小さなものが刺さっても……
小さなものが刺さっても……
ほんの小さな棘が、指先に刺さっただけで、シクシク、チカチカしていたい。
老眼の進んだ目にとっては、これは大変。大天敵である。
針と毛抜きを用意して、明るいLED卓上ライトで指先を照らし、目を凝らして針を刺す。
ちくちく、さくさく、刺してるうちに、どこを刺してるのかもわからなくなり、血が滲んできて、はて?肝心のトゲはどこへ行ったのか?
毛抜きを使ってほじくる。
まだしかしか痛む。
仕方ないのでまだ針でつつく。掘る。
もういいでしょう!と言うくらいグサグサして、毛抜きでほじくると、しかしか痛いのがなくなった。
毛抜きの先をよーく見ると、茶色いとげ。ほんの0.5ミリほどの長さの小さな細い棘が毛抜きの先についていた。
人の体って丈夫そうで弱い。
こんな小さな棘が刺さっただけで、こんなに痛み、チカチカする。
思えば喉に魚の骨が刺さった時もそうだった。
細い小さな骨が、喉の奥に違和感を覚えさせ、取れるまで吸ったもん出したもんだ。
骨ではなくても、喉に何かを詰まらせて咳き込み、息ができなくなって苦しくて、のたうちまわったこともある。
なんとか吐き出したのか?飲み込めたのか?息ができるようになった時には、もう少しで死ぬとこだった。。。と、かなり焦ったものだ。
ほんの小さなものだけど、知らないうちに、または慌てたせいで、その物が異物になって、人の体を痛めつける。
小さなもののささやかな反抗なのかな。。
油断してはいけないな。
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