたつもりだったが、何が問題だったのだろうか。もしくは、食べ続けることに慣れていないから何を補給してもダメだったか。食べるペースを落としつつも、ハンガーノックにならないよう、少しずつおにぎりとゼリーを口に含む。気持ち悪い。
何時頃だったろうか。沼津、三島あたりまで来た。ここまで400kmほど。平均速度は徐々に落としながらも、まだave30.2km/hあった。しかしそれもここまで。ここからは箱根越えの登りだ。既に脚は残っていない。インナーローでちんたら頂上を目指すしかない。
登りが永遠にも感じた。400km走った後にこれはキツい。闇夜の箱根路を搾りカスみたいなパワーでゆっくりと、だが必死に、登り続ける。スピードが出ねえ。途中、けたたましいエンジン音の走り屋たちに何度も抜かされた。轢かれたら100メートルくらい空を飛べそうな速度で峠をぶっ飛ばしていくので、正直かなり怖かった。リアライトよ、頑張って存在を主張するのだ。
次のカーブを曲がったら頂上であってくれ→まだ続くやん、という不毛な願望と絶望を幾度となく繰り返し、時速十数キロしかでてない全身全霊をかけたゆるポタが、一旦の終わりを迎えた。芦ノ湖あたり(多分)で一度下り、また登り返すのだ。ようやく下りだ〜と下ハンに持ち替え、気付いた。めちゃくちゃ寒い。風が凍てつくように冷たい。そしてお忘れかもしれないが、私は夏用ビブショーツを履いている。アホである。
短い下りだったが、それでも凍えた。再度の登りで暖まろうとするが、力尽きているので、パワーも出ず大して暖まらない。登りでも寒い。夜明け前で、この時が一番気温の下がった時間帯だっただろう。地上で確か10度くらい。頂上付近の看板には3度と表示されていた。そりゃ寒いわけだ。
箱根頂上で写真。言われなきゃ分からないな、これ。時刻は2:20。ここから地獄のダウンヒルが始まった。何度でも言うが、寒い。特に太ももが、下半身が。夏用ビブショーツで3度のなか下ったら寒くないわけがない。まず下半身が凍え、上半身まで冷えが伝わり、全身が震える。寒すぎてこの服装を選んだ昨日の自分を呪った。11月の箱根、舐めていたぜ。これで、峠の麓で体力が有り余っており、飛ばしてたくさん汗をかいてしまっていたら、もっと汗冷えしていただろう。力尽きていたことが不幸中の幸いか。途中、子連れの猪が目の前で道を横断しやがって、危うく死にかけたが、なんとかそれは回避できた。
下り終わった後、コンビニに緊急避難した。あまりにも体が冷えてしまった。温かいお茶を買って、そのままお店の中で飲み干すまで居させてもらった。幸いタイムリミットの24時間までは余裕がある。少しゆっくりさせてもらおう。温かいおでんとか肉まんなどあれば買っていたが、時刻も時刻なので売ってなかった。どうせ気持ち悪かったので味わえたかは分からないが。
何度目か分からない再出発。あまり暖まれた感じがしないが、大分マシにはなった。少し震えながら疲れた体に鞭を打つ。ちなみにこの時点でaveは28.3km/hまで下がっていた。
そして新たな試練が訪れた。凄まじい睡魔に襲われたのだ。思わず何度かふらついてしまう。非常にまずい。この唐突にきた眠気が強過ぎて、サドルの上で寝られてしまうと本気で思った。この時点で昨日から24時間近く起きており、しかもその間ずっと運動している。ロングスリーパーとして普段から長時間寝ている身としては当然の帰結とも言えた。
あーこれマジまずい、なんて頭の中で警鐘が鳴る。しかしそんなのもろとも脳が強制シャットダウンしようとし、重たい瞼は一向に軽くならない。なんとかしなければと両眼を全開まで見開いたりボトルに入っていた牛乳を飲んだりと足掻くが、眠気は全く収まらない。
そんな中、信号で停止した。もはやルーティン化したように、ジャージの後ろポケットに手を伸ばしてゼリーを取って口に含んだ。相変わらず気持ち悪い。しかし、なぜかは不明だが、飲んだ直後に不思議と眠気がかなりマシになった(笑) 気持ち悪さが眠気に勝ったのか。何はともあれ、これで以降ふらつくことなくまた走り続けられるようになった。
大磯を過ぎ、国道134号に入る。海岸線沿いではあるが、防風林のおかげで海風に襲われることなくスピードを出せる区間だ。本来ならば。実際はエアロポジションをとる元気すらなく、惰性にも近い感じでペダルを回していた。
134号を終え、戸塚を抜け、横浜を通り過ぎる。この辺りからは見知った道だ。ついに戻ってきた、という感情が浮かび上がる。あと少しだ。500km近く走ってきたら、残り40kmでも"あと少し"になるのだ。不思議と力も湧いてくる気がした。眠気はもうない。頭上は明るくなり始め、薄暗い水色の空は長かった暗闇の終わりを告げていた。
そこからさらに川崎を越え、多摩川を渡り、五反田までくる。ここの坂は少々覚悟していたが、思ったよりも全然良かった。ここまでに越えてきた苦難に比べれば屁でもないぜ。
都心に近づいてくる。東京タワー、霞ヶ関を通り過ぎ、皇居が見えてきた時は流石にテンションが上がった。
皇居の横を通り過ぎると、日曜の早朝からランニングしてる人たちがたくさんいた。あまりにも見慣れた光景が嬉しくて、つい笑みが溢れてしまった。
私は帰ってきた!
大手町の交差点を右折し、20号線に入ると、目の前の直線上に太陽があった。何にも遮られていない朝日がめちゃくちゃ眩しい。だがこんなものですら手荒い祝福に感じられた。手で太陽を覆いながら、ゆっくりと目的の交差点へと進む。
そして最後の曲がり角。日本橋の交差点を左折し、橋を渡った先に、それはあった。
国道1号起点 日本国道路元標。
ついに来た。ゴールだ。あまりにも長かった。
そうだ、と思い出し慌ててサイコンを確認する。
出発から21時間46分、530km。
大阪→東京キャノンボール、完走&達成。
途中から達成に不安はほとんどなかったものの、やはり時間を見て安堵する。達成できなかったら、自分の性格上、必ずもう一度チャレンジするはめになるからだ(笑) もう当分こんなロングライドはいいやと思うくらいにはヘロヘロだった。
TSSが565しかないのは途中でパワーメーターが力尽きたからだろう。実際は700〜800くらいはあるんじゃないだろうか。馬鹿げた数値だ。
いやはや、それにしても、満足、満足。大阪から東京まで人力で走ってきたのだ。勤務地が日本橋なので、ここの周囲は飽きるほど見てきた光景だが、それでも感慨深いものがあった。ただ来るだけでは味わえない、全ての道のりを経てきたからこそにじみ出てくる感情だろう。
高校生の頃、初めてキャノンボールの存在を知った時のことを思い出す。万年帰宅部、ロードは買った時そのままのママチャリみたいなポジション、時速30km巡航なんて到底無理、そんな初心者だった私は、キャノボ達成に必要な数値を見て驚愕した。グロス23km/hなんて絶対無理だろ!やってる人ら化け物だわ!なんて笑ったのを覚えている。
しかしそれが今となっては余裕を持ってクリアできているのだ。昔の自分が知ったら驚くだろうな。いつの間にかこんなに成長していた。
さて、しかしこれにて長くて短かった旅も終わり。苦しみが大半を占めていたが、それも含めて挑戦して良かったと思えるライドだった。
やり切った満足感に浸りながら、「帰るか」とキャノボのログを保存して、またサドルに跨った。ペダルに体重を乗せ、家路につく。
早く帰って寝よう。
そのために東京をゴールに選んだのだから笑
おわり