2023/07/13
飛蚊症に苛まれている。
右目の視界のやや右上に糸くずのような黒いものが映り込んでいて、瞼を閉じてもそこにある。症状を自覚してしばらくは不快だったのに、今はそうでもない。むしろ糸くずは視線の動きに追従するため、自分の目線が意識できて面白くさえある。デスクワークの時に、あっちこっちへちらちらと振れるのが可愛くさえ思える。
みたいなことを面と向かって話せる相手がいない。別にいなくてもこのように文字にして発信しているのだから困らない。もっといえばいないことにさえ困ってなんかいない。普段は。時々寂しくなる。
papa told me という少女漫画がすきで、折に触れて読み返す。作家の父親と小学生の女の子の二人の生活を描いた話で、お互いに相手のことを第一に考え、幸福を祈り続けるさまがなんともうつくしい。人間関係に正解はないけど、それでもこうあれたらとつい考えてしまうほどにはいい。なんというか、完成している。そこに何を足しても、あるいはそこから何を引いても崩れてしまうような危ういバランスの上に成り立っている。人間の閉じきった関係性というものに弱いのかもしれない。
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